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交通事故で脳を損傷していなくても,高次脳機能障害になりますか?

2018年02月01日
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交通事故で脳を損傷していなくても,高次脳機能障害になりますか?

脳の離れたエリアの情報を電気信号として伝達している神経線維を交通事故で傷つけると,高次脳機能障害になることがあります。




 高次脳機能障害 : 神経線維の損傷 



◆脳細胞が壊れなくても高次脳機能障害になる




高次脳機能障害は,交通事故やスポーツによる怪我で頭を強く打ち,脳細胞の一部が壊れて再生しないために起こるというイメージが強い病気です。

しかし,実は脳細胞が破壊されなくても,高次脳機能障害を発症することがあるのです。




その一つの例として挙げられるのが,神経線維の損傷です。
いくつも分かれている脳と脳をつないで,情報を伝達しているのが神経線維です。

たとえば,大脳は前頭葉,側頭葉,前頂葉,後頭葉の4つに分かれ,溝(こう)と呼ばれる深くて細いすき間で隔てられています。

これらの別れ別れになっている大脳同士の情報を相手に伝えるのが,神経線維です。

大脳が4つに分かれていても,ヒトがまとまりのある思考や行動を取ることができるのは,神経線維を通じて情報を共有しあっているからなのです。

このように,神経線維はきわめて重要な役割を持っていますから,傷がつけば当然脳の働きに影響が現れます。高次脳機能障害は,大脳皮質などの脳細胞が傷付いたときばかりでなく,神経線維の障害によっても起こるのです。







◆神経線維の役割




脳の中枢から体の末端の末梢神経に情報を伝えるのが,遠心性線維(えんしんせいせんい)です。

その反対に,抹消神経から中枢に情報を運ぶのが,求心性繊維(きゅうしんんせいせんい)です。

左脳と右脳に分かれている大脳をつないでいるのが,交連線維(こうれんせんい)です。

同じ側の脳の大脳皮質間で情報をやりとりする際に用いられるのが,連合線維(れんごうせんい)です。




では,神経線維はどうやって情報を伝達しているのでしょうか?

神経線維は,イオン(電気的にプラスかマイナスの電子)が細胞膜を通過することで情報を伝えます。
つまり,電気信号によって情報を伝えているのです。

神経線維は,何本も束になっているので,隣り合った神経線維が違う情報を伝えるときに互いの情報が混線しないように,神経線維は,髄鞘(ずいしょう)という絶縁物質で取り巻かれています。







◆神経線維を傷めて失語症に




同じ半球の情報を伝達する連合線維の一種に,弓状束(きゅうじょうそく)があります。

弓状束は,ブローカ野(や)と,ウェルニッケ野(や)をつないでいる長い神経線維です。

ブローカ野は,言葉をしゃべることに関する運動中枢で,ウェルニッケ野は他人の言語を理解する働きを持っています。

弓状束を損傷すると,高次脳機能障害の症状のひとつである失語症になることがあります。




▼参考記事
・交通事故における頭部外傷 その1 頭部の構造
・高次脳機能障害を負われ,当初保険会社からの提示額0円から交渉した結果,約3823万円獲得できた解決事例
・「臭いが分からなくなった!?」 〜頭部外傷と嗅覚障害〜




(よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)
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