保険会社から治療費を打ち切ると言われて、その後も病院に通い続けました。治療費は後から保険会社に払ってもらえますか?

2019年03月22日
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保険会社から治療費を打ち切ると言われて、その後も病院に通い続けました。治療費は後から保険会社に払ってもらえますか?


払ってもらえます。ただし治療に必要な通院であると認められなければなりません。また支払いをしたことを証明するために領収証を取っておく必要もあります。


交通事故 : 治療費


◆治療費は加害者の負担になる


交通事故で怪我をしたら治療を受けなければなりません。すると当然治療費が必要です。


交通事故が起こらなかったら治療費は不要だったものですから、治療費は交通事故によって発生した「損害」と言えます。そこで事故を起こした加害者は「損害賠償金」として、被害者に治療費を払わなければなりません。


加害者の保険会社が治療費を途中で打ち切ったとしても、その後の治療費が交通事故によって生じたものと言える限り、被害者は後から加害者や保険会社に請求可能です。


被害者が治療費を立て替えた場合、後に示談を成立させる際に立替分をまとめて支払ってもらうことができます。




◆通院と事故の因果関係、治療の必要性について


ただし治療費打ち切り後に被害者が通院をした場合、必ず全額を支払ってもらえるとは限りません。


1つは治療と交通事故の因果関係の問題です。


たとえば治療費打ち切り後、不必要に丁寧な治療や高額な治療を受けた場合、「それほどの治療は不要であった」と判断されて治療費を払ってもらえない可能性があります。


また治療日数が少なかったり治療期間中にほとんど有効な治療が行われていなかったりすると「既に完治していたので、この日以後の治療は不要であった」と判断されて一定日以後の治療費を払ってもらえない可能性も発生します。




◆過失相殺について


被害者の過失割合が高くなると、過失相殺によって加害者に請求できる賠償金額が減額されます。治療費も過失相殺の対象になるので、被害者に重過失がある場合などには全額の請求が難しくなる可能性があります。




◆領収証について


被害者が健康保険などを使って通院する場合、必ず費用支払い分の領収証をとっておく必要があります。領収証がないと支払った事実や金額を証明できないので、後から治療費を請求できなくなる可能性があるからです。


同様に、通院のために使った交通費に関する領収証類(駐車場代や高速道路料金、タクシー代や特急列車の料金など)もとっておきましょう。




治療費を打ち切られた後に被害者が立て替えた費用は基本的に請求可能ですが、ケースによっては否定されたり減額されたりすることもあります。対応に困られたら、弁護士までご相談ください。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

事故に遭って首が思うように動かなくなりました。後遺障害はつきますか。

2019年03月20日
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事故に遭って首が思うように動かなくなりました。後遺障害はつきますか?


頸椎捻挫(むち打ち症)の神経障害として、後遺障害認定を受けられる可能性があります。認定等級は主に12級または14級です。


交通事故 : むち打ち


◆首が動かなくなった場合の後遺障害について


交通事故に遭うと身体にさまざまな後遺症が残る可能性があります。中でも特に多いのが、いわゆる「むち打ち症」です。


むち打ち症は首の骨である頸椎が損傷を受けることによって発症します。


追突事故などにより頸椎が一瞬不自然な形に大きくしなると組織が損傷を受けるため、後に痛みやしびれを発症します。これがむち打ち症の原因であり正式な診断名は「頸椎捻挫」や「外傷性頸部症候群」となります。


むち打ち症となった場合、治療によって完治するケースもありますが痛みなどが残って首の可動域に制限が残ってしまう、つまり首を動かしにくくなる事例も多々あります。


このようにむち打ち症で痛みやしびれ、可動域制限などの症状が残ったら、その程度に応じて交通事故の後遺障害が認定されます。




◆認定される後遺障害の等級について


むち打ち症(頸椎捻挫、外傷性頸部症候群)で後遺障害認定を受けられる場合、等級は12級または14級がほとんどです。


12級になるのは症状が比較的重症で、MRIなどの画像撮影によって組織の変性などの異常(他覚所見)をはっきり確認できる場合です。


これに対し14級になるのは症状が比較的軽く、MRIなどによっては組織変性を確認できない場合です。つまりMRIなどによってはっきりと異常な症状を証明できれば12級、それが不可能で患者の自覚症状しかない場合には14級となります。


むちうちで首を動かせなくなったとき、MRIで撮影すると特に異常がみあたらず神経学的検査などで可動域制限を立証できるだけであれば14級、MRIに可動域制限の原因となる症状が写っていれば12級となる可能性があります。


