膝蓋骨骨折と大腿骨骨折(9級)の10代の男性アルバイトについて、874万円から1678万円に賠償額が増えた事例
最終更新日:2023年05月18日

- 監修者
- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 大澤 一郎

- 病名・被害
- 左膝蓋骨骨折・左大腿骨骨折
- けがの場所
- 足・股・膝
- 最終獲得金額
- 1678万円
- 後遺障害等級
- 9級10級12級
事故の状況
山田さん(仮名)はオートバイで直進していました。すると、前に止まっていた車がいきなり右方向にUターンしようとします。山田さんのオートバイと車はぶつかりました。
ご相談内容
山田さんのけがは膝蓋骨骨折、大腿骨骨折です。1年ほどの通院を続けたものの、完治はしませんでした。
山田さんには、膝関節の動く範囲の制限、膝の痛み、大腿の痛みなどの症状が残りました。
物損は自分で示談
物損の交渉を、山田さんは自分でします。そして、物損については、自分で任意保険会社と合意しました。
後遺障害以外のけがは自分で示談
後遺障害以外のけがの交渉を、山田さんは自分でします。たとえば、休業損害や入通院慰謝料などです。そして、後遺障害以外のけがについては、自分で任意保険会社と合意しました。
後遺障害は9級
山田さんが自分で後遺障害の手続きをしたところ、次のとおり9級となりました。
- 膝蓋骨骨折後の膝関節の動く範囲の制限について「一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの」(10級11号)
- 大腿骨骨折後の足の大腿部の痛みについて「局部に頑固な神経症状を残すもの」(12級13号)
- あわせて併合9級
賠償金の提示は874万円
山田さんは保険会社から賠償金の提示を受けます。金額は874万円です。
しかし、874万円という金額に山田さんは納得できませんでした。
賠償金の増額をめざして弁護士に依頼
山田さんは弁護士に相談します。
弁護士の話によると、弁護士が入って交渉をすれば、賠償金が増える可能性が高いということでした。
そこで、賠償金の増額をめざして、山田さんは弁護士に頼むことにしました。
弁護士の対応と結果
保険会社の提示が低すぎて交渉は決裂
弁護士が入る前の保険会社の提示は874万円です。
そして、弁護士が交渉をスタートしたものの、保険会社の提示額はそれほど増額はしませんでした。交渉は決裂します。
交通事故紛争処理センターにて1678万1725円にて合意
山田さんは弁護士と相談のうえ、交通事故紛争処理センターへの申し立てをします。
その結果、後遺障害慰謝料や逸失利益が増えた合意にいたりました。金額は1678万1725円です。
山田さんは、1678万1725円を任意保険会社から受け取ることができました。
解決のポイント
1. 10代のアルバイトの逸失利益の増額に成功
山田さんは10代のアルバイトでした。年収はそれほど高くありません。
しかし、弁護士は次のような点を主張します。
- 今後仕事を続けることにより年収が増える可能性が高い。
- 山田さんの後遺障害が仕事に与える影響は大きい。
- 統計をみても、山田さんが同業種での仕事を続けていけば年収が高くなっていく。
- そのため、今のアルバイトの年収で計算するのではなく、もっと高い年収で計算をすべきである。
紛争処理センターのあっせん案は、弁護士の主張を大幅に認めます。今のアルバイトの年収ではなく、今後の収入増の可能性も踏まえた年収を基礎として逸失利益を計算するようになりました。
結果として、逸失利益が大幅に増えました。
2. 後遺障害慰謝料の増額に成功!
はじめに保険会社が提示する後遺障害慰謝料はかなり低いものでした。
これに対して、裁判の基準による後遺障害慰謝料を弁護士は請求します。
その結果、後遺障害慰謝料は、裁判の基準どおりに690万円となりました。
ご依頼者様の感想
先生のおかげで、裁判を行わなかったにもかかわらず、裁判した場合に近い金額で解決することができました。しかも早い解決をしていただくことができました。本当にありがとうございました。
(千葉県柏市・10代・男性・アルバイト)
本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。
本事例へのよくある質問
- Q9級の後遺障害になると、慰謝料はいくらになりますか?
-
裁判の基準では690万円です。交渉では690万円または若干少ない金額となります。

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- よつば総合法律事務所
- 弁護士
- 大澤 一郎