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私は勤務先の営業担当です。 この度,私が交通事故に遭い,休業せざるを得なくなりました。その結果,勤務先の売上げが30%も低下しました。勤務先が損害賠償請求することはできますか?

2018年02月14日
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私は勤務先の営業担当です。
この度,私が交通事故に遭い,休業せざるを得なくなりました。その結果,勤務先の売上げが30%も低下しました。勤務先が損害賠償請求することはできますか?


勤務先が,あなたが休んだ分も給料を減額せずに支払っていた場合や,治療費その他の費用を肩代わりしていた場合には,その分を加害者に対して請求することができます。
売上げの30%減少分については,損害の対象とするのは難しいです。





 勤務先が損害賠償請求する場合



◆間接損害とは



本件のご相談のように,会社の従業員や役員(以下,「従業員等」といいます。)が交通事故に遭って仕事ができなくなったために,会社が被った損害のことを,間接損害といいます。

会社は,交通事故の直接の被害者(当事者)ではありませんが,自社の従業員が事故に遭ったことにより,間接的に損害を受けているからです。




ただ,間接損害の請求の可否については,基本的には否定的に捉えられています。

役員や従業員が交通事故に遭ったとき,受傷したのはあくまで受傷した本人だけであり,会社は損害賠償の主体になり得ないと考えられるからです。

ただし,会社と受傷した本人を一体として評価できるような特殊なケースでは,役員等が交通事故に遭った場合に会社に発生した損害も,会社に発生した損害と同視することができます。

そこで,間接損害を加害者に請求することが認められています。







◆間接損害が認められる基準




企業による間接損害が認められるかどうかの判断基準については,最高裁判所が判決を出しており,明確になっています(最判昭和43年11月15日)。

@事故に遭った代表者に実権が集中していること
A代表者に代替性がないこと
B会社と代表者に経済的一体性があること


基本的に,上記の3つの要件を満たす場合にのみ間接損害の請求が認められています。

つまり,小規模な会社で,会社代表者個人を会社と同視しうるようなケースでのみ,間接損害が認められるということです。

この基準からすると,営業の一担当者が交通事故に遭った場合などには,会社に発生した間接損害を請求することはできないこととなります。

本件でも,売上げの30%減を請求することは難しくなります。







◆反射損害




ただ,従業員が交通事故に遭ったとき,被害者が会社を休んでも,会社が減給せずに給料を支払っているケースがあります。従業員の治療費やその他の費用を肩代わりすることもあるでしょう。

このような企業の肩代わり損害のことを,反射損害といいます。

反射損害については,企業自身に発生した損害ですから,加害者に対して請求できることに争いはありません。
そこで本件でも,勤務先が肩代わりした損害があったら,勤務先が加害者に請求することができます。




会社員が交通事故に遭ったときには,勤務先との関係でも,いろいろな問題が発生することがあります。対応に迷われたときには,お気軽に弁護士までご相談下さい。




▼参考記事
・妥協しない 〜よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」
・営業車が事故で稼働できませんでした。その分の損害の賠償は出来ますか(休車損)。
・休業損害・逸失利益について

▼よつば総合法律事務所 公式サイト




(よつば総合法律事務所 弁護士 佐藤寿康)
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