局部に頑固な神経症状を残すものとして膝につき第12級13号となった事例

最終更新日:2023年02月08日

監修者
よつば総合法律事務所
弁護士
大澤 一郎
当初の提示額
492万円
最終獲得金額
950万円
1.9 増額
千葉県柏市・40代・女性・会社員
病名・被害
右膝骨折
けがの場所
足・股・膝
最終獲得金額
950万円
後遺障害等級
12級

事故の状況

山中さん(仮名)は青信号の横断歩道を歩いて渡っていました。すると、対向方向から右折車両が進んできます。

山中さんは車が止まると思っていましたが、車は止まりません。山中さんはよける時間もなく、車にひかれました。

山中さんは全身を強打します。右膝骨折になりました。山中さんは右膝の骨折部が不整ゆ合し、右膝の痛みに悩まされます。

ご相談内容

山中さんは、約2年10か月も通院を続けました。しかし、症状は完治しませんでした。

山中さんは後遺障害を申請し「局部に頑固な神経症状を残すもの」(12級13号)となりました。保険会社からは賠償額約492万円の提案がありました。

山中さんは、保険会社から提示された金額で合意してよいのかわかりませんでした。そこで、弁護士に確認してもらおうと考え、よつば総合法律事務所に問い合わせをしました。

山中さんのご相談内容のまとめ

  1. 保険会社の提案額の492万円で合意してよいのかわからない。
  2. 賠償金が増額できるのであれば増やしたい。

事故による右膝の痛み

弁護士の対応と結果

弁護士は保険会社の提案書面について、個別の損害の項目を確認します。山中さんのけがの状況からして、逸失利益慰謝料が少ない提案でした。

そのため、弁護士は山中さんに弁護士への依頼をおすすめします。山中さんも納得したため、弁護士に頼むことにしました。

弁護士は保険金の増額交渉をスタートします。特に、逸失利益や慰謝料の増額を求めます。

交渉は約7カ月かかりました。最終的には、はじめの金額の1.9倍である950万円を獲得する合意となりました。既にもらっていた治療費休業損害が1000万円ほどありましたので総額では約2000万円です。

解決のポイント

1. 慰謝料の大幅な増額

はじめの保険会社の提示額は、裁判の基準の50%位でした。

保険会社は、傷害慰謝料後遺障害慰謝料について、ともに裁判基準より低い金額を提示することが多いです。譲らない姿勢で粘り強く交渉し、裁判基準に近い金額に引き上げる必要があります。

2. 逸失利益の大幅な増額

はじめの保険会社の提示は、労働能力喪失期間が5年でした。裁判の基準では10年が多いです。

保険会社は、逸失利益の金額計算をするとき、労働能力喪失期間について裁判基準より短い期間を主張することが多いです。安易に譲歩することなく、粘り強い交渉をする必要があります。

3. 弁護士に示談前に確認

山中さんは示談をする前に弁護士に相談をしました。

後遺障害となったけがのとき、賠償額は100万円以上になることがほとんどです。そして、弁護士が確認すると、増額できるポイントがあることがほとんどです。そのため、後遺障害となったけがのときは、弁護士への相談を特におすすめします。

また、弁護士費用特約があるときは弁護士費用の負担が実質的にはありません。そのため、弁護士費用特約があるときは、後遺障害の有無にかかわらず弁護士への相談をおすすめします。

ご依頼者様の感想

事件解決してひと安心です。お世話になり、ありがとうございました。

(千葉県柏市・40代・女性・会社員)

本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。

本事例へのよくある質問

Q膝関節について、どのような病名のときに後遺障害が認定されますか?

次のような病名のときです。

  • 膝関節内骨折
  • 脛骨顆部骨折
  • 脛骨顆間隆起骨折
  • 膝窩動脈損傷
  • 膝蓋骨骨折
  • 半月板損傷
  • 前十字靱帯損傷
  • 後十字靱帯損傷
  • 内側側副靱帯損傷
  • 外側側副靭帯損傷、
  • 膝関節後外側支持機構損傷
  • 複合靭帯損傷
  • 変形性膝関節症
Q「局部に頑固な神経症状を残すもの」(12級13号)と「局部に神経症状を残すもの」(14級9号)の違いは何ですか?

画像所見など客観的な所見で症状が証明できているかどうかという点により、12級、14級が決まることが多いです。画像所見に異常があると12級になる確率が高まります。

Q後遺障害12級の後遺障害慰謝料はいくらですか?

裁判では290万円が標準的です。交渉では290万円または290万円より若干少ない金額での解決が多いです。

Q局部に頑固な神経症状を残すもの(12級13号)の労働能力喪失期間はどの位のことが多いですか?

裁判のときは10年が多いです。交渉でも10年での解決が経験上は多いです。

監修者
よつば総合法律事務所
弁護士
大澤 一郎

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