交通事故の怪我で治療中の再度の事故
最終更新日:2023年8月30日
監修者:よつば総合法律事務所
弁護士 村岡 つばさ
- Q交通事故で怪我をして治療中に、また交通事故の被害にあいました。賠償はどうなりますか?
- A治療終了前に再度事故にあい、同じ場所を怪我したときの手続きは複雑です。
一律の基準はありませんが次の扱いが多いです。
- ①2回目の事故の任意保険会社が治療費等を病院に支払う
- ②示談交渉は1回目と2回目の任意保険会社双方と行う
- ③1回目の事故の任意保険会社は2回目の事故時までの賠償しかしないことがある
- ④2回目の事故の任意保険会社は2回目の事故以降の賠償をする
- ⑤任意保険会社間の調整がうまくいかず、示談交渉が進まないことも多い。
悩んだら交通事故に詳しい弁護士への相談をおすすめします。
―――― 目次 ――――
治療終了後の事故と治療終了前の事故の違い
交通事故に複数回あう場合、次のパターンがあります。
①治療終了後に別の事故にあう場合
②治療終了前に別の事故にあう場合
①治療終了後に別の事故にあう場合、特別な問題はあまり発生しません。それぞれの事故ごとに保険会社と交渉を行い、保険金を受領します。
②治療終了前に別の事故にあう場合、複雑な問題が発生します。2つの事故で発生する損害を誰がどのように賠償するかという問題です。
違う場所を怪我した場合と同じ場所を怪我した場合の違い
では、治療終了前に別の事故にあったとき、違う場所と同じ場所を怪我した場合で違いはあるでしょうか?
違う場所を怪我した場合、1回目と2回目の事故は異なる事故として扱うことが多いです。それぞれの事故ごとに保険会社と交渉を行い、保険金を受領することが多いです。
同じ場所を怪我した場合、問題はより複雑です。2つの事故で発生する損害を誰がどのように負担するかわかりにくいためです。
同じ場所 の怪我 |
違う場所 の怪我 |
|
---|---|---|
治療終了前の 再度の事故 |
特殊 | ほぼ通常 |
治療終了後の 再度の事故 |
通常 | 通常 |
2つの事故で同じ場所を怪我したときの流れ
治療終了前に別の事故にあい同じ場所を怪我した場合、手続きの流れはどうなるでしょうか?
一律の基準はありませんが次の扱いが多いです。
- ①2回目の事故の任意保険会社が治療費等を病院に支払う
- ②示談交渉は1回目と2回目の任意保険会社双方と行う
- ③1回目の事故の任意保険会社は2回目の事故時までの賠償しかしないことがある
- ④2回目の事故の任意保険会社は2回目の事故以降の賠償をする
- ⑤任意保険会社間の調整がうまくいかず、示談交渉が進まないことも多い。
複数の事故があるときは手続きが複雑になります。悩んだら交通事故に詳しい弁護士への相談をおすすめします。
自賠責保険の扱い
では、治療終了前に別の事故にあい同じ場所を怪我した場合、自賠責保険の扱いはどうなるでしょうか?
自賠責保険の扱いは次の扱いが多いです。
- ①1回目の自賠責保険会社は2回目の事故までの賠償をする
- ②2回目の自賠責保険会社は2回目の事故以降の賠償をする
- ③2回目の自賠責保険会社の支払額が上限120万円を超えたときは、1回目の自賠責保険会社が超えた分の賠償をする
- ④後遺障害保険金は双方の自賠責保険会社から受領できる
まとめ:交通事故の怪我で治療中の再度の事故
治療終了前に再度事故にあい、同じ場所を怪我したときの手続きは複雑です。
一律の基準はありませんが次の扱いが多いです。
- ①2回目の事故の任意保険会社が治療費等を病院に支払う
- ②示談交渉は1回目と2回目の任意保険会社双方と行う
- ③1回目の事故の任意保険会社は2回目の事故時までの賠償しかしないことがある
- ④2回目の事故の任意保険会社は2回目の事故以降の賠償をする
- ⑤任意保険会社間の調整がうまくいかず、示談交渉が進まないことも多い。
悩んだら交通事故に詳しい弁護士への相談をおすすめします。
(監修者 弁護士 村岡 つばさ)