頚椎捻挫と腰椎捻挫の60代無職男性が、治療費打ち切り後の健康保険利用分も含めて120万円を受領できた事例
最終更新日:2023年06月12日

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 大澤 一郎

- 病名・被害
- 頚椎捻挫・腰椎捻挫
- けがの場所
- 首腰・背中
- 最終獲得金額
- 120万円
- 後遺障害等級
- 認定なし
- 事例の特徴
- むちうち(首・腰)
事故の状況
石本さん(仮名)が歩いていたところ、うしろから車がぶつかってきました。
ご相談内容
石本さんのケガは頚椎捻挫と腰椎捻挫です。首や腰の痛みに悩みます。
保険会社は6か月で治療費を打ち切り
保険会社は事故後6か月で治療費を打ち切りしてきました。そこで、今からどのようにすればよいかわからなかったため、石本さんは弁護士に相談しました。
弁護士費用特約を使って弁護士に依頼
石本さんは、弁護士から次のようなアドバイスを受けました。
- 保険会社が確定的に治療費を打ち切りしているときは、弁護士が交渉しても治療費の支払い時期を今延長することは難しい。
- 治療が必要であれば、健康保険に切り替えして通院をするのがよい。
- 健康保険を使って支払った分を、最後に保険会社に請求する。支払いがある場合とない場合の両方がある。
- 後遺障害の申請や賠償金の交渉は弁護士が入ったほうがよい。
- 弁護士費用特約があるのであれば、今の時点で弁護士に依頼が望ましい。
弁護士費用特約はあったので、石本さんは弁護士に頼むことにしました。
弁護士の対応と結果
弁護士のアドバイスどおり、健康保険に切り替えして通院
石本さんは、7か月目からは健康保険に切り替えして通院を続けます。事故から1年まで通院を続けました。
後遺障害の申請は非該当
治療が終わったあと、石本さんには首や腰の痛みが残っていました。そこで、弁護士が後遺障害の申請をしましたが、非該当という結果でした。
石本さんの症状は治ってきていました。そこで、後遺障害の異議申し立てはせずに、示談交渉を進めることにしました。
治療費が合意できず交渉は決裂
弁護士は保険会社との交渉をスタートします。
しかし、7~12か月目の健康保険を使った分について、保険会社は支払いを拒みます。そのため、交渉は決裂します。
交通事故紛争処理センターにて120万円を受領
弁護士は石本さんと相談のうえ、交通事故紛争処理センターへの申し立てをします。
弁護士は次のような主張をします。
- 石本さんの症状は重かったこと
- 主治医が1年間の治療が必要であるという意見書を作成していること
- 今でも石本さんの症状は一部残っていること
その結果、1年分すべての治療費を保険会社が支払う合意が成立します。そして、慰謝料も1年間通院したことを前提で計算することとなります。
石本さんは、保険会社からトータルで120万円を受領しました。
弁護士の対応と結果のまとめ
- 7か月目以降は健康保険を使って治療するようアドバイス
- 1年の治療が終わったあと、交通事故紛争処理センターへの申し立て
- 紛争処理センターにて1年の治療期間にて合意
- 保険会社から120万円を受領
解決のポイント
1. 治療費打ち切り後は健康保険で通院を継続
保険会社は6か月で治療費を打ち切りました。そのため、7~12か月目は健康保険を使って通院を続けました。
保険会社による治療費打ち切りがあったあとも、事故の治療ができないというわけではありません。石田さんも12か月の通院をしました。
もっとも、治療をいつまでするかというのは慎重な判断が必要です。悩んだら、まずは交通事故に詳しい弁護士への相談をおすすめします。
2. 事故による治療期間を1年で合意
弁護士が交渉をしたところ、事故による治療期間は1年で合意しました。
頚椎捻挫や腰椎捻挫のときは、3~6か月の通院期間が多いです。そのため、1年という期間は比較的長いです。
1年間の治療が相当であるという主治医の意見があったため、弁護士の主張がとおりました。
怪我の種類 | 治療期間の目安 |
---|---|
打撲・挫傷 | 1~3カ月 |
捻挫 | 3~6カ月 |
骨折 | 6カ月以上 |
注 個別の負傷状況により異なります。
ご依頼者様の感想
ありがとうございました。
(千葉県柏市・60代・男性・無職)
本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。
本事例へのよくある質問
- Q事故による治療で健康保険を使うメリットは何ですか?
-
健康保険を使うメリットは次のとおりです。
- 病院窓口での負担額が減る
- 自らに過失のある事案で賠償額が有利になる
- Q事故による治療で健康保険を使うデメリットは何ですか?
-
健康保険を使うデメリットは次のとおりです。
- 病院に事実上拒否されることがある
- 窓口で治療費を負担することがある
- 治療内容に制限がある
- 書類集めが複雑になる

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 大澤 一郎