ただしMRIで何らかの異常を確認できても、それによって首の可動域制限が起こるようなものでなければ「画像の他覚所見と可動域制限は無関係」として後遺障害を否定される可能性もあります。


むち打ちのケースで適切に後遺障害認定を受けるためには、適切な医療機関にかかり必要な検査を受けて、事情をよくわかってくれている医師にきっちり後遺障害診断書を作成してもらう必要があります。


対応が不適切になると、たとえ痛みや可動域制限があっても後遺障害認定を受けられず、後遺障害に対する必要な保障を受けられない可能性が高くなります。




むち打ち症となって辛い首の痛みや不自由な状態にお困りの際には、お早めに弁護士までご相談下さい。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

先日事故に遭って保険会社から同意書という名の書類が送られてきました。送り返さないとどうなりますか?

2019年03月19日
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先日事故に遭って保険会社から同意書という名の書類が送られてきました。送り返さないとどうなりますか?


同意書を送り返さないと、保険会社から病院に治療費を支払ってもらえない可能性が高くなります。同意書の種類によっては後遺障害認定を受けにくくなるケースもあります。


交通事故 : 同意書


◆同意書とは


交通事故に遭ったときに加害者の保険会社から送られてくる「同意書」は、保険会社が医療機関から被害者の情報を取得することに関する同意書です。


交通事故で被害者が通院する際、任意保険会社は病院に治療費を直接払いすることがよくありますが、そのためには病院から診療報酬明細書や診断書を取得する必要があります。


ところがこれらの資料は被害者の重要な個人情報であり、医療機関は本人の同意がない限り、保険会社に開示しません。


そこで保険会社はあらかじめ被害者から個人情報の開示に関して同意書を受けとっておき、それを医療機関に示すことによって被害者の診療情報を取得します。


このように交通事故当初に保険会社に渡す同意書は、保険会社から病院へ治療費を支払ってもらうために必要な書類です。




◆同意書を返送しなかったら治療費を払ってもらえない


保険会社に対する同意書返送は被害者の義務ではありません。個人情報を保険会社に開示したくない場合には同意書を返送しなくてもかまいません。


ただしその場合、保険会社が病院に治療費を支払わないので、被害者が自分で病院に治療費を払わなければなりません。




◆後遺障害認定の医療照会について


事故後、後遺障害の申請中に自賠責保険や保険会社から被害者へ「医療照会に対する同意書」を提出するよう求められることがあります。


医療照会とは保険会社が医療機関に対し質問事項を送付して回答を求める手続きです。


後遺障害認定の際には、どのような検査が行われどのような症状があるのかなど、保険会社が医師に直接確認する必要性が生じるケースがあります。


ただ自賠責保険がそうした情報を取得するには本人の同意が必要なので、同意書を求められます。


医療照会に対する同意書を返送しなければ、自賠責保険が必要な医療情報を確認できず、後遺障害非該当とされる可能性が高まります。




◆一括対応の同意書について


保険会社から「一括対応の同意書」が送られてくるケースもあります。これは、任意保険会社が治療費支払いや後遺障害認定などの窓口となって対応することに同意する文書です。


治療費や後遺障害認定は基本的に自賠責保険が行うものですが、被害者が一括対応に同意すれば任意保険会社が行うので、被害者は自賠責保険に直接保険金を請求する必要がなくなります。




以上のように、交通事故で任意保険が送ってくる同意書にはさまざまなものがあります。基本的には返送した方が良いですが、デメリットもありますので対応に迷われたら弁護士までご相談下さい。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

交通事故の時効は何年ですか。治療が長引いた場合時効はどうなるのですか?

2019年03月18日
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交通事故の時効は何年ですか。治療が長引いた場合時効はどうなるのですか?


