無職の被害者の死亡事故について6900万円の賠償金を獲得した事例
最終更新日:2023年02月08日

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 今村 公治

- 病名・被害
- 死亡
- 最終獲得金額
- 6900万円
- 事例の特徴
- 死亡事故
事故の状況
鈴木さん(仮名)は車に乗っていました。ところが、交差点で車がすごいスピードで突っ込んできました。鈴木さんの車の横に加害者の車がぶつかります。
鈴木さんは交通事故による大量出血でお亡くなりになってしまいました。
ご相談内容
事故から6カ月ほどしたあとに、鈴木さんのご遺族はよつば総合法律事務所に問い合わせをしました。
初回の相談で、ご遺族は弁護士に詳しい事情を話しました。ご遺族は、民事事件と刑事事件の両方から今後の流れについて弁護士からアドバイスを受けました。
ご遺族は、弁護士に頼んだ方がよいと考え、弁護士に頼むことにしました。
鈴木さんのご遺族のご相談内容のまとめ
- 刑事事件の進め方がよくわからない。
- 賠償金の交渉の進め方がよくわからない。
弁護士の対応と結果
弁護士は、加害者の刑事手続に関わりました。また、刑事手続きが終わったあと、民事手続きの損害賠償請求をしました。
粘り強く交渉を重ねた結果、3か月ほどの交渉で、合計6900万円の損害賠償金を受け取れました。
解決のポイント
1. 刑事事件が終わった後の民事事件の交渉の開始
今回の事故では、刑事事件の判決が出てから、民事事件の損害賠償の交渉を始めました。
刑事事件の判決が出る前に示談交渉をすると、刑事事件の判決に影響が出ることがあります。示談交渉中であることは加害者の刑を軽くする方向になります。
そのため、加害者に適切な刑罰を望むときは、刑事事件の判決が出た後に、民事事件の損害賠償の交渉をすることが望ましいです。
2. 死亡慰謝料の増額
死亡慰謝料とは、死亡により発生する慰謝料です。
死亡事故の慰謝料は、被害者が一家の支柱であれば2800万円、母親・配偶者であれば2500万円、独身者・子供などは2000~2500万円という一応の裁判の基準の目安があります。
加害者側の保険会社は、裁判の基準の目安よりも低い金額を提示することが多いです。また、死亡慰謝料は具体的な事情により増額します。そのため、死亡慰謝料の金額は、加害者側とよく交渉する必要があります。
今回は、粘り強く交渉した結果、相手方保険会社の当初の提示額より1700万円も慰謝料が増額します。死亡慰謝料は3100万円で合意できました。
3. 逸失利益の増額
逸失利益は、被害者が事故当時に無職であっても、労働能力と労働意欲があり、就労する可能性があるときは認められることが多いです。
今回は、鈴木さんは事故当時はたまたま無職でした。しかし、就労の蓋然性があることを主張して交渉を続けました。最終的には、相手方保険会社の当初の提示より逸失利益だけで800万円も増額できました。
ご依頼者様の感想
ありがとうございました、いろいろと心強かったです。
(千葉県柏市・20代・男性・無職のご遺族)
本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。
本事例へのよくある質問
- Q死亡慰謝料はいくら位になりますか?
-
裁判のときの標準的な金額は次の通りです。
- 一家の支柱 2800万円
- 母親・配偶者 2500万円
- その他 2000万円から2500万円
交渉のときも同額程度のことが多いです。ただし、交渉のときは若干少ない金額となることもあります。
- Q慰謝料が増額となるのはどのようなときですか?
-
次のようなときです。
- 無免許
- ひき逃げ
- 酒酔い
- 著しいスピード違反
- ことさらに信号無視
- 薬物の影響により正常な運転ができない状態
- 著しく不誠実な態度
- Q無職でも逸失利益は認められますか?
-
無職でも労働能力と労働意欲があり、就労の蓋然性のあるときは認められます。
- Q刑事手続における犯罪被害者のための制度にはどのようなものがありますか?
-
裁判の優先的傍聴の配慮、刑事事件の記録の閲覧・コピー、刑事裁判への参加などがあります。

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 今村 公治