左肘頭骨折や顔面神経麻痺(14級)の60代会社員が、自賠責保険、人身傷害保険、任意保険の順で請求をしてトータル500万円を受領した事例

最終更新日:2019年07月25日

監修者
よつば総合法律事務所
弁護士
大澤 一郎
当初の提示額なし
最終獲得金額
500万円
500万円 増額
千葉県市川市・60代・男性・会社員
病名・被害
顔面挫創
けがの場所
顔(目・耳・鼻・口)手・肩・肘
最終獲得金額
500万円
後遺障害等級
14級

事故の状況

事故現場は信号機のない十字路交差点です。谷さん(仮名)が自転車で直進していたところ、右折車に衝突されました。

ご相談内容

谷さんのけがは、左肘頭骨折や顔面挫創です。1年ほどの治療を続けました。左肘関節の動く範囲は大幅に改善しました。しかし、左肘の痛みや顔面神経の麻痺が残って症状固定となります。

治療終了後に弁護士に依頼

治療が終わったあと、谷さんはどのように手続きを進めてよいかわかりません。そこで、谷さんは弁護士に相談し、そのまま弁護士に依頼することにしました。

治療終了後に弁護士に依頼する男性

弁護士の対応と結果

14級になり自賠責保険会社から75万円を受領

弁護士が後遺障害の申請をしたところ、次のとおり14級となりました。

  1. 肘頭骨折後の痛みについて「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)
  2. 顔面挫創後の顔面神経麻痺について「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)
  3. あわせて併合14級

14級になったので、谷さんは自賠責保険会社から先に75万円をもらえました。

交渉で人身傷害保険から240万円を受領

谷さんは人身傷害保険に入っていました。そこで、弁護士は人身傷害保険に先に請求をします。

その結果、谷さんは、人身傷害保険の会社から先に240万円をもらえました。

裁判で任意保険会社から185万円を受領

弁護士は任意保険会社との交渉をスタートします。しかし、交渉では合意できませんでした。

そこで、谷さんと相談のうえで弁護士は裁判を起こします。 裁判を起こしたあと、裁判所での合意にいたりました。金額は185万円です。谷さんは任意保険会社から185万円をもらえました。

谷さんが受け取った金額のまとめ

自賠責保険 75万円
人身傷害保険 240万円
任意保険 185万円
合計 500万円

解決のポイント

1. 人身傷害保険への請求

今回の事故は交差点での自転車と車の事故です。谷さんにもある程度の過失がある事故でした。

そこで、弁護士は谷さんと相談のうえで、次の順番で請求をしました。

  1. 人身傷害保険に請求(受領額240万円)
  2. 任意保険に請求(受領額185万円)

過失がある事故のときは、人身傷害保険と任意保険のどちらに先に請求するかにより、トータルの金額が変わってくることがあります。そして、一般的には人身傷害保険に先に請求したほうが、トータルの受領額が多くなります。

今回も、人身傷害保険に先に請求することにより、過失があるにもかかわらず過失がないときと同レベルの賠償金をトータルで獲得できました。

人身傷害保険はルールが複雑です。悩んだら、まずは交通事故に詳しい弁護士への相談をおすすめします。

2. 逸失利益の期間を10年で計算

谷さんの後遺障害は「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)です。

14級9号の後遺障害のときは、逸失利益の期間を5年で計算することが多いです。

しかし、弁護士は次の点を主張します。

  1. むちうちとは異なる肘関節と顔面麻痺の症状であること
  2. 自賠責保険の後遺障害の対象とはならない程度ではあるものの、肘関節の動く範囲の制限も一部残っていること
  3. 谷さんの症状は実際の仕事に影響を与えていること

最終的に逸失利益の期間は10年で合意します。その結果、逸失利益の金額を増やすことに成功しました。

ご依頼者様の感想

時間はかかりましたが満足できる金額になりました。ありがとうございました。

(千葉県市川市・60代・男性・会社員)

本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。

本事例へのよくある質問

Q人身傷害保険はどのようなときに使いますか?

次のようなときに使うことが多いです。

  1. 単独事故のとき
  2. 過失がある事故のとき
  3. 加害者が無保険のとき
  4. 加害者が事故を認めないなどのとき
  5. 加害者の任意保険会社が治療費や休業損害を打ち切るとき
監修者
よつば総合法律事務所
弁護士
大澤 一郎

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