交通事故の時効期間は3年ですが、起算点は事故の種類によって異なります。治療が長びいて時効が完成しそうな場合には、保険会社に債務を承認させるか訴訟を起こして中断させる必要があります。


交通事故 : 時効


◆交通事故の損害賠償金の時効期間


交通事故に遭った被害者は加害者に損害賠償請求できますが、その損害賠償請求権には時効があります。


時効の期間は3年ですが、起算点は事故の種類によって異なります。



任意保険会社に対する損害賠償請求権も、自賠責保険の請求権も、時効の期間は同じです。


ただし平成22年3月31日以前の交通事故の場合、自賠責保険の時効期間は2年間となります。




◆治療が長びいたケース


時効の中断について

交通事故後の治療が長びくと、事故後3年が経過してしまうケースもあります。


その場合には時効の中断」をして時効の進行を止めなければなりません。


時効の中断とは、時効期間の途中に進行を止めさせることです。


時効を中断させれば、そのときから再度必要な期間が経過するまで時効が成立しなくなります。


時効の中断事由には「債務承認」と「裁判上の請求」があります。債務承認とは債務者自ら負債を認めること、裁判上の請求は債権者が訴訟や仮差押、差押えなどを行うことです。


任意保険会社が治療費や休業損害を支払っている場合には、それらの支払いが債務承認となり、時効は成立しません。


一方治療費を打ち切られていて休業損害も支払われていない場合には、任意保険会社に日付入りの債務承認の書面を差し入れさせる必要があります。


もしも保険会社が書面差し入れに応じない場合、裁判を起こせば訴訟提起時に時効が中断します。


急に訴訟を起こすことができない場合には、内容証明郵便で加害者の保険会社や加害者本人に請求書を送れば6か月時効の進行を止められます。


その期間中に訴訟を起こせば確定的に時効を中断させられます。


訴訟で判決が確定したら、そのときから時効期間が10年間延長されます。


自賠責保険の場合

自賠責保険に対しては、任意保険と別途時効中断の措置をとる必要があります。


自賠責保険の場合「時効中断申請書」という書類を保険会社に差し入れると、時効の中断に対応して書面を返送してくれます。


なお自賠責の代わりに利用できる「政府保障事業」には時効中断の措置はありません。




交通事故に遭い、治療や示談交渉が長引いてきたら時効にも注意が必要です。わからないことがあったらお早めに弁護士までご相談ください。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

会社に黙って車通勤していた場合に、事故に遭ってしまったら労災は使えないんですか?

2019年03月15日
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会社に黙って車通勤していた場合に、事故に遭ってしまったら労災は使えないんですか?


その場合でも労災保険が適用される可能性は十分にあります。


交通事故 : マイカー通勤


◆会社に黙ってマイカー通勤しても労災認定を受けられる


交通事故に遭って労災保険を利用できるのは、交通事故が業務災害または通勤災害に該当するケースです。


通勤中に交通事故に遭った場合、通勤災害として労災認定される可能性があります。


そして労災認定の対象となる「通勤や退勤」は、労働者が就業するために住居と就業場所の間を「合理的な経路及び方法」によって往復することをいいます。


労働者が自宅と会社の往復のための経路を逸脱したり往復を中断したりした場合には、通勤災害の範疇から外れます。


通勤災害かどうかは「会社と自宅との合理的な経路及び方法」であったかどうかで決まりますが、ここで言う合理的な経路及び方法は、一つには限られません。


自転車、電車やバスなどの公共交通機関、場合によってはタクシー利用など、状況に応じてさまざまな選択肢があります。その中に当然マイカー通勤も含まれます。このことは会社に申告していなかったとしても同じです。


そこで会社に黙ってマイカー通勤していたとしても、通勤災害として認定を受けられる可能性は充分にあります。




◆労災認定されない可能性が高いケース


マイカー通勤でも以下のようなケースでは「合理的な経路及び方法」ではないという理由で労災を適用してもらえない可能性が高くなります。



上記のような場合ではなく普通に会社が遠くにあって、車で通うと便利な場合などには通勤災害として労災が適用されるでしょう。




◆会社がマイカー通勤を禁止していた場合


会社によっては従業員によるマイカー通勤を禁止しているケースもあります。そういった場合でも、通勤途中の交通事故が労災になるのでしょうか?


上記の通り、労災に該当するかどうかは「合理的な経路及び方法」かどうかで決まります。会社が労災かどうかを決定できるわけではありません。


たとえ会社が禁止していたとしても、自動車で通うことが理にかなっており、実際に通っていた経路も常識的なものであれば、労災に該当する可能性が高くなります。




会社に黙ってマイカー通勤していた場合、労災の申請をしようとして会社に知られるとトラブルになる可能性があります。


会社は労災申請に協力しないでしょうし、ときには懲戒規程の適用なども問題になる可能性も考えられます。


交通事故や労災問題でお困りの場合、お一人で悩まずに弁護士までご相談ください。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

| 労災 |

交通事故にも労災が使えると聞きました。労災と普通の保険ではどんな点が異なるのですか?

