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解決事例

事例060頚椎捻挫

相手方保険会社が請求額全額を認めて和解した事例(14級9号)

最終更新日:2023年06月01日

文責:弁護士 大澤 一郎

保険会社提示額 : 182万円

解決額
334万円
増額倍率 :1.8
病名・被害
  • むちうち(首・腰)
怪我の場所
後遺障害等級
  • 14級

事故発生!自動車自動車の事故

衝突事故
平成25年某月、上田和美さん(仮名・梅郷在住・30代・女性・主婦)が自動車を運転中、左方道路から一時停止無視で侵入してきた自動車に衝突されるという被害に遭いました。

相談から解決まで

被害者は、事故により頚椎捻挫の傷害を負い、約6ヶ月の治療を受けました。 後遺障害14級9号が認定された後、当事務所が受任し、相手方保険会社と交渉を開始しました。 相手方保険会社は、当事務所の請求額全額を支払うとしたため、和解で終了しました。

当事務所が関わった結果

当事務所が交渉を行ったところ裁判基準による解決ができました(相手方保険会社は当事務所の請求額全額を認めました)。

解決のポイントは以下の点です。

1 逸失利益の算定

相手方保険会社は逸失利益の算定期間について2年としていました。裁判上、14級9号の逸失利益算定期間は5年とされることが多いことから、当事務所は算定期間5年として請求を行いました。

相手方保険会社は当事務所の請求を認め、算定期間5年で和解することができました。

2入通院慰謝料・後遺障害慰謝料

相手方保険会社は当事務所受任前、入通院慰謝料及び後遺障害慰謝料について保険会社の基準に基づき、裁判基準に比べて低く算定していました。

当事務所は裁判基準による慰謝料を請求し、相手方保険会社がこれを認めたため、和解で解決しました。

依頼者様の感想

力になっていただき本当にありがとうございました。金額に大変満足しています。

※プライバシー保護のため、地名については実際にお住まいの場所の近隣ですが実際とは異なる場所を記載してあることがあります。

本事例へのよくある質問

裁判上、14級9号の逸失利益算定期間が5年とされることが多いというのはなぜですか?
交通事故事件の際に広く参照される通称赤い本(民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準) では、労働能力喪失期間について「むちうち症の場合は、12級で10年程度、14級で5年程度に制限する例が多くみられるが、後遺障害の具体的症状に応じて適宜判断すべきである。」との記載があります。

被害者の身体に後遺障害が残存し、その症状がどのくらいの期間被害者の労働能力に影響するのかという点については、将来の予測という不確定な要素をはらんだものであり予測が困難です。個人差が発生するのも当然です。 そのため、裁判などになった場合には、個別事案ごとの判断になります。

裁判例では14級9号の神経症状については5年間と制限されることが多いです。

この点については、神経症状は医学的にも未解明の分野が多くその障害が永続するとまでは考えられないこと、将来における改善が期待できること、訓練あるいは馴化によって回復する可能性があること、などの要素が制限の理由として働いていると言われています。

そのような考えに立った場合は、むしろ永続する後遺障害ではないと判断される可能性もありますが、自賠責保険では、14級9号という神経症状に関する等級を用意し、痛みが医学上証明は出来ないが説明はしえるものとして等級認定を行っています。

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あくまでも事案によって異なりますが、14級9号の神経症状の事案について裁判所は、後遺障害がないとするのではなく、少なくとも〇年間は影響があり得るとしてその労働能力の喪失期間を調整することによって、苦しんでいる被害者の方を救済するという方向性で考えられているものと思われます。

そしてその〇年間が、現状では5年間と考えられることが多いです。