頚椎捻挫と腰椎捻挫(14級)の50代会社員が、保険会社から民事調停を申し立てされたものの335万円を獲得できた事例
最終更新日:2023年06月05日

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 粟津 正博

- 病名・被害
- 頚椎捻挫・右肩挫傷
- けがの場所
- 首腰・背中
- 最終獲得金額
- 335万円
- 後遺障害等級
- 14級
事故の状況
長田さん(仮名)が車を運転して赤信号で止まっていたところ、うしろから車に追突されました。
ご相談内容
長田さんのけがは頚椎捻挫と腰椎捻挫です。首や腰の痛みに悩みます。
事故後3か月で保険会社が治療費を打ち切り
事故後3か月で保険会社は治療費を打ち切りします。そのため、長田さんは労災保険に切り替えて治療を続けます。
事故後6か月で保険会社が民事調停申し立て
事故後6か月で保険会社は民事調停を裁判所に申し立てします。保険会社は60万円だけを支払うという提案もしてきました。
今後どうしてよいかわからなくなってしまったため、長田さんは弁護士に相談することにしました。
弁護士のアドバイスを聞いて弁護士に依頼
弁護士に相談をしたところ、長田さんは次のようなアドバイスを受けました。
- 民事調停では治療中であることを伝えるのがよい。
- そのうえで治療終了後は後遺障害の申請をするのがよい。
- 後遺障害申請や示談交渉は、弁護士が入ったほうが適切な解決になりやすい。
弁護士の話を聞いて、長田さんは弁護士に頼むことにしました。
弁護士の対応と結果
民事調停を弁護士が代理して対応
弁護士は民事調停を代理して対応します。まだ治療中であることや、後遺障害の申請をする予定であることを裁判所に伝えます。
その結果、後遺障害の認定結果が出てから、本格的な裁判所での手続きをスタートするという方向性になりました。
14級で75万円を自賠責保険会社から受領
事故から1年で長田さんの治療は終了しました。しかし、首や腰の痛みが残ります。
弁護士が後遺障害の申請をしたところ、首と腰の痛みについて「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)となりました。2か所なので併合14級です。
14級になったので、長田さんは75万円を自賠責保険会社から受け取りました。
民事調停で任意保険会社から260万円を受領
14級になったあと、弁護士は民事調停のなかで保険会社と交渉します。
民事調停は裁判所の手続きです。そのため、裁判の基準で損害を計算します。結果として260万円で合意しました。
長田さんは、260万円を保険会社から受け取りました。
長田さんが受け取った金額のまとめ
自賠責保険 | 75万円 |
---|---|
任意保険 | 260万円 |
合計 | 335万円 |
解決のポイント
1. 民事調停の手続きに適切に対応
保険会社は事故から6か月の段階で民事調停を申し立てしてきました。
弁護士が代理しないと、いきなり裁判所に呼び出されたうえに、月に1回ほど裁判所に行かなければいけないという大変な負担です。
このようなときは、慌てずに対応することが一番大切です。主治医と相談しながら必要な治療に集中しましょう。弁護士が代理していれば、長田さんは裁判所に行く必要は通常はありません。
「まだ治療中であるから後遺障害の申請手続きが完了するまで話し合いは待ってほしい」と裁判所に弁護士は伝えました。そして、実際に14級の後遺障害になったあと、話し合いをすることができました。
2. 労災の治療期間として1年を確保
長田さんは4~12か月は労災保険を使って通院しました。そして、裁判所での調停では、労災保険での治療期間は1年が相当であることを前提とする合意ができました。
頚椎捻挫や腰椎捻挫の治療期間は3~6か月が多いです。長田さんは比較的長めに治療をすることができました。
怪我の種類 | 治療期間の目安 |
---|---|
打撲・挫傷 | 1~3カ月 |
捻挫 | 3~6カ月 |
骨折 | 6カ月以上 |
注 個別の負傷状況により異なります。
ご依頼者様の感想
安心して任せることが出来ました。ありがとうございました。
(千葉県木更津市・50代・男性・会社員)
本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。
本事例へのよくある質問
- Q保険会社が民事調停を申し立てするのはどのようなときですか?
-
次のようなときは保険会社が民事調停を申し立てすることがあります。
- 治療期間が長いと保険会社が考えているとき
- 被害者が一切交渉に応じないとき
- 被害者と保険会社が感情的なトラブルになっているとき
- その他、保険会社が裁判所での話し合いを望んでいるとき
民事調停は裁判所の手続きですので内容が複雑です。悩んだら、交通事故に詳しい弁護士への相談をおすすめします。
- Q民事調停は無視してもよいですか?
-
無視はしないほうがよいでしょう。無視をすると保険会社が裁判を起こしてくることがあります。裁判になると、より問題が複雑になることが経験上は多いです。

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- 弁護士
- 粟津 正博