2019年03月14日
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交通事故にも労災が使えると聞きました。労災と普通の保険ではどんな点が異なるのですか?


労災の場合、重過失減額や過失相殺がありません。また治療費を打ち切られることなく、必要であればいつまででも通院を続けることができます。休業損害や後遺障害の補償においても計算方法や支給される金額に大きな違いがあります。


交通事故 : 労災


◆治療費における違い


交通事故で自賠責保険から治療費を支払ってもらう場合には「重過失減額」に注意が必要です。被害者に7割以上の過失があれば、自賠責保険金が減額されてしまうため、被害者の過失が大きな事案では十分な治療費が支払われない可能性があります。


また自賠責保険には限度額があります。通院期間が長くなると自賠責から十分な支払いができなくなり、任意保険会社に負担が及ぶようになります。


すると治療費支払いの窓口となっている任意保険会社が自己負担を嫌って、治療費を打ち切ってくることも多々あります。


労災保険の場合、上記のような問題はありません。被害者に大きな過失があっても重過失減額はなく全額の治療費を出してもらえます。


限度額もありませんし、任意保険会社が窓口にもならないので、どれだけ治療が長びいても治療費を打ち切られるおそれがありません。


安心して十分な治療を受けるには、労災の適用が推奨されます。




◆休業損害における違い


自賠責保険と労災保険には、両方とも休業に対する補償があります。自賠責の場合には、休んだ日数分の100%の休業損害金を支払ってもらえます。


一方、労災保険の場合、休んだ日数の4日目から80%の休業補償が支払われます。


これらは基本的に重複すると受け取れませんが、20%の労災の「特別支給金」の部分については別途受け取れることになっています。


そこで労災の休業補償を申請すると、合計で120%の休業補償を受け取れる結果となるので、労災に該当するなら是非とも休業補償を申請しましょう。




◆後遺障害保障における違い


自賠責保険にも労災保険にも後遺障害に対する保障があります。


後遺障害の等級や認定基準はどちらも同じとなっています(自賠責が労災の基準を踏襲しています)。


ただ、認定された場合の支給金がまったく異なります。自賠責の場合には1級から14級まですべて一時金で慰謝料と逸失利益が支払われます。


一方、労災の場合、1級から7級は年金、8級から14級までは一時金方式であり、すべて逸失利益の補償となります。慰謝料は支払われません。


これらについても重複しない部分があるので、両方申請すると得になる可能性があります。




交通事故が労災に該当する場合、自賠責保険とは別に労災保険を申請するといろいろなメリットを受けられます。迷われたときには、一度弁護士までご相談ください。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

| 労災 |

交通事故に遭い、病院で治療中に今後は別の車にぶつけられました。最初の事故と2回目の事故は保険会社が違うのですが、私の治療費はどちらの保険会社が出すのですか?

2019年03月13日
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交通事故に遭い、病院で治療中に今後は別の車にぶつけられました。最初の事故と2回目の事故は保険会社が違うのですが、私の治療費はどちらの保険会社が出すのですか?


負傷部位によって取扱いが異なります。2 回の事故で同一箇所を負傷した場合には2回目の事故が起こった時点で2回目の事故の保険会社に治療費支払い義務が引き継がれます。
異なる部位の場合には、1回目の事故の負傷部位については1回目の事故の保険会社、2回目の事故による負傷部位については2回目の事故の保険会社が治療費を支払います。


交通事故 : 異時共同不法行為


◆異時共同不法行為とは


交通事故は、民法上の「不法行為」の1種です。そして複数の加害者が共同して1つの不法行為を行うことを「共同不法行為」と言います。


共同不法行為の場合、複数の加害者の責任は「連帯責任」となり全員が全額の損害賠償義務を負うのが基本です。


しかし異時不法行為の場合には、これとは異なる考え方となります。異時不法行為とは、異なる時点において異なる加害者から1人の被害者に対して行われる共同不法行為です。


交通事故に遭った被害者が治療中に再度交通事故に遭った場合、1回目の事故の加害者と2回目の事故の加害者は「異時共同不法行為」の関係になります。


この場合、複数の加害者がすべての損害について連帯するのではなく、それぞれが発生した損害について責任を負います。




◆異なる部位を負傷した場合


1回目の事故と2回目の事故で、被害者が異なる部位を負傷した場合には、どの損害をどちらの加害者が発生させたのか明確に区別できます。


そこで1回目の事故による負傷部位の治療費は1回目の加害者の保険会社、2回目の事故による負傷部位の治療費は2回目の加害者の保険会社が負担します。



◆同一部位を負傷した場合


1回目の事故と2回目の事故の負傷部位が同じ場合にはどのように考えるのでしょうか?


