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解決事例

事例016頚椎捻挫・腰椎捻挫

主婦が14級9号の認定を受け交渉により約325万円を獲得した事例

最終更新日:2023年05月31日

文責:弁護士 大澤 一郎

保険会社提示額 : 92万円

解決額
325万円
増額倍率 :3.6
病名・被害
  • むちうち(首・腰)
怪我の場所
  • 腰・背中
後遺障害等級
  • 14級

事故発生!自動車自動車の事故

工事現場
平成23年某月、主婦の田中里美さん(仮名・千葉県川間在住・40代・女性)が工事現場の停止指示に従い停車中、後方から追突されるという被害に遭いました。

相談から解決まで

被害者は、事故によって頚椎捻挫及び腰椎捻挫の傷害を負いました。約300日の通院を経て、後遺障害の申請を行い、14級9号が認定されました。

当事務所の受任前、相手方保険会社は91万8,468円支払うとの提案をしていました。

当事務所が受任して交渉にあたったところ、325万2,024円(自賠責保険からの支払い75万円を含む)を受領するという内容で和解が成立しました。

当事務所が関わった結果

当事務所が交渉を行った結果、賠償額が約3.5倍に増額しました。

解決のポイントは以下の点です。

1主婦の休業損害について

相手方保険会社は、主婦である被害者の休業損害を自賠責の基準(1日5,700円)で計算していました。当事務所は、裁判基準(赤い本)のとおり1日9,478円で請求を行い、当事務所請求のとおり和解が成立しました。

休業損害は、休業日額×日数という計算方式により算出されます。
裁判基準では、主婦の休業日額については、日本人女性の平均賃金(賃金センサス)を参照します。例えば、配偶者や子供がおり、家事に従事している女性については、当時の賃金センサスを参照すれば、1日約1万円と計算されました。ここに、休業した日数を掛け合わせるのですが、主婦の場合会社員等の有職者と異なり、一部の家事を休業したという場合もあるため、割合的な認定になることも多いです。

この点保険会社が、自身の基準による算定において、賃金センサスを参照して日額を計算することはほとんどありません。また、休業日数についても控えめな日数(30日)を主張したり、実際に病院に行った日数のみ認定する等し、裁判基準より低い金額を算出してくる事例が多く見られます。

もちろん、実際に家事に支障がなかった、ほとんど事故前とそん色なく家事が出来ていたということであれば、そこまで主婦の休業損害を強く主張する必要はないかもしれません。もっとも、家事は肉体労働ですので、本件のように首や腰の痛みによって、事故前まで出来ていた家事に支障を来す(例として料理が出来なくて外食が増えた、掃除機をかける回数が減った、買い物を夫に代わってもらうようになったなどの点を訴える方が多いです。)ことは容易に想定されますので、このような場合は安易に保険会社の提示を鵜呑みにせず、裁判基準による増額を検討すべきでしょう。

2入通院慰謝料及び後遺障害慰謝料について

入通院慰謝料及び後遺障害慰謝料について、相手方保険会社は交渉過程で、裁判基準(赤い本)の80%を支払うとの和解案を提示してきました。

保険会社は弁護士介入後は、裁判基準には従うものの、裁判該等との理由により70%や80%で算出した金額を主張することが多いです。しかし、安易に妥協せず、100%に近づける努力を怠ってはならないと考えます。

本件で、当事務所は、ご本人とも打ち合わせの上、裁判基準が適正な賠償額であり、裁判基準での賠償がなされない場合は裁判又は紛争処理センターでのあっせん手続きを行う旨通知しました。

その結果、当方主張どおりの慰謝料額で和解に至りました。このように、裁判も辞さないというスタンスで交渉に臨めば、100%に近い水準で和解解決した事例もあります。

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依頼者様の感想

よい結果になりました。本当にお世話になりました。ありがとうございました。

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