脛骨骨折(12級)の80代専業主婦女性について、240万円から540万円に賠償金が増えた事例
最終更新日:2019年09月17日

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 大澤 一郎

- 病名・被害
- 右脛骨遠位端骨折
- けがの場所
- 足・股・膝
- 最終獲得金額
- 540万円
- 後遺障害等級
- 12級
事故の状況
大賀さん(仮名)は自転車に乗って、道路の外から道路に入ろうとしました。そのとき、右から車がまっすぐ進んできます。大賀さんの自転車と車はぶつかりました。
ご相談内容
大賀さんのけがは、脛骨骨折と足小指骨折です。足首の痛みや動く範囲の制限がありました。
1年間ほど治療を続けたものの、完治することなく症状固定となります。後遺障害は右足関節の可動域制限について「一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの」(12級7号)となりました。
保険会社の提示額240万円に疑問を持って弁護士に相談
大賀さんは保険会社から示談金の提示を受けます。金額は240万円です。
大賀さんは、自分の被害やけがに比べると、賠償額が少ないと感じました。そこで、大賀さんは弁護士に相談してみることにしました。
弁護士のアドバイスを聞いて弁護士に依頼
大賀さんは、次のようなアドバイスを弁護士から受けました。
- 240万円は少ない。
- 保険会社の提示は。専業主婦の休業損害と逸失利益がゼロなのがおかしい。
- 慰謝料も弁護士が入れば増える可能性が高い。
- 過失割合30%はなんともいえないが、まずは交渉してみるのがよい。
弁護士の話を聞いて、大賀さんは弁護士に頼むことにしました。
弁護士の対応と結果
はじめの保険会社の提示は240万円です。そして、弁護士は任意保険会社との交渉をスタートします。
弁護士が交渉を続けたところ、次の点が大賀さんに有利になりました。
最終的には540万円で合意します。大賀さんは任意保険会社から540万円を受け取ることができました。
解決のポイント
1. 専業主婦の休業損害を受領
保険会社がはじめに提示した専業主婦の休業損害はゼロでした。夫と同居していたものの、80代の高齢女性であるかという理由です。
しかし、大賀さんは主婦としての仕事をもちろんしていました。
そこで、弁護士は大賀さんがしていた家事の内容を細かくまとめて主張します。その結果、大賀さんも納得できる主婦の休業損害を受領できました。
2. 専業主婦の逸失利益を受領
保険会社のはじめの提示は、逸失利益もゼロでした。
しかし、明らかにおかしい内容です。そこで、弁護士が交渉をしたところ、当然のように専業主婦の逸失利益を受け取ることができました。
3. 慰謝料の増額に成功
保険会社がはじめに提示する慰謝料は低いものでした。
弁護士は、裁判の基準による慰謝料を請求します。その結果、おおむね裁判の基準に近い慰謝料を受け取ることができました。
4. 過失割合を30%から20%に減らすことに成功
保険会社がはじめに提示した過失割合は30%でした。大賀さんも30%悪いという前提です。
30%はそれほどおかしい数字ではありませんでした。しかし、個別の事故の状況を踏まえて、弁護士は30%ではなく20%を主張します。
結果として、弁護士の主張どおり過失割合は20%となりました。
ご依頼者様の感想
粘り強く交渉していただきありがとうございました。
(千葉県千葉市・80代・女性・専業主婦)
本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。
本事例へのよくある質問
- Q慰謝料を増やすにはどうすればよいですか?
-
弁護士費用特約があるときは弁護士に相談や依頼をするのが一番早いです。弁護士が代理をして交渉をすると、多くの事案では慰謝料が増えます。
そのほか、次のような点に注意しましょう。
- 適切な期間の通院をする
- 適切な計算方法(裁判基準)で慰謝料を計算する
- 後遺障害申請をする
- 個別の慰謝料増額事由の主張をする
- 裁判所などの公的機関を利用する

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 大澤 一郎