事例321頚椎捻挫・腰椎捻挫
会社員が、追突事故により頚椎捻挫・腰椎捻挫の傷害を負い、結果として約100万円を獲得した事例
最終更新日:2023年05月09日
文責:弁護士 前田 徹
保険会社提示額 : 提示前のご依頼
- 解決額
- 100万円
- 病名・被害
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- むちうち(首・腰)
- 怪我の場所
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- 首
- 腰・背中
- 後遺障害等級
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- 認定なし
事故発生!自動車対トラックの事故
平成27年頃、野口様(仮名・鎌ヶ谷市在住・34歳・男性)は、赤信号で停車していたところ、後方からトラックに追突されるという事故に遭いました。
野口様は、頚椎捻挫・腰椎捻挫の傷害を負いました。
約6ヵ月治療を行い、後遺障害等級認定の申請を行いましたが、非該当の結果となりました。
相談から解決まで
加害者が会社のトラックを運転している際の事故でした。
加害者は任意保険に入っておらず、また、誠意のある対応をしなかったため、野口様は当事務所にご相談にいらっしゃいました。
当事務所で受任し、加害者の勤務先の会社に使用者責任を追及することになりました。
交渉ではまとまらず、訴訟提起をし、結果として、裁判上の和解で野口様が約100万円を獲得するということで解決となりました。
当事務所が関わった結果
解決のポイントは以下の点です。
1使用者責任について
民法715条は、「ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。」と規定しています。
これは「使用者責任」と呼ばれています。簡単にいうと、会社の社員が会社の業務を行うに際して、事故やトラブルを起こした場合に、会社が損賠賠償の責任を負うという内容です。
一般的に、事故を起こした個人は資力がないため、資力のある会社から賠償金を支払ってもらった方が、被害者にとって有利です。
本件では、事故を起こした加害者本人は任意保険に入っておらず、賠償金を支払う資力があるかどうか不明だったため、会社に対して責任追及を行い、賠償金の支払いを受けることができました。
2加害者本人への連絡について
加害者が任意保険に加入していれば、被害者の方が直接加害者と連絡を取ることはほとんどありませんが、任意保険に加入していなければ、加害者本人と直接連絡を取る必要があります。
事故直後の初動対応として、加害者の氏名・住所・連絡先を聞いておくことは重要です。さらに、加害車両が会社所有であったり、加害者が勤務中に事故を起こしていることが分かれば、勤務先の情報も入手しておくことをお勧めします。
依頼者様の感想
ありがとうございました。
※プライバシー保護のため、地名については実際にお住まいの場所の近隣ですが実際とは異なる場所を記載してあることがあります。
文責:弁護士 前田 徹
本事例へのよくある質問
- 使用者責任とは何ですか?
- 仕事中の事故などの場合、加害者だけではなく会社も責任を負うことがあります。この会社が負う責任を使用者責任と言います。
【解説】
使用者責任の有無の判断が難しい事案も多いです。判断に迷う場合には弁護士に相談しましょう。 - 裁判上の和解とは何ですか?
- 裁判所で裁判官も交えての協議による合意です。
【解説】
裁判上の和解をした場合、裁判で勝ったのと同様の効力があります。 - 裁判のメリットは何ですか?
- 次のようなメリットがあります。
- 交渉が進まない場合、裁判を起こすことで強制的に相手を交渉のテーブルに引き出すことができます。
- 証拠がある場合には、交渉と比べて高額な解決が可能となることが多いです。
- 個別の事実関係を反映した解決が可能となることが多いです。
- 最終的には裁判所の判決により、合意をしないでも強制的な解決ができます。
- 頚椎捻挫・腰椎捻挫で6カ月間の通院の場合、慰謝料の相場はどれくらいですか?
- 裁判の場合、89万円が相場です。