膝関節の可動域制限と下肢短縮障害(11級)で1400万円の事例

最終更新日:2023年03月10日

監修者
よつば総合法律事務所
弁護士
大澤 一郎
当初の提示額なし
最終獲得金額
1400万円
1400万円 増額
千葉県松戸市・30代・男性・会社員
病名・被害
大腿骨骨折・膝関節靱帯損傷
けがの場所
足・股・膝
最終獲得金額
1400万円
後遺障害等級
11級12級13級

事故の状況

斉藤さん(仮名)はバイクに乗って信号機にある交差点の近くまできました。バイクで交差点を直進しようとすると、反対側の車線から車が右折してきます。

斉藤さんは避けきれず、車と衝突しました。

斉藤さんのバイクは転倒し、斉藤さんは地面に強く体を打ちました。けがは大腿骨骨折と膝関節靭帯損傷です。斉藤さんは救急車でただちに病院に運ばれて手術をしました。

ご相談内容

斉藤さんは大きな手術を2回します。入院期間は170日を超えました。

斉藤さんは入院中に一時外泊の許可をとり、弁護士に相談することにしました。けがの治療や後遺障害、今後の補償のことなどが心配だったからです。

斉藤さんのご相談内容のまとめ

  1. けがの治療のことが心配
  2. 後遺障害のことが心配
  3. 今後の補償のことが心配

事故で入院

弁護士の対応と結果

重症であることもあり、弁護士が代理して後遺障害のサポートをするのがよさそうな状況でした。そのため、斉藤さんは弁護士に頼むことにします。

弁護士は必要な書類を準備して後遺障害の手続きをします。その結果、次の通り併合11級の後遺障害となりました。

  1. 左膝関節の可動域制限につき「一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの」(12級7号)
  2. 足の短縮障害につき「一下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの」(13級8号)
  3. あわせて併合11級

11級になると自賠責保険会社から331万円をまずはもらえます。

後遺障害の認定通知が届いたあと、弁護士は任意保険会社との交渉をスタートします。

逸失利益入通院慰謝料後遺障害慰謝料が争いとはなりましたが、裁判の基準に近い満足する提案が保険会社からありました。そのため、斉藤さんは任意保険会社と1400万円で合意しました。

合計で斉藤さんは1731万円をもらうことができました。

斉藤さんが受け取った金額のまとめ

自賠責保険 331万円
任意保険 1400万円
合計 1731万円

弁護士の対応と結果のまとめ

  1. 後遺障害の申請を弁護士がサポート
  2. 後遺障害11級を獲得
  3. 合計で1731万円を獲得

解決のポイント

1. 労働能力喪失率20%の逸失利益を獲得

逸失利益とは後遺障害となったことによる今後の減収です。斉藤さんのけがは11級です。

11級のときは、今後20%収入が減る見込みという前提で逸失利益を計算することが多いです。このパーセントのことを労働能力喪失率といいます。

もっとも、保険会社は、足が短くなったことは今後の収入減と無関係であると主張してくることがあります。そのため、11級であるとしても20%減少で計算しないという主張です。

斉藤さんは車に乗る仕事をしていました。そして、事故により同じ仕事には戻れなくなってしまいました。

仕事が変わったことを弁護士が粘り強く保険会社に伝えたところ、20%の収入減を前提に計算する合意ができました。

2. 労働能力喪失期間を67歳までで計算

労働能力喪失期間とは、後遺障害により収入が減る期間のことです。

ある程度重い後遺障害のときは症状固定から67歳までの期間で計算することが多いです。もっとも、保険会社は10年程度の期間を主張してくることがあります。

斉藤さんのけがは重症でした。そのため、弁護士が交渉を続けたところ、67歳までの30年以上の労働能力喪失期間がある前提での合意となりました。

3. 入通院慰謝料の適正額を獲得

裁判はしていないものの、裁判の基準通りの入通院慰謝料を獲得しました。具体的には、別表Ⅰで入院期間や通院期間を計算した慰謝料を獲得しました。

4. 後遺障害の適正額を獲得

裁判はしていないものの、裁判の基準通りの後遺障害慰謝料を獲得しました。11級なので420万円です。

ご依頼者様の感想

早い時期から、いろいろと相談にのっていただき、ありがとうございました。賠償金を元に、新たな生活をスタートさせることができそうです。

(千葉県松戸市・30代・男性・会社員)

プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で事案の内容を変更していることがあります。

本事例へのよくある質問

Q裁判の基準の慰謝料が交渉で認められた理由は何ですか?

加害者は自分の責任を軽くするために、警察官に虚偽の報告をしていました。刑事記録を取り寄せて加害者の不誠実な態度を弁護士は保険会社に主張しました。その結果、交渉ではあるものの裁判と同じレベルの慰謝料を獲得できました。

監修者
よつば総合法律事務所
弁護士
大澤 一郎

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