防犯カメラ画像
監修者:よつば総合法律事務所
弁護士 辻 悠祐
- Q防犯カメラ画像を確認したいです。どうすればよいですか?
- A警察に依頼する方法、防犯カメラ管理者に直接依頼する方法、弁護士に依頼する方法などがあります。時間が経過すると防犯カメラ画像は消えてしまうことがありますので要注意です。
―――― 目次 ――――
防犯カメラ画像は有力な証拠
事故状況が争いになったとき、防犯カメラ画像は有力な証拠です。道路沿いの店舗には防犯カメラが多数あります。防犯カメラ画像には事故状況が明確に映っていることがあります。
警察に依頼
では、防犯カメラ画像を入手するにはどうすればよいでしょうか?
まずは、警察に依頼をするのがよいでしょう。
防犯カメラ画像は一定期間が経過すると消えるシステムが多いです。「○○に防犯カメラがあるので、まだだったら確認お願いできますか?」と早めに警察にお願いしてみましょう。
ただし、警察が取得した防犯カメラ画像、防犯カメラ画像を元にした証拠を被害者が必ず確認できるとは限りません。しかし、警察が入手すれば、防犯カメラ画像を元に警察は実況見分調書を作成します。正しい実況見分調書があれば、事故状況を証明することが可能です。
刑事事件の状況 | 取り寄せ先 |
---|---|
捜査中 | 取り寄せできない |
不起訴 | 検察庁 |
刑事裁判中 | 裁判所 |
刑事裁判確定後 | 検察庁 |
なお、人身事故扱いでないときは、警察が防犯カメラの画像を確認してくれないことがあります。人身事故扱いではないときは、早めに人身事故扱いにしてもらいましょう。
防犯カメラ管理者に依頼
店舗などの防犯カメラ管理者に直接依頼する方法もあります。店舗の判断次第ですが、画像を見せてもらえたり、画像のコピーをもらえたりすることもあります。
弁護士に依頼
弁護士に依頼して、弁護士経由で店舗などの防犯カメラ管理者に要請する方法もあります。弁護士が直接お願いをしたり、弁護士会照会や証拠保全申立を行ったりする方法もあります。
ただし、弁護士に依頼して手続きを進めるにはある程度の時間がかかります。弁護士会照会や証拠保全申立もある程度の時間がかかります。弁護士会照会は防犯カメラ管理者が拒否をすることもあります。証拠保全は裁判所が許可しないこともあります。
そのため、弁護士に依頼している間に防犯カメラ画像が消えてしまうこともあります。
過失割合に納得いかないとき
防犯カメラの画像を確認したいときは、過失割合が争いになっていることが多いでしょう。では、過失割合に納得いかないときはどうすればよいでしょうか?
過失割合に納得いかないときは、次の点を検討しましょう。
- ①過去の類似事例の調査
- ②客観的な証拠の確認
- ③基本的な過失割合を修正する事情の検討
過失割合を反論する手続きは次の方法があります。
- ①保険会社に反論
- ②交通事故紛争処理センターの利用
- ③民事裁判の利用
どの手続きがよいか悩んだときは、まずは交通事故に詳しい弁護士への相談をおすすめします。
まとめ:防犯カメラ画像
防犯カメラ画像を確認するには、警察に依頼する方法、防犯カメラ管理者に直接依頼する方法、弁護士に依頼する方法などがあります。時間が経過すると防犯カメラ画像は消えてしまうことがありますので要注意です。
(監修者 弁護士 辻 悠祐)