この場合、基本的には1回目の事故から2回目の事故が起こるまでの治療費は1回目の加害者の保険会社が支払い、2回目の事故が起こってからの治療費は2回目の事故の保険会社が負担します。


2回目の事故以降の治療は2回目の交通事故によって発生したと考えられるからです。




◆1回目の事故と2回目の事故の責任が明らかでない場合


ただし現実には、1回目の事故と2回目の事故の負傷部位が同一か異なるか明確に区別できず、どちらにどれだけの責任があるかを判断するのは困難なケースも多々あります。


そのような場合、1回目と2回目のそれぞれの交通事故の状況に鑑みて、それぞれの加害者の損害発生への「寄与率」を算定し、その割合に応じてそれぞれの保険会社が治療費を支払っています。


2回目の交通事故時に1回目の事故による負傷がどの程度まで回復していたのかなどの要素によって寄与率が異なってきます。




交通事故に何度も遭ってしまう方もおられます。治療費その他の賠償問題でお悩みでしたら、お気軽に弁護士までご相談ください。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

| 治療費 |

後遺障害申請には2種類あると聞きました。それぞれどんな違いがあるのですか。

2019年03月12日
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後遺障害申請には2種類あると聞きました。それぞれどんな違いがあるのですか?


後遺障害等級認定の申請方法には「被害者請求」と「事前認定」の2種類があります。被害者請求は被害者が自ら相手の自賠責に後遺障害認定申請する方法です。事前認定は、加害者の任意保険会社に申請を任せる方法です。被害者請求は手続きが面倒ですが被害者に裁量が認められます。事前認定は楽ですが細かい主張や立証が難しくなります。


交通事故 : 後遺障害申請


◆事前認定とは


交通事故の後遺障害認定請求方法として、よく利用されるのは「事前認定」です。これは加害者の保険会社に後遺障害診断書のみを送り、その後の具体的な手続きを任意保険会社に任せる方法です。


認定結果については任意保険会社から連絡があり、後遺障害についての保険金は任意保険会社と示談が成立したときに、他の損害賠償金とまとめて支払われます。


後遺障害診断書を取得して相手の保険会社に送るだけで良いので楽ですが、被害者の裁量によって細かい主張の補充をしたり資料を丁寧に提出したりすることができないので、認定を受けにくくなるケースがあります。




◆被害者請求とは


被害者請求は、被害者が自分で直接相手の自賠責保険や共済に後遺障害認定の請求をする方法です。


請求の際には後遺障害診断書以外にも多種の書類が必要です。



こういった書類をすべて集めて自賠責保険に送ると、申請の手続きができます。


その後も自賠責から照会事項などがあれば、応答したり追加で書類を提出したりする必要があります。


外貌醜状など、後遺症の内容によっては調査員と被害者の面談が行われるケースもあります。


面倒ではありますが、被害者が自分の裁量で書類を提出したり主張を補充したりすることもできるので、結果的に等級認定を受けやすくなるケースもあります。



◆適切な方法を選択し進めることが重要


以上のように後遺障害等級認定の方法には事前認定と被害者請求の2種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。


どちらが適しているかは状況によって異なるので、適切に選択すべきです。


弁護士にご相談いただけましたら、お話をお伺いして適切な方法を判断し、お伝えいたします。被害者請求の手続きを弁護士が代行し、効果的に後遺障害等級の獲得を目指すことも可能です。




交通事故で後遺症が残って苦しんでおられるならば、お早めによつば総合法律事務所までご相談ください。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

同じような事故の態様でも、車対車と車対バイクでは過失割合が違うと知りました。その理由は何ですか。

2019年03月11日
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同じような事故の態様でも、車対車と車対バイクでは過失割合が違うと知りました。その理由は何ですか。


バイクは車より車体が小さくライダーの身体がむきだしになっていて、事故によるダメージを受けやすくなっています。自動車より弱い立場にあり、事故を避ける能力も低いために過失割合が低めに設定されています。


