頚椎捻挫と腰椎捻挫(14級)の50代無職男性について、休業損害と逸失利益がはじめは否定されたものの、紛争処理センターへの申し立てにより380万円を獲得した事例
最終更新日:2023年05月15日

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 根來 真一郎

- 病名・被害
- 頚椎捻挫・腰椎捻挫
- けがの場所
- 首腰・背中
- 最終獲得金額
- 380万円
- 後遺障害等級
- 14級
- 事例の特徴
- むちうち(首・腰)
事故の状況
宗像さん(仮名)は歩いていたところ、うしろから貨物自動車に追突されました。
ご相談内容
宗像さんのケガは頚椎捻挫と腰椎捻挫です。10か月ほどの通院を続けます。しかし、症状は治らずに症状固定となりました。
宗像さんは弁護士に依頼
宗像さんは弁護士に相談します。後遺障害のことや今後の賠償のことが気になっていたからです。特に、宗像さんは事故のときは無職でした。そのため、休業損害が支払われるかどうかも気になっていました。
弁護士費用特約もあったので、宗像さんは弁護士に頼むことにしました。
弁護士の対応と結果
14級で75万円を自賠責保険会社から獲得
弁護士は後遺障害の申請をします。その結果、次のとおり14級となりました。
- 首の痛みについて「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)
- 腰の痛みについて「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)
- すべてをあわせて併合14級
14級になったので、宗像さんは75万円を自賠責保険会社から獲得しました。
任意保険会社との交渉は決裂
弁護士は任意保険会社との交渉をスタートします。しかし、保険会社が提示する休業損害や逸失利益はゼロでした。宗像さんが事故時に無職だったからです。
保険会社が提示する金額は少なすぎたたため、交渉は決裂します。
交通事故紛争処理センターへの申し立てで305万円を獲得
宗像さんは弁護士と相談のうえ、交通事故紛争処理センターへの申し立てをします。
休業損害や逸失利益が争点となったものの、305万円を受け取る合意がまとまりました。宗像さんは305万円を任意保険会社から獲得しました。
宗像さんが受け取った金額のまとめ
自賠責保険 | 75万円 |
---|---|
任意保険 | 305万円 |
まとめ | 380万円 |
解決のポイント
1. 事故時に無職でも休業損害を獲得!
宗像さんは事故時に無職でしたが、近日中に就業予定でした。しかし、事故にあったために就業予定の会社に就職できなくなりました。
無職者の事故は休業損害ゼロが多いです。しかし、弁護士は次の活動をします。
- 就業予定だった会社に問い合わせをして、どのような条件で雇用する予定だったかの確認
- 主治医に問い合わせをして、症状が休業が必要であったことの確認
- 就労意思と能力があることについて、本人名義での書面作成のアドバイス
その結果、事故時に無職であったにもかかわらず、有職者とほぼ同レベルの休業損害を獲得できました。
2. 事故時に無職でも逸失利益を獲得!
宗像さんは無職でした。そのため、はじめは保険会社は逸失利益を否定していました。
しかし、休業損害の主張立証をすると同時に、弁護士は逸失利益の主張立証も行います。
その結果、弁護士が粘り強く交渉をしたところ、事故時に無職であったにもかかわらず、有職者とほぼ同レベルの逸失利益を獲得できました。
ご依頼者様の感想
ありがとうございました。
(千葉県千葉市・50代・男性・無職)
本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。
本事例へのよくある質問
- Q無職だと、保険会社が休業損害を一切支払わないということは多いですか?
-
比較的多いです。今後就労する可能性が高いことをどれだけ証明できるかが大切です。
- Q無職だと、保険会社が逸失利益を一切支払わないということは多いですか?
-
若い人だと事故時に無職でも逸失利益が支払われることが多いでしょう。他方、定年退職者などの高齢者だと、逸失利益が一切支払われないというケースもあります。

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 根來 真一郎