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交通事故の年金逸失利益とは何ですか?

2018年01月09日
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交通事故の年金逸失利益とは何ですか??

年金受給者が交通事故で死亡した場合,逸失利益が認められることがあります。逸失利益が認められるのは,老齢年金や障害年金,退職年金などです。




 年金逸失利益



◆逸失利益とは




交通事故の損害の費目の1つとして,逸失利益があります。

逸失利益とは,交通事故により,労働能力が低下したりゼロになったりしたことにより,失われた将来の利益(=収入)のことです。




交通事故の逸失利益には,後遺障害逸失利益と死亡逸失利益の2種類があります。

後遺障害逸失利益とは,後遺障害によって労働能力が低下または喪失したことにより収入が減少するため,認められる逸失利益です。

死亡逸失利益とは,死亡した人が,その後労働することができなくなったことにより,認められる逸失利益です。

以下では,年金受給者について,それぞれの逸失利益が認められるのか,確認していきましょう。







◆後遺障害逸失利益




まず,年金受給者の場合,後遺障害逸失利益は認められません。

後遺障害逸失利益は労働能力低下による収入の減少に対して認められるものですが,年金生活者の場合,後遺障害が残っても,年金の受給額が減少するということはないからです。

年金にはいくつかの種類がありますが,どのような種類の年金であっても同じです。







◆死亡逸失利益




死亡逸失利益については,年金の種類によって考え方が異なります。

まず,老齢年金(老齢基礎年金,老齢厚生年金),障害年金(障害基礎年金,障害厚生年金),退職共済年金については,逸失利益性が認められています。

また,労災保険の「障害(補償)年金」や「障害特別年金」についても,逸失利益性が認められます。

これに対し,遺族年金や軍人恩給については,受給者個人への一身専属性が強く,遺族自身が保険料を支払っていたわけではないなどの理由で,逸失利益性が否定されています。







◆死亡時に受給していなかった場合




年金は,一定期間年金保険料を支払った場合に,受給資格を得ることができますが,受給資格があっても受給していないことがあります。

このように,交通事故時,実際に年金を受給していない場合でも,死亡当時受給資格があったときは,年金に関する逸失利益が認められることがあります。

さらに,すでに年金保険料を必要なだけ払い込んでいて,支給時期が近い場合には,将来において,確実に年金を受給したはずであることから,年金逸失利益が認められやすくなります。




これに対し,年金受給開始までの期間が長い場合や,年金受給資格を得ていなかった場合などには,年金の逸失利益性は否定されます。

なお,未支給の年金の逸失利益が認められる場合,計算においては,死亡時から60歳までの年金保険料を控除される可能性などもあり,若い人のケースなどでは,あまり高額にならないケースもあります。

以上のように,年金逸失利益ひとつとっても,様々な問題があります。
気になったときには,是非とも一度,ご相談ください。





▼参考記事
・逸失利益・高齢者について(裁判基準)
・死亡事故被害者の救済
・交通事故のよくある質問




(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 佐藤寿康)
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