お互いが被害者と主張する事故で裁判を起こしたところ、自らが被害者であることを前提に100万円を獲得できた事例

最終更新日:2023年05月08日

監修者
よつば総合法律事務所
弁護士
小林 義和
当初の提示額なし
最終獲得金額
100万円
100万円 増額
千葉県我孫子市・40代・女性・兼業主婦
病名・被害
腰部捻挫
けがの場所
腰・背中
最終獲得金額
100万円
後遺障害等級
認定なし
事例の特徴
むちうち(首・腰)

事故の状況

事故現場は十字路交差点の少し手前です。山本さん(仮名)はバイクを運転して直進していました。すると、バイクのうしろから車が追い抜いてきて、交差点を左折しようとします。

山本さんのバイクと車はぶつかりました。

ご相談内容

山本さんのけがは腰椎捻挫です。6か月ほどの通院を続け、けがは治りました。

お互いが自らを被害者と主張!

山本さんは、追い越しをしてきた車が当然加害者であると思っていました。しかし、相手は、山本さんのバイクが車のうしろに突っ込んだ追突事故と思っていました。お互いが自らを被害者と主張している状況です!

山本さんは弁護士に依頼

話が進まなかったので山本さんは弁護士に相談します。

山本さんは弁護士から次のようなアドバイスを受けました。

  1. お互いが被害者と主張している事案は裁判になりやすい。
  2. 裁判になると6か月から2年位の時間はかかる。
  3. 弁護士に依頼するのであれば裁判も覚悟して欲しい。
  4. 弁護士費用特約があるのであれば、弁護士に依頼するのも選択肢の1つである。

弁護士費用の特約もあったので、山本さんは弁護士に頼むことにしました。

腰が痛い

弁護士の対応と結果

弁護士は相手との交渉をスタートします。具体的には、自らが100%の被害者であることを前提とした請求書を相手に送付します。

山本さんは相手から裁判を起こされる!

山本さんは相手から裁判を起こされます。相手は自分が被害者だと思っていたためです。

この裁判も弁護士が代理して対応します。

山本さんも裁判を起こす!

山本さんも弁護士と相談のうえ、相手に裁判を起こします。これで両方が裁判を起こした状態となりました。

山本さんの主張をほぼ完全に認めた和解が成立

裁判は約1年続きました。そして、最後は山本さんの主張をほぼ完全に認めた和解が成立します。具体的には、山本さんが被害者であることを前提にして、若干の過失相殺をするという内容でした。

裁判の流れ

注 裁判期日は複数回開かれます。
注 証人尋問とは当事者が裁判所で話す手続です。行われる場合と行われない場合があります。

まとめ:弁護士の対応と結果

  1. 弁護士費用特約を使って代理した。
  2. 相手に起こされた裁判に対応した。
  3. 山本さんと相談のうえ、裁判を起こした。
  4. 裁判では約1年間争った。
  5. 最後は、山本さんの主張をほぼ完全に認めた和解が成立した。

解決のポイント

1. 有利な鑑定書を証拠として提出することに成功!

鑑定書とは、証拠から事故状況を推測してまとめた、自動車工学の専門家が作成する書面です。

弁護士は、鑑定をしてもらえそうな専門家にアプローチしました。その結果、相手が主張している事故態様は、車の損傷や実況見分調書の内容からはありえないということを科学的に分析してもらえました。そして、鑑定の解析ソフトや文献を元にした鑑定書を証拠として裁判に提出できました。

鑑定費用は安価なものではありません。もっとも、山本さんは弁護士費用特約に入っていました。そのため、鑑定費用はすべて弁護士費用特約から支出できました。

2. 証人尋問で自らの主張を信用してもらうことに成功!

証人尋問とは、当事者が裁判所で話す手続きのことです。

事故態様などで双方の意見が決定的に異なっているときは、証人尋問をすることが多いです。今回も証人尋問をしました。

事前に必要な打ち合わせをしたので、山本さんの不安な気持ちも和らぎました。

そして、当日は、自らの覚えている事実関係を山本さんは正確に話すことができました。結果として、最終的にはほぼ山本さんの主張が認められました。

ご依頼者様の感想

長期間大変お世話になりました。ありがとうございました。

(千葉県我孫子市・40代・女性・兼業主婦)

本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。

本事例へのよくある質問

Q裁判のメリットやデメリットはどのような点ですか?

次のようなメリットやデメリットがあります。

  1. 裁判のメリット
    • 証拠があるときは、交渉と比べて高額な解決ができです。
    • 個別の事実関係や証拠関係を一番反映した解決ができます。
    • 最終的には合意をしないでも、判決にて強制的な解決ができますです。
  2. 裁判のデメリット
    • 手続きが複雑となることが多いです。
    • 時間が1年から2年かかることが多いです。
    • 証拠が不十分なときは、交渉より金額が低くなることがあります。
監修者
よつば総合法律事務所
弁護士
小林 義和

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