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71. 画像読影について (弁護士 川﨑 翔)


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 当事務所では月に1回,整形外科の先生を招いて,勉強会を行っています。特に画像読影(MRI画像が多いですね)では,症状を他覚的に立証できるかについて時間をかけて検討しています。
 
 整形外科の先生方は日常の業務が忙しく,個々の患者さんの画像読影にかけられる時間はどうしても限られてしまいます。また,病院によっては,画像読影は放射線科医の先生がおこなっているという場合も多いです。
 そして何よりも,医師の「治療という観点」と弁護士の「後遺症の立証という観点」では着目する点がやや違います。
 したがって,交通事故賠償においては「後遺症の立証という観点」から読影を行うことが極めて重要になってきます。
 
 例えば,治療において外傷性であるか否かはほとんど問題になりません。医師としては現状の症状への対応が最優先であって,症状が外傷に由来するものであるかどうかは治療方針とほとんど関連しないからです(外傷性の椎間板ヘルニアであっても,経年性の椎間板ヘルニアであっても,治療に変化はないのです。)。
 一方で,交通事故賠償においては外傷性であるかどうかは,因果関係を判断する上で重要です。被害者側の弁護士はこのギャップを埋める努力をする必要があります。
 
 また,「外傷性所見がない」ということは必ずしも「外傷によるものではない」ということとイコールではありません。
 骨挫傷や浮腫といった外傷性所見がなければ,画像診断上は「外傷性所見なし」となります。しかし,受傷からある程度の期間が経過してしまうと外傷性の所見が残っていないこともありますし,そもそも外傷性の所見が描出されなかったということも十分に考えられます。
 重要なのは,事故態様や画像を総合的にみて,外傷性の症状と考えられるかどうかという点です。
 
 今では弁護士向けの交通事故セミナーで読影に関する基本的な講演をしたり,医師との交通事故外傷のセミナーでパネリストとして登壇することはできるくらいになりました。
 それでも,私だけではすべての傷病に対応することはできていません。今後も勉強と医師との連携を進めていきたいと思います。
 


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