事例064死亡
横断歩道上で発生した死亡事故について裁判で7,000万円を獲得
最終更新日:2023年03月10日
文責:弁護士 大澤 一郎
保険会社提示額 : 提示前のご依頼
- 解決額
- 7,000万円
- 病名・被害
-
- 死亡事故
- 怪我の場所
-
- 頭部
事故発生!自転車対自動車の事故
平成24年某月、秦野良子さん(仮名・江戸川台在住・10代・女性・学生)が横断歩道を青信号に従い、自転車で走行していたところ、右折してきた自動車に衝突されるという事故に遭いました。
相談から解決まで
被害者は、救急搬送されましたが多発外傷により亡くなりました。 当事務所がご遺族からの依頼を受け、「責任の所在を明らかにしたい」というご遺族の意向を踏まえ、加害者に対し早急に訴訟を提起しました。 その結果、裁判上で既払金を除き7,000万円を遺族が受領するとの内容で和解することができました。
当事務所が関わった結果
当事務所が加害者に対して訴訟提起を行い、裁判所和解案の上回る金額で和解することができました。
解決のポイントは以下の点です。
1裁判所和解案の金額を上回る金額での和解
訴訟を提起し、審理が一定程度進行したところで裁判所から、6,800万円の賠償金を受領するとの内容で和解してはどうかとの提案がありました。
しかし、慰謝料の算定について見解の相違があったことから、さらに粘り強く交渉を継続し、結果として裁判所和解案から200万円上乗せした7,000万円の賠償金を受領するとの内容で和解することができました。
2謝罪文言を含めた裁判上の和解
ご遺族としては、加害者の事故後の対応についても不信感があったことから当事務所は裁判上の和解をするにあたって、謝罪文言を盛り込むことを要請しました。
事案の重大性に鑑み、被告側も謝罪文言を和解に盛り込むことに合意し、「陳謝する」旨の文言が付加された和解をすることができました。
依頼者様の感想
大変お世話になりました。また何かありましたら宜しくお願い致します。
※プライバシー保護のため、地名については実際にお住まいの場所の近隣ですが実際とは異なる場所を記載してあることがあります。
文責:弁護士 大澤 一郎
本事例へのよくある質問
- 相手に謝罪を求めたい場合どうすればよいですか?
- ①加害者に直接求める方法、②保険会社経由で求める方法、③刑事手続の中で求める方法、④民事訴訟の中で求める方法などがあります。
- 民事訴訟は通常金銭の請求しか行うことはできません。また、民事事件の裁判の判決の場合、金銭の支払のみを認める判決が通常は出ます。ただし、民事訴訟での裁判上の和解(合意)の場合、相手が謝罪する文言を入れた合意とすることも可能です。
- 死亡事故の場合、損害の算定にあたって特に注意すべき点はどのような点ですか?
- ①逸失利益、②死亡慰謝料、③葬儀費用などが特に注意すべき点となります。
- ①逸失利益に関しては基礎となる年収が正しいかどうか確認しましょう。また、生活費控除率が正しいかどうか確認しましょう。
参考:生活費控除率の解説 - ②死亡慰謝料については被害者ご本人分、家族分などがあります。また、慰謝料増額事由がある場合もありますので慎重に検討しましょう。
参考:死亡慰謝料の解説
参考:慰謝料増額事由の解説 - ③葬儀費用については通常150万円までが認められます。ただし、事案によってはより高額が認められることもあります。
参考:葬儀費用の解説
- 裁判所の和解案が出たとしても交渉することにより増額は可能ですか?
- 可能です。
- 裁判所の和解案が出た場合、判決の見通しと比較しての有利不利をまずは検討します。
- その上で、増額できそうな事由がある場合にはその旨の主張を行うことにより金額を増やせる可能性があります。
- ただし、【裁判所の和解案の金額】よりも【判決の金額】の方が低いということもありますので慎重な検討が必要です。