事例326頚椎捻挫
主婦が裁判により納得する過失割合で解決できた事例
最終更新日:2023年04月04日
文責:弁護士 前田 徹
保険会社提示額 : 提示前のご依頼
- 解決額
- 120万円
- 病名・被害
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- むちうち(首・腰)
- 怪我の場所
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- 首
- 後遺障害等級
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- 認定なし
事故発生!自動車対自動車の事故
平成27年頃、日野様(仮名・埼玉県川越市在住・40代・女性)は、自動車を運転し道路を直進中、脇道から突然飛び出してきた自動車と衝突しました。
日野様は、頚椎捻挫の傷害を負いました。約6ヶ月間、病院と整骨院に通院し治療を行いました。
当事務所が被害者請求により後遺障害等級認定の申請を行いましたが、非該当の結果となりました。
相談から解決まで
日野様は、症状固定間際に当事務所にご相談にいらっしゃいました。当事務所で受任し、被害者請求を行いましたが、非該当の結果になりました。
かかる結果を前提に、その後賠償金の交渉を行いましたが、過失割合の部分で納得のいくことができず、訴訟提起をしました。
その後、裁判所で、当方の過失割合の主張に近い過失割合を裁判所が認め、訴訟上の和解ができました。
弁護士費用は、日野様が弁護士費用特約付の保険に加入していましたので、弁護士費用の実質的な負担なく、弁護士に相談・依頼をすることができました。
当事務所が関わった結果
解決のポイントは以下の点です。
1裁判で戦う
過失割合でどうしても納得がいかない場合には、訴訟を提起し、裁判で決着をつけることが一番の解決方法です。
本件では、日野様は、自分の運転には落ち度がないことを強く主張していたため、訴訟提起し、裁判官にその旨を伝えて、決着をつけることにしました。
2訴訟における主張立証
訴訟において、過失割合が問題となる場合、事故態様の事実に双方の主張の食い違いがあることが多いです。その場合、まずは被害者の側が、こちらの主張する事実を証明する証拠を集めて立証する必要があります。その場合、警察が作成した実況見分調書は必ず必要となり、そこでどのような事実が記載されているかがポイントになってきます。
ドライブレコーダーがあれば、その画像を証拠とするのが一番よいと思います。
それがない場合には、例えば、事故現場の近くにお店があり、そこに防犯カメラが設置されていれば、そこに事故時の様子が映っていないかを調べてみたり、目撃者を探してみたりすることがあります。また、自動車の破損状況やブレーキ痕から、自動車の速度を割り出すために、専門の業者に工学鑑定を依頼することもあります。
このように、裁判では、こちらの主張を裏付ける証拠をどれだけ集められるかが、ポイントになってきます。
3裁判の労力と時間
裁判での解決を目指す場合、時間と労力がかかります。一般的には、裁判をした場合、解決までに1年くらいはかかることが多いです。また、被害者ご本人が裁判所に行って話をすることもあり、そのための準備や打ち合わせがあり、被害者ご本人の労力も必要になります。
本件でも、裁判への対応のために日野様には5回以上事務所にお越しいただき、打ち合わせをさせていただきました。
依頼者様の感想
時間はかかりましたが、納得のいく解決ができました。
※プライバシー保護のため、地名については実際にお住まいの場所の近隣ですが実際とは異なる場所を記載してあることがあります。
文責:弁護士 前田 徹
本事例へのよくある質問
- 裁判をするメリット、デメリットには何がありますか。
- 次のようなメリットがあります。
- しっかりした証拠がある場合には、交渉と比べて高額な解決ができます。
- 個別の事実関係や証拠関係を反映した解決が可能です。
- 最終的には裁判官が判決をすることにより、合意できなくても強制的な解決が可能です。
- 手続きが交渉などと比べて複雑です。
- 時間が1年から2年かかるのが一般的です。
- しっかりした証拠が不十分の場合、交渉よりも金額が低くなってしまうことがあります。
- 過失がゼロとなる事故にはどのような事故がありますか?
- ①追突事故、②信号無視、③センターラインオーバー、④横断歩道中の歩行者の事故などの場合には過失がゼロとなることが多いです。