頚椎捻挫や上腕骨近位端骨折の通院6か月の30代会社員が、整骨院通院が多かったものの休業損害や慰謝料など100万円を受領した事例
最終更新日:2019年08月01日
- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 大澤 一郎
- 病名・被害
- 頚椎捻挫・上腕骨近位端骨折
- けがの場所
- 首手・肩・肘
- 最終獲得金額
- 100万円
- 後遺障害等級
- 認定なし
- 事例の特徴
- むちうち(首・腰)
事故の状況
事故現場は信号のない十字路交差点です。
徳野さん(仮名)はバイクでまっすぐ進んでいました。すると、いきなり脇道から車が出てきます。車とバイクは衝突しました。
ご相談内容
徳野さんは頚椎捻挫や上腕骨近位端骨折のけがをします。6か月ほど病院と整骨院に通院したものの、完治せずに症状固定となります。ほとんどの通院は整骨院でした。
治療終了のころに弁護士に依頼
徳野さんは、治療終了のころに弁護士に相談します。後遺障害や保険会社との交渉のことが気になっていたからです。
弁護士費用特約もあったので、徳野さんは弁護士に頼むことにしました。
弁護士の対応と結果
後遺障害の申請は非該当
弁護士が代理して後遺障害の申請をしたものの、結果は非該当でした。ほとんどが整骨院での施術であり、病院への通院日数が極端に少なかったことも理由の1つと思われます。
交渉で100万円を受領
弁護士は保険会社との交渉をスタートします。
整骨院の施術費や休業損害が争いとなったものの、最後は交渉で合意します。金額は100万円です。
徳野さんは、保険会社から100万円を受け取りました。
解決のポイント
1. 徳野さんが納得できる休業損害を受領
保険会社がはじめに認めた休業損害の日数は、とても少ないものでした。
しかし、弁護士は次のような事情を主張します。
- 徳野さんの仕事はデスクワークではないこと
- 徳野さんの仕事は現場で体を使う力仕事であること
- けがにより実際に仕事ができなかったこと
その結果、会社を休んだ日数すべての休業損害を受け取ることができました。徳野さんも納得できる金額でした。
2. 整骨院の施術費全額を受領
徳野さんの治療はほとんどが整骨院でした。
そして、事故から一定期間過ぎたあとの施術費について、保険会社は争ってきました。事故により発生する通常の範囲の施術費を超えているという主張です。
しかし、弁護士は次のような主張をします。
- 主治医が作成した診断書に「リハビリのため、整骨院での治療を認める」という記載があること
- 整骨院に通院したことにより治療効果があったこと
- 事故から治療終了までの期間は6か月であり、それほど長いとはいえないこと
結果として、弁護士の主張どおり事故から6か月の施術費全額を保険会社は支払いました。
ご依頼者様の感想
当初より、親身になってご対応いただき、どうもありがとうございました。また何かトラブルがあったときには、ご相談させていただきます。
(千葉県柏市・30代・男性・会社員)
プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で事案の内容を変更していることがあります。
本事例へのよくある質問
- Q交通事故の治療は病院と整骨院のどちらがよいですか?
-
メリットとデメリットを考えましょう。病院は医師による診療で安心です。整骨院は土日夜間なども含めて待ち時間なく通院しやすいです。
病院 整骨院 重症を 見逃す可能性 〇低い △(病院より) 高い 画像検査 〇できる △できない 薬の処方 〇できる △できない 手術 〇できる △できない 保険会社と もめる可能性 〇低い △(病院より) 高い 待ち時間 △長い 〇短い 営業時間 △短い 〇長い リハビリ 1回の時間 △短い 〇長い *上記は一般論です。個別の病院・整骨院により異なります。
- Q保険会社が整骨院への通院を認めません。どうすればよいですか?
-
医師の指示をもらいましょう。整骨院に相談すると、連携している整形外科を紹介してもらえることがあります。
- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 大澤 一郎