高次脳機能障害の記憶障害
監修者:よつば総合法律事務所
代表弁護士 大澤 一郎
- Q高次脳機能障害の記憶障害とは何ですか?
- A記憶障害とは記憶に関する障害です。記憶障害になると、物の置き場所を忘れる、新しい出来事を覚えていられない、何度も同じことを繰り返し質問するというような症状が出ます。
記憶障害のリハビリには①反復練習、②間違いを訂正する学習、③深く理解する訓練などがあります。④メモやアラーム等を利用する方法もあります。
交通事故の高次脳機能障害で記憶障害があると後遺障害1~14級の可能性があります。
―――― 目次 ――――
高次脳機能障害とは
高次脳機能障害とは脳損傷による認知障害全般です。様々な認知障害だけではなく、行動障害や人格変化を伴うことが多いです。
症状には記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などがあります。
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記憶障害とは
記憶障害とは記憶に関する障害です。記憶障害になると、次のような症状が発生します。
- 物の置き場所を忘れる。
- 新しい出来事を覚えていられない。
- 何度も同じことを繰り返し質問する。
記憶には短期記憶や長期記憶など様々な分類があります。
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記憶障害の検査
ウェクスラー記憶検査 (WMS-R)、リバーミード行動記憶検査 (RBMT) 、レイ複雑図形検査 (ROCFT)、レイ聴覚性言語学習検査 (RAVLT)などで検査します。
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記憶障害のリハビリ
では、記憶障害のリハビリにはどのような方法があるでしょうか?
リハビリは①反復練習、②間違いを訂正する学習、③深く理解する訓練などがあります。④メモやアラーム等を利用する方法もあります。
①反復練習
記憶は反復練習が効果的です。何度も同じことを繰り返し学習すると記憶できるようになります。記憶障害が改善します。
②間違いを訂正する学習
記憶障害があると、間違った内容を覚えてしまうことがあります。間違った記憶を学習で訂正することにより、記憶障害が改善することがあります。
③深く理解する訓練
言葉を理解するだけでなく、言葉の意味を深く理解する訓練です。言葉の意味を深く理解することにより、記憶障害が改善することがあります。
④メモやアラーム等を利用する方法
人間の記憶力は100%ではありません。次のような方法で忘れてしまっても大丈夫な体制を整えます。
- メモをとる
- 物を決まった場所に置く
- 誰かに覚えておいてもらう
- 日記を書く
- 時計のアラームを使う
- カレンダーに書き込む
- パソコンやスマホなどの電子機器を使う
高次脳機能障害の場合、リハビリを行うこと自体が難しいときもあります。また、機器を利用したり、決まった行動をしたりすることが難しいときもあります。個々の記憶障害の症状に応じて個別具体的なリハビリを勧めましょう。
まとめ:高次脳機能障害の記憶障害
記憶障害とは記憶に関する障害です。記憶障害になると、次のような症状が発生します。
- 物の置き場所を忘れる。
- 新しい出来事を覚えていられない。
- 何度も同じことを繰り返し質問する。
記憶障害のリハビリには①反復練習、②間違いを訂正する学習、③深く理解する訓練などがあります。④メモやアラーム等を利用する方法もあります。
(監修者 弁護士 大澤 一郎)