交通事故 : 過失割合


◆バイクの過失割合は自動車より低い


交通事故で損害賠償金を計算するときには「過失割合」が非常に重要です。過失割合とは、損害発生に対する事故当事者それぞれの責任割合です。


過失割合が高くなると、加害者として相手に支払う賠償金の金額が高額になりますし、被害者として相手から受けとる賠償金は減らされてしまいます。


実は自動車同士の事故と自動車とバイクの事故では、同じような事故状況でも過失割合の基準が異なります。


自動車同士の事故の場合にはそれぞれが対等の立場ですから、同程度の過失があれば双方に同程度の過失割合があてはめられます。


一方自動車とバイクの場合には、同じように行動していてもバイクの方が過失割合を下げられます。


たとえば交差点で直進者同士が衝突し、一方の信号が赤、他方が黄の場合、自動車同士なら赤が80%、黄が20%の過失割合となります。


これに対して自動車が赤、バイクが黄の場合には自動車が90%、バイクが10%となります。


バイクが赤、自動車が黄ならバイクが30%、自動車が70%となり、バイクが有利になっているのがわかります。




◆バイクの過失割合が低くなる理由


なぜバイクの場合、自動車より過失割合が低くなるのでしょうか?


それは、バイクは自動車よりも弱い立場となっており保護の必要性が高いからです。


自動車とバイクを比べると、バイクは車体が小さく不安定です。自動車のように外側を鉄に囲まれていることがなく、ライダーの身体がむきだしになっているので転倒などによって大けがをしやすいです。


またバイクの場合、自動車と比べて視野も狭くなり顔に風をまともに受けるなどの事情から、事故を避ける能力も高いとは言えません。


バイクは自動車より明らかに弱い立場である上に事故を避ける能力も低いので、自動車の方にバイクよりも高い注意義務を課して過失割合を高くすることによって、バランスを保っているのです。


過失割合の算定においては「弱い立場の方が保護される」原則があります。


これがたとえばバイクと自転車、バイクと歩行者の交通事故であれば、自転車や歩行者がバイクより強く保護され過失割合が小さくされることとなります。


自動車やバイクなどの車両を利用するときには、自分より弱い立場の車両や歩行者に対して特に配慮して慎重に運転しましょう。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

交通事故の相手が無保険でした。私の怪我や車の損害は賠償してもらえないのですか?

2019年03月08日
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交通事故の相手が無保険でした。私の怪我や車の損害は賠償してもらえないのですか。


いいえ、そのようなことはありません。相手が無保険の場合、相手本人に対して損害賠償請求が可能です。相手が自賠責に入っていたら自賠責からの保障がありますし、自賠責にも加入していない場合「政府保障事業」から支払いを受けられます。


交通事故 : 無保険


◆加害者本人の責任


故意や過失によって交通事故を起こした場合、加害者には「不法行為責任」や「運行供用者責任」が発生します。そこで被害者は加害者に対し、発生した損害について賠償請求できます。


賠償金として請求できるのは、以下のような損害です。



相手が保険に入っている場合と同じように、本人に対しても発生した損害についてすべて支払いを求められます。


相手が支払わない場合、裁判を起こして判決で支払い命令を出してもらえます。




◆自賠責保険


相手が無保険の場合、十分な資力がないことも多く、支払いに応じてくれないケースもあります。そのような場合でも、相手が自賠責保険(共済)に加入していたら自賠責保険・共済から最低限の保障を受けられます。


任意保険は加入が自由なので入っていない人が2〜3割程度いますが、自賠責は強制加入なのでほとんどの人が入っています。


自賠責保険から支払いを受けたい場合には、相手の入っている自賠責保険や共済組合に対し、「被害者請求」という方法で保険金の請求を行います。


すると自賠責保険や共済で調査が行われ、決定された保険金が被害者宛に直接振り込まれます。


ただし自賠責保険は「被害者へ最低限度の保障をするための保険」なので、支払金額は多額ではありません。発生した損害に対して不足する部分については加害者本人に請求する必要があります。




◆政府保障事業


無保険で自動車やバイクを運転するような人は、自賠責保険にも入っていないことがあります。その場合には「政府保障事業」という制度を利用することにより、最低限の保障を受けられます。


政府保障事業とは、相手方が自賠責にも入っていないケースやひき逃げなどで被害者が自賠責制度による保障すら受けられない場合に、代わりに国が「てん補金」というお金を支払ってくれる制度です。


てん補金の金額は、自賠責保険の保険金と同水準となります。


政府保障事業によっても全額の損害についての保障に足りないことが多いので、不足分は加害者に請求する必要があります。



交通事故で加害者が無保険でも損害賠償を諦める必要はありません。お困りでしたら一度弁護士までご相談下さい。


▼参考記事

(よつば総合法律事務所 弁護士 松本達也)

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プロフィール
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