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解決事例

事例091右橈骨遠位端骨折・右尺骨茎状突起骨折

右手関節に可動域制限があるとして第12級6号が認定された事例

最終更新日:2023年03月02日

文責:弁護士 大澤 一郎

保険会社提示額 : 426万円

解決額
1,082万円
増額倍率 :2.5
怪我の場所
  • 手・肩・肘
後遺障害等級
  • 12級

事故発生!バイク自動車の事故

平成24年某月、鈴木武史さん(仮名・野田市(梅郷)在住・40代・男性)は、バイクで走行中、対向車線から右折してきた相手車両に衝突され、ひきづられて転倒するという被害に遭いました。

相談から解決まで

右手の関節痛
事故により、鈴木さんは、右橈骨遠位端骨折、右尺骨茎状突起骨折という怪我を負い、右手の関節痛、可動域制限に悩まされました。事故後、約1年間、病院でリハビリを続けましたが、上記症状は完全には回復しませんでした。

後遺障害(第12級6号)の認定後、鈴木さんご本人が当事務所までご相談に来られました。相談前に保険会社から426万5,768円という示談金額の提示があったところ、この金額が妥当かどうかを知りたいというご相談をお受けしました。

初回相談のなかで、すぐに相手の示談案が低額であることがわかりましたので、弁護士を入れて交渉をすることになりました。

その後、相手方保険会社と交渉を重ねた結果、裁判を起こさずに1,082万9,025円(既払金を除く)の保険金が支払われることで合意できました。

当事務所が関わった結果

当事務所が交渉に入った結果、訴訟提起することなく、裁判基準に近い水準で早期に解決することができました。

解決のポイントは以下の点です。

1逸失利益の労働能力喪失期間

相手方保険会社は、当初、労働能力喪失期間を8年として逸失利益を算定していました。 しかし、労働能力喪失期間は、症状固定日から、原則として67歳までの期間となります。 本件では、交渉の結果、労働能力喪失期間を症状固定日から67歳までの約20年とすることで、逸失利益の金額を約330万円から約640万円まで引き上げることができました。

2失業中の休業損害

本件では、タイミング悪く、鈴木さんがたまたま失業中の時期に交通事故に遭ってしまいました。
相手方保険会社は、当初は、失業中のため休業損害はないとして、休業損害を0円と算定していました。

しかし、労働能力及び労働意欲があり、就労の蓋然性がある場合には、休業損害が認められる場合があります。
 
本件では、交渉の結果、鈴木さんには労働能力、労働意欲、就労の蓋然性があり、事故の被害のせいで就職が遅れたとして、4か月分の休業損害を認めさせることができました。

依頼者様の感想

納得のいく金額での解決ができました。ありがとうございました。

※プライバシー保護のため、地名については実際にお住まいの場所の近隣ですが実際とは異なる場所を記載してあることがあります。

本事例へのよくある質問

橈骨遠位端骨折はどのような後遺障害等級となることが多いですか?
  • ①手関節の可動域制限で12級6号、②局部の神経症状で14級9号などとなる可能性があります。
【解説】
逸失利益の就労可能年数はどのように決まりますか?
  • 67歳までの期間で決まることが多いです。
【解説】
  • 高齢者の場合などは別基準となることがあります。
  • 痛み、しびれなどの神経症状の場合は別基準となることがあります。
  • 詳細は、逸失利益の労働能力喪失期間の解説をご参照下さい。
失業中でも休業損害はもらえますか?
  • 労働能力及び労働意欲があり、就労の可能性が高い場合は認められます。
【解説】
  • 既に内定を得ていて勤務開始日が決まっているような場合、通常休業損害が認められるでしょう。
  • 詳細は、無職者の休業損害の解説をご参照下さい。