1人暮らしの主婦の休業損害

最終更新日：2023年4月26日

監修者：よつば総合法律事務所
弁護士大澤一郎

Q1人暮らしで自分のために家事をしています。休業損害は認められますか？: A1人暮らしで自分のためだけに家事をしている場合、休業損害は認められないでしょう。

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主婦の休業損害は請求漏れに注意

交通事故で怪我をして主婦の仕事ができないとき、主婦の休業損害が請求できます。

専業主婦だけでなく兼業主婦も主婦の休業損害を請求できます。

では1人暮らしの主婦も休業損害を請求できるでしょうか？

１人暮らしの主婦は通常休業損害を請求できません。

主婦の休業損害は、他人のための家事ができないときに認められます。
しかし１人暮らしのときは他人のために家事をしていません。そのため休業損害は認められません。

では1人暮らしの主婦の休業損害が認められる例外はあるでしょうか？
次のようなときは例外的に認められることがあります。

1人暮らしでも他人のための家事をしているときがあります。
たとえば近くに住む孫の面倒をみている場合です。1人暮らしでも他人のための家事をしていれば、休業損害が認められることがあります。

事故により家事ができない期間中、一時的に１人暮らしになったときは休業損害が認められる可能性があります。
たとえば、事故にあった妻の治療期間中に夫が入院したため、妻が1人暮らしになった場合です。

例外的に1人暮らしの主婦の休業損害が認められたとき、1日の金額はどうなるでしょうか？

１日の金額は、通常の主婦の休業損害の金額より少なくなるでしょう。
同居家族がいるときの家事と比較すると、するべきことが少ないためです。

実際の金額は個別具体的な事情で変わるでしょう。

では１人暮らしの主婦の休業損害はどのように交渉すればよいでしょうか？

住民票や源泉徴収票などで、家族構成や収入の資料を準備しましょう。
資料を準備した上で「１人暮らしだが他人のために家事をしている」ことを説明しましょう。

たとえば、別居の孫の子育てを手伝っているときは次のような資料を準備しましょう。

また、別居の親の介護を手伝っているときは次のような資料を準備しましょう。

実際には保険会社は1人暮らしの主婦の休業損害を支払わないことが多いでしょう。
最終的には裁判をするか弁護士と相談しましょう。

1人暮らしで自分のためだけに家事をしている場合、休業損害は認められないでしょう。
例外的に認められるときでも金額は少なめになるでしょう。

（監修者　弁護士　大澤一郎）