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被害者参加制度

被害者参加制度

最終更新日:2023年7月20日

監修者:よつば総合法律事務所
弁護士 佐藤 寿康

Q被害者参加制度とは何ですか?
A被害者参加制度とは、一定の犯罪の被害者等が、裁判所の決定により、公判期日に出席したり被告人に質問を行ったりするなど、刑事裁判に直接参加できる制度です。

交通事故の加害者が過失運転致死傷罪の犯罪となる場合、交通事故の被害者は被害者参加が可能です。

被害者参加すると、次のようなことができます。

  • ①裁判への出席
  • ②検察官に対する説明請求
  • ③証人尋問
  • ④被告人質問
  • ⑤最終意見陳述
刑事裁判

被害者参加制度とは

被害者参加制度とは、一定の犯罪の被害者等が、裁判所の決定により、公判期日に出席したり被告人に質問を行ったりするなど、刑事裁判に直接参加できる制度です。

刑事裁判は、国家機関が被告人を裁く手続です。民事的な問題を解決する手続ではないので、基本的に被害者は関与しません。

しかし、被害者は加害者の裁判に関心を持っていることが多いです。被害者保護の観点からも、被害者を蚊帳の外にする刑事裁判の制度は問題です。

そこで、被害者が加害者の刑事裁判に参加するため設けられた制度が被害者参加制度です。

対象となる犯罪

被害者参加制度の対象となる犯罪は次のような犯罪です。

  • 殺人、傷害、傷害致死、危険運転致死傷、強盗致死傷など、故意に人を死傷させた犯罪
  • 強姦(強制性交等罪)、強制わいせつなどの性犯罪
  • 逮捕・監禁の罪、誘拐や人身売買の犯罪
  • 過失運転致死傷罪などの犯罪

交通事故の加害者が過失運転致死傷罪の犯罪となる場合、交通事故の被害者は被害者参加が可能です。

参加するかは自由

被害者参加できる事案でも、加害者の刑事裁判への参加は被害者の自由です。関わりたくないときは被害者参加する必要はありません。

被害者ができること

被害者参加をすると、被害者は次のようなことができます。

①在廷権

在廷権が認められます。裁判に出席できます。傍聴席ではなく当事者として検察官の隣の席に座れます。

②検察官に対する説明請求権

検察官の権限行使に意見を言えます。意見を実現できないとき、被害者は検察官に理由説明を要求できます。

③証人尋問

刑事裁判の情状証人に自ら尋問を行えます。

④被告人質問

被告人本人に対し、情状や犯罪事実について直接質問を行えます。

⑤最終意見陳述

被告人の罪や刑罰について意見を述べて、求刑できます。

弁護士による被害者参加のサポート

被害者参加の手続きは複雑です。そのため、弁護士に相談や依頼しながら進めることも多いです。悩んだら交通事故に詳しい弁護士への相談がおすすめです。

まとめ:被害者参加制度

被害者参加制度とは、一定の犯罪の被害者等が、裁判所の決定により、公判期日に出席したり被告人に質問を行ったりするなど、刑事裁判に直接参加できる制度です。

交通事故の加害者が過失運転致死傷罪の犯罪となる場合、交通事故の被害者は被害者参加が可能です。

被害者参加すると、次のようなことができます。

  • ①裁判への出席
  • ②検察官に対する説明請求
  • ③証人尋問
  • ④被告人質問
  • ⑤最終意見陳述

(監修者 弁護士 佐藤 寿康

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