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質問 8:相手方任意保険,健康保険,労災保険のどれを使えばよいですか。

答え 相手方任意保険を使うことが一般的ですが,健康保険,労災保険の利用を優先することもあります。 

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相手方任意保険を使うケースが多い
 
交通事故と治療Q&A_8.png 保通常事故に遭うと,相手方任意保険会社に治療先病院の情報を伝え,相手方任意保険会社が直接病院に治療費を支払うという対応が行われます(このような対応は,一般的に「一括対応」と呼ばれます)。なお,この際,相手方保険会社は,支払った治療費を自賠責保険に請求しますので,「自賠責保険を使っている」と言われることもあります。(健康保険を使いながら,相手方任意保険会社が,被害者の負担分(3割負担など)のみを直接病院に支払う(いわゆる「健保一括」)という対応がなされることもあります。)
もっとも,以下のケースのように,健康保険・労災保険を使った方が良い場合があります。


過失がある場合


 過失がある場合,発生した損害のうち自身の過失割合がある部分については,過失部分は自分で費用負担することになります。これは,治療費について,相手方任意保険会社が直接病院に治療費を支払っている場合であっても同様です。
例えば,治療費に100万円を要した場合で,被害者の過失が2割ある場合,20万円は被害者自身の負担となり,示談等の際に慰謝料などの金額から清算されることになります。そうすると,過失がある場合で,自身で治療費を負担する場合には,かかった治療費がいくらであるのかという点が重要になります。健康保険や労災保険を使わない場合は,病院は自由診療の基準で診療単価を算出します。他方,健康保険や労災保険を使った場合は,各種保険診療の基準によります。そして,各種保険診療による方が,自由診療の基準と比較して治療費が安いことが多いです。
したがって,自身に過失がある場合,特にその割合が大きいと考えられる場合には,健康保険や労災保険を使って保険診療による治療を受けた方が,治療費の金額が低くなり,後々清算等をする際に有利になることがあります。(なお,労災保険が適用されるケースでは,健康保険よりも労災保険の適用が優先となります。)


相手方任意保険会社が一括対応を打ち切る場合


 相手方任意保険会社が直接病院へ治療費を支払う対応を打ち切った場合で,以後も治療が必要である場合には,健康保険や労災保険に切り替えて引き続き通院する必要があります。


相手方が任意保険会社に加入していない場合


 相手方(加害者)が任意保険に加入していない場合は,健康保険や労災保険等を利用して,治療を行うことが考えられます。


特別支給金を受け取れる場合


 労災保険を利用した場合,休業特別支給金,障害特別支給金等の特別支給金を受領できる場合があります。この特別支給金は,労働福祉事業の一環として,被災労働者の福祉増進を図るために行われるものなので,特別支給金を受領しても損害額から控除されません。そのため,労災保険が使える場合は,第三者からの損害賠償とは別に特別支給金を受領することが可能です。



交通事故と治療Q&A
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