HOME > 後遺障害その他 > 交通事故で骨折する被害に遭いました。抜釘をしないまま症状固定にするそうです。不安なのですが、大丈夫ですか。後遺障害には影響しませんか。将来抜釘することになったときの医療費は賠償されますか?

交通事故で骨折する被害に遭いました。抜釘をしないまま症状固定にするそうです。不安なのですが、大丈夫ですか。後遺障害には影響しませんか。将来抜釘することになったときの医療費は賠償されますか?

2018年02月16日
このエントリーをはてなブックマークに追加

交通事故で骨折する被害に遭いました。抜釘をしないまま症状固定にするそうです。不安なのですが大丈夫ですか? 後遺障害には影響しませんか? 将来抜釘することになったときの医療費は賠償されますか?




抜釘をしないまま症状固定にするということは,主治医が抜釘をする必要はないと考えたということだと思いますから,ご不安に思われることはありません。

後遺障害への影響は,抜釘を行うことが痛みなどの症状や関節可動域などにどう影響するかを考慮する必要があるでしょう。将来抜釘手術をしたときの治療費は,症状固定時に将来抜釘手術をすることが見込まれていたという事情があれば,将来治療費として損害となる可能性はあります。




 抜釘と症状固定



◆抜釘とは




交通事故に遭ったら,さまざまなケガをすることがあります。大きな衝撃が加わるために,骨折してしまうことも多いです。

骨折治療の際には,骨を固定するために,ボルトやプレートを入れることがあります。

これらのボルトやプレートは,骨が癒合したら抜き取ることができます。

このことを「抜釘(ばってい)」といいます。







◆抜釘と症状固定




一般的には,骨が癒合したら抜釘をし,症状固定とすることが多いです。

しかし,年齢の関係でしょうか,ボルトやプレートを使用した固定術を行っても骨癒合が進まないことがあります。その場合,抜釘を行わず症状固定(治療終了)とされることもあります。

ボルトやプレートを残したままで症状固定とされるわけですが,ご不安になられる必要はありません。







◆交通事故の治療費は、原則的に症状固定時までの分となる




交通事故のケガの治療に必要となった費用については,加害者に全額請求できるのが基本です。

ただ,交通事故で必要となる治療費は,基本的に症状固定時までの分とされています。症状固定してしまったら,その後は治療を継続しても状態が改善しないので,治療をする意味が無いと考えられるからです。

ですから,症状固定後に抜釘を行うことになったとき,その抜釘手術に要する医療費は賠償の対象にならないはずです。







◆例外的に将来治療費が認められるケース




とはいえ,症状固定してしまったら,その後の医療関係費は一切損害として認められないというわけではありません。

将来治療費が損害として認められるケースがあります。

それは,症状固定後であっても,改善は見込めないものの,症状悪化を防ぐために治療が必要であるときなどです。

このようなときは,将来治療費が損害として認められることがあります。




たとえば,遷延性意識障害になったときなどに,生命維持のための治療が必要になるケースがあります。

また,症状の悪化を食い止めるために治療が必要なケースもありますし,症状固定後も身体的苦痛が残っているので,苦痛を和らげるための治療が必要なケースなどもあります。







◆骨折後の抜釘費用は、将来治療費として認められるか




症状固定後の抜釘の費用についてですが,骨癒合が進まないままだったところ,今後もプレートやボルトによる固定が引き続き必要であり,しかし骨癒合はこれ以上進まない見込みと判断されて,抜釘を行わずに症状固定の判断がされたということが多いです。

そうであれば,将来抜釘を行う見込みはないはずです。

症状固定後に抜釘を行ったということでしたら,それは症状固定時期の判断が実際と異なっていたということにもなりそうです。

ですが,骨癒合が進まないまま推移し,任意保険会社から治療費の立替払の打切りの打診があったとき,それに応じる代わりに,もし今後抜釘手術を行うことになったらその手術費用は任意保険会社が負担するという合意をして症状固定に応じるという方法も考えられます。







◆抜釘と後遺障害




影響がないということはないと思います。

骨癒合が不十分なまま抜釘をしなかったのであれば,偽関節の後遺障害が考えられます。
抜釘後,痛みに影響したり抜釘後のリハビリで関節可動域制限が改善したりすることがありえます。




以上のとおり,抜釘と症状固定については,抜釘が可能なのかどうか,抜釘をする必要があるのか,抜釘したあとの改善の見込みはどうか,任意保険会社との合意をする余地があるかなど,様々な事情を考慮しなければならない場面もありえます。一度弁護士に相談してみて下さい。




▼参考記事
・症状固定後の治療費について(裁判基準)
・交通事故の影響で,約20年後に人口関節置換術の手術を受ける必要があり,診断書等でその必要性を立証し,裁判所が将来治療費約100万円を認めた解決事例
・交通事故による怪我が治らない場合は,どうしたらよいですか。

▼よつば総合法律事務所 公式サイト




(よつば総合法律事務所 弁護士 佐藤寿康)
プロフィール
よつば総合法律事務所
千葉県最大級の法律事務所。弁護士16名が所属しております。事務所名の「よつば」は事務所に関わる人が皆幸せになるようにとの思いから名付けました。お気軽にご相談ください。
柏事務所:千葉県柏市(柏駅徒歩3分)
千葉事務所:千葉市(千葉駅徒歩3分)

千葉で交通事故に強い弁護士の無料相談サイト

メールでのお問い合わせ
<< 2018年 02月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28      
最新記事