肩腱板断裂の異議申立で14級から12級になり賠償額も大幅増加した事例

最終更新日:2023年03月03日

監修者
よつば総合法律事務所
弁護士
辻 悠祐
当初の提示額なし
最終獲得金額
950万円
950万円 増額
千葉県柏市・60代・女性・兼業主婦
病名・被害
左肩腱板断裂
けがの場所
手・肩・肘
最終獲得金額
950万円
後遺障害等級
12級

事故の状況

安部さん(仮名)は横断歩道を歩いていました。すると、十字路の交差点で車が左折してきます。安部さんは車が止まると思いましたが、車は止まらずに進んできました。

安部さんは避けることができず、車にぶつかりました。安部さんは左肩腱板断裂のけがをしました。

ご相談内容

安部さんは腱板断裂のケガをします。

事故後に安部さんは入院し、退院後は通院を続けました。リハビリを続けましたが、左肩に痛みと可動域制限が残りました。

安部さんの後遺障害は、はじめは「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)となりました。痛みの後遺障害です。しかし、可動域制限は治療の状況が良好であるという理由により、後遺障害となりませんでした。

安部さんは、14級が適切かどうかよくわかりませんでした。そのため、弁護士にアドバイスを求めるため、よつば総合法律事務所に問い合わせをしました。

安部さんは弁護士と相談をします。弁護士のアドバイスは次の通りでした。

  • 肩の可動域制限は14級から12級に変わることもありえる。
  • 12級になれば賠償額が2~3倍になる。
  • 弁護士がサポートするのが望ましい。

弁護士費用特約に加入していなかったため、安部さんは弁護士に頼むかどうか悩みます。もっとも、12級になれば大幅に賠償額が変わることは明らかでした。そのため、安部さんは弁護士に頼むことにしました。

安部さんのご相談内容のまとめ

  1. 14級から12級への異議申立を検討したい。
  2. 賠償額が増えるのであれば弁護士に頼みたい。

十字路での事故

弁護士の対応と結果

弁護士は後遺障害の異議申立の準備をスタートします。具体的には次のような準備をしました。

  1. 医療記録の追加での取り寄せ
  2. 主治医から追加の診断書の取り寄せ
  3. 可動域制限が日常生活に及ぼす影響をまとめた陳述書という書類の作成サポート
  4. 後遺障害の異議申立書の作成

異議申立をしたところ、後遺障害は14級9号から12級6号に変更となりました。「局部に神経症状を残すもの」から、「一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの」に変更となりました。

その後、弁護士は賠償金の交渉をスタートします。弁護士は裁判の基準で請求をします。交渉の結果、ほぼ裁判の基準と同額の950万円を受け取る合意が成立しました。14級であれば損害額が300万円ほどでしたので、賠償額が3倍以上に増えました。

弁護士の対応と結果のまとめ

  1. 医療記録の追加での取り寄せ
  2. 主治医から追加の診断書の取り寄せ
  3. 可動域制限が日常生活に及ぼす影響をまとめた陳述書という本人作成の書類のサポート
  4. 後遺障害の異議申立書の作成
  5. 12級6号の後遺障害の獲得
  6. 賠償金950万円の獲得

解決のポイント

1. 異議申立の成功

安部さんは弁護士費用特約に入っていませんでした。そのため、ご依頼いただく前に、弁護士と安部さんは次のようなことを検討しました。

  1. 異議申立により、どの程度の後遺障害が認定される可能性があるか?
  2. ご依頼をいただくことでお客様にメリットがあるか?

検討の結果、異議申立はうまくいきそうだったため、安部さんは弁護士に頼むことにしました。

結果的に14級から12級に等級が変更となりました。

2. 裁判の基準とほぼ同額の基準での賠償金を獲得

弁護士が請求をするときは、赤い本など裁判の基準で請求します。

今回も、休業損害慰謝料逸失利益などを裁判の基準で請求しました。粘り強く交渉を続けたところ、最終的にはほぼ裁判の基準での解決ができました。

ご依頼者様の感想

粘り強く交渉していただきありがとうございました。

(千葉県柏市・60代・女性・兼業主婦)

本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。

本事例へのよくある質問

Q後遺障害認定への異議申立で重要なポイントは何ですか?

診断書や画像などの医学的な証拠を追加して提出することです。同じ証拠で判断すると、同じ結果となってしまうことが多いです。

Q腱板断裂で12級になるためのポイントは何ですか?

画像所見や医師の意見などにより、可動域制限を裏付ける客観的な所見があるかどうかが重要です。特に腱板断裂は、画像所見による裏付けがあるかどうかという点が一番重要です。

監修者
よつば総合法律事務所
弁護士
辻 悠祐

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