異議申し立てによる腰椎捻挫(14級)の30代会社員が、交渉にて340万円を獲得した事例
最終更新日:2019年09月12日

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 大澤 一郎

- 病名・被害
- 腰部捻挫
- けがの場所
- 腰・背中
- 最終獲得金額
- 340万円
- 後遺障害等級
- 14級
- 事例の特徴
- むちうち(首・腰)
事故の状況
増田さん(仮名)は駐車場に車を止めて、車の中にいました。すると、別の車が増田さんの車にぶつかってきました。
ご相談内容
増田さんのけがは腰部捻挫です。腰の痛みに悩みます。
事故から6か月のときに、保険会社は治療費を打ち切りします。治療費打ち切りに納得できず、増田さんは弁護士に相談しました。
弁護士費用特約を使って弁護士に依頼
増田さんは、弁護士から次のようなアドバイスを受けました。
- 健康保険を使って通院を続けるのがよい。
- 後遺障害の申請は、弁護士が関わったほうが認定されやすい。
- 賠償の交渉は、弁護士が入ると金額が増えることが多い。
- 弁護士費用特約があるのであれば、弁護士に頼んだほうがよい。
弁護士費用特約はあったので、増田さんは弁護士に頼むことにしました。
弁護士の対応と結果
増田さんは事故からトータルで9か月通院します。6か月までの治療費は保険会社が支払いました。7~9か月の治療費は健康保険を使って支払いました。
9か月通院したものの、腰痛が残って症状固定となりました。
はじめの後遺障害申請は非該当
弁護士は後遺障害の申請をします。しかし、腰痛はあるものの、はじめの後遺障害の申請は非該当でした。
異議申し立てを弁護士は準備
腰痛があるのに非該当というのは納得できません。そこで、増田さんと弁護士は相談のうえ、異議申し立てをすることにしました。
異議申し立てでは、次の資料を弁護士は準備しました。
- 主治医が作成する神経学的所見の推移について
- 主治医が作成する症状の推移について
- 病院のカルテ
- 増田さんの自覚症状、日常生活や仕事への影響をまとめた書類である陳述書
- 駐車場内での事故ではあるものの増田さんのダメージが大きかったことなどをまとめた異議申立書
異議申し立てにより14級で75万円を自賠責保険会社から受領
弁護士が異議申し立てをしたところ、腰椎捻挫後の腰痛について「局部に神経症状を残すもの」(14級)と認定結果が変わりました。
14級になったので、増田さんは自賠責保険会社から75万円を受領しました。
交渉で265万円を任意保険会社から受領
弁護士は任意保険会社との交渉をスタートします。そして、交渉期間3週間で合意します。金額は265万円です。弁護士が請求した金額の約95%の高水準でした。
増田さんは、任意保険会社から265万円を受領しました。
増田さんが受け取った金額のまとめ
自賠責保険 | 75万円 |
---|---|
任意保険 | 265万円 |
合計 | 340万円 |
解決のポイント
1. 駐車場の事故でも異議申し立てで14級を獲得
駐車場内での事故は後遺障害になりにくいです。衝撃が少なかったという判断になりやすいからです。
しかし、弁護士は次のような事情を主張します。
- 事故時の増田さんの体勢からすると、増田さんのけがは十分生じうるものであること
- 増田さんが相手車両を認識していなかったため、準備なくいきなり衝撃を受けたこと
- 駐車場の事故でも増田さんの衝撃は大きかったこと
その結果、異議申し立てにより14級を獲得することができました。
2. 7~9か月の健康保険利用分も保険会社から受領
保険会社は6か月で治療費を打ち切っていました。
しかし、最後の示談交渉では、保険会社は7~9か月目の健康保険利用分も賠償することになりました。主治医の意見や後遺障害になったことが理由です。
最終的には増田さんは自己負担ゼロで治療ができました。
3. 交渉期間3か月での早期解決
弁護士が任意保険会社と賠償交渉をするときは、期間は1~3か月での解決が多いです。
しかし、増田さんの事故では、3週間の早期解決で合意に至りました。事前に弁護士がしっかりと資料を準備していたことが早期解決の理由の1つです。
手続きの種類 | 期間の目安 |
---|---|
示談交渉 | 3カ月以内 |
紛争処理センター(あっせんの場合) | 3~6カ月 |
裁判 | 6カ月~2年 |
注 個別事案により大きく異なります。
ご依頼者様の感想
ありがとうございました。
(千葉県千葉市・30代・男性・会社員)
本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。
本事例へのよくある質問
- Q腰椎捻挫はどのような後遺障害になりますか?
-
腰椎捻挫は次の後遺障害になることがあります。
- 局部に頑固な神経症状を残すもの(12級13号)
- 局部に神経症状を残すもの(14級9号)

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 大澤 一郎