高次脳機能障害(7級4号)と鎖骨骨折(12級6号)の併合6級の40代会社員が、3823万円を獲得した事例
最終更新日:2023年05月26日

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 大澤 一郎

- 病名・被害
- 脳挫傷・外傷性くも膜下出血・鎖骨近位端骨折
- けがの場所
- 頭部鎖骨・肩甲骨・肋骨・胸骨手・肩・肘
- 最終獲得金額
- 3823万円
- 後遺障害等級
- 6~8級12級
- 事例の特徴
- 高次脳機能障害
事故の状況
山下さん(仮名)が自転車で横断歩道をわたっていたところ、右からきた車に衝突されました。
ご相談内容
山下さんのけがは、脳挫傷や外傷性くも膜下出血、鎖骨骨折などの重傷です。約2週間の入院と6カ月間の通院を続けたものの、完治はせずに症状固定となりました。
山下さんは、脳挫傷や外傷性くも膜下出血などを原因とする高次脳機能障害との診断を受けます。
後遺障害のことから弁護士に相談
今後のリハビリや治療のためにも、山下さんは適切な後遺障害の等級や賠償金を受領したいと考えていました。そこで、山下さんは弁護士に相談することにしました。
賠償金が増えることを期待して弁護士に依頼
山下さんは弁護士から次のようなアドバイスを受けます。
- 高次脳機能障害は、弁護士が後遺障害の申請から関与するのが望ましい。
- 弁護士が入ると、適正な後遺障害の等級になる可能性が高い。
- 弁護士が入ると、賠償額が増える確率が高い。
弁護士の話を聞いて、山下さんは弁護士に頼むこととしました。
弁護士の対応と結果
1296万円を自賠責保険会社から受領
弁護士が後遺障害の申請をしたところ、次のとおり併合6級となりました。
- 高次脳機能障害について「神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの」(7級4号)
- 肩関節の動く範囲の制限について「一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの」(12級6号)
- あわせて併合6級
6級になったので、山下さんは1296万円を自賠責保険会社から受領しました。
2527万8942円を任意保険会社から受領
弁護士は任意保険会社との交渉をスタートします。逸失利益や慰謝料が争いとなったものの、最後は弁護士の主張をほぼ認めた合意がまとまります。
山下さんは、2527万8942円を任意保険会社から受領しました。
山下さんが受け取った金額のまとめ
自賠責保険 | 1296万円 |
---|---|
任意保険 | 2527万8942円 |
合計 | 3823万8942円 |
解決のポイント
1. 高次脳機能障害で後遺障害7級を獲得
山下さんの高次脳機能障害の等級は7級4号でした。
高次脳機能障害では、5級、7級、9級のいずれになるかは微妙な判断になることが多いです。
弁護士がしっかりと後遺障害の等級認定サポートをしたことにより、山下さんも納得できる7級の後遺障害となりました。
等級 | 認定基準 |
---|---|
1級1号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの |
2級1号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの |
3級3号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの |
5級2号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの |
7級4号 | 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの |
9級10号 | 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの |
12級13号 | 局部に頑固な神経症状を残すもの |
14級9号 | 局部に神経症状を残すもの |
2. 転職前の収入も考慮した逸失利益を獲得
逸失利益とは後遺障害により減った収入などの賠償です。
山下さんの事故は転職直後の事故でした。そのため、転職後の少な目の年収で計算をするだけでは、適正な賠償になりません。
そこで、弁護士は、転職前の年収なども考慮したうえでの適正な賠償になるよう主張します。
結果として、弁護士の主張を取り入れた逸失利益で合意できました。賠償額も大幅に増えました。
3. 慰謝料を裁判の基準の100%獲得
慰謝料には入通院慰謝料と後遺障害慰謝料があります。そして、保険会社がはじめに提示した慰謝料は裁判の基準の80%でした。
しかし、弁護士は何度も交渉を続けます。結果として、裁判の基準100%での合意ができ、慰謝料が増えました。
ご依頼者様の感想
長期に渡ってお世話になりました。ありがとうございました。
(千葉県船橋市・40代・男性・会社員)
本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。
本事例へのよくある質問
- Q高次脳機能障害の等級認定の申請をするにあたり、どのような資料が必要となりますか?
-
次のような資料が必要になります。
高次脳機能障害は解決が難しい後遺障害です。悩んだら、交通事故に詳しい弁護士へのご相談をおすすめします。

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