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解決事例

事例432右足関節瘢痕

小学生の醜状の認定において、予め傷痕の写真を撮影して計測結果を添付して後遺障害の申請を行い 面接は省略され、適切な等級を得られた

最終更新日:2023年02月08日

文責:弁護士 粟津 正博

保険会社提示額 : 提示前のご依頼

解決額
205万円
病名・被害
  • 傷跡
怪我の場所
  • 足・股・膝
後遺障害等級
  • 14級

事故発生!歩行者自動車の事故

横断歩道での車と自転車の事故
平成30年某月、木下孝介さん(仮名・館山市在住・6歳・男性・小学生)が道路を横断中、自動車に衝突されるという事故に遭いました。

相談から解決まで

被害者は事故により、右足脛骨を骨折してしまいました。その後患部を固定し、骨折部の骨癒合は得られたものの、アスファルトに轢過された部分が化膿し、皮膚が膿んでしまい、余後が良好ではありませんでした。被害者は1年以上にわたり懸命に治療を行いましたが、足関節に大きな瘢痕が残ってしまいました。

後遺障害診断書作成後、保険会社が事前認定により後遺障害の申請を行ったところ、不備により申請書類が返戻されてしまいました。

そこで当事務所が代理して、後遺障害の申請をおこなった結果、14級5号の後遺症が認定され75万円が支払われました。

その後保険会社と交渉を行い追加で130万円余りが支払われる内容で示談解決となりました。

当事務所が関わった結果

当事務所が依頼を受け、被害者請求を行った結果、適正な後遺障害等級が認定されました。

解決のポイントは以下の点です。

1後遺障害の申請時期について

後遺障害とは原則として症状が今後一生涯残存する(永残性)ということが前提になります。ですので、症状が良くなっている、あるいは良くなる可能性がある場合には、後遺障害に該当しないということになります。本件でも、保険会社が当初後遺障害の申請をした段階では、傷痕はまだ良くなる(小さくなる)可能性があるものとして書類が戻ってきたものでした。

後遺障害の申請は、事故から日数が経過していれば必ずしも良いものではなく、行われた治療や処置の内容から具体的に検討する必要があります。調査機関がまだ症状が良くなる(症状固定時期ではない)と書類を返戻することはめずらしいですが、本件はその好例を示したものであると考えます。

2醜状の認定について

事故によって傷痕が残り、一生涯消えないと判断されることがあります。その場合、傷痕の部位と大きさを基準として後遺障害の等級が判断されます。例えば顔面部であれば3cm以上の傷痕が認められれば12級が認定されます。本件のように下肢の瘢痕であれば手のひら大の大きさ以上の傷跡であれば14級が認定されます。自賠責の認定実務上、醜状の認定については、医師の作成した後遺障害診断書の評価に加え、面接を行うことが原則です。

もっとも、予め調査機関の測定要領に従って、傷痕の大きさを計測し、写真を添付することで、明らかに後遺障害の要件を満たすものと認められれば面接を省略することが可能です。特に、大きさの要件を満たすか微妙な場合には、被害者側が積極的に用件を満たすことを立証する意義が出てきます。

本件でも、予め傷痕の写真を撮影して計測結果を添付して後遺障害の申請を行いました。結果として、面接は省略され、適切な等級を得ることができました。

依頼者様の感想

無事後遺障害が認定されて良かったです。ありがとうございました。

※プライバシー保護のため、地名については実際にお住まいの場所の近隣ですが実際とは異なる場所を記載してあることがあります。

本事例へのよくある質問

傷跡(醜状痕)の後遺障害はどのような場合に認定されますか?
  • ①外貌部分、②上肢下肢部分、③その他部分について傷跡の大きさによって後遺障害が認定されます。
【解説】