後遺障害診断書に症状固定日が書いてあります。症状固定日はこれで確定ですか。後で違うなどと認定されることはないですか?

2018年04月13日
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後遺障害診断書に症状固定日が書いてあります。症状固定日はこれで確定ですか。後で違うなどと認定されることはないですか?

いいえ,確定ではありません。裁判が起こった場合などには,裁判所が別の症状固定日を認定するケースがあります。




 交通事故 : 症状固定日 




◆症状固定日とは



交通事故で受傷して後遺障害が残った場合には,症状固定日が非常に重要です。

症状固定とは,それ以上治療を続けても症状が改善しなくなった状態のことです。症状固定日とは,症状固定した日にちです。

症状固定すると,それ以上治療しても状態が良くならないので,治療する意味がないと考えられ,
以後の治療費は原則として賠償の対象となりません。また,症状固定後は休業損害や入通院慰謝料も発生しません。

また,症状固定した時点で残っている症状が「後遺障害」と評価されるので,
後遺障害認定の際の判断対象となります。






◆症状固定日が変更されるケース




症状固定日を判断するのは,基本的に,治療を担当している医師です。
医師が医学的な観点から症状固定日を決定し,後遺障害診断書に記載します。
しかし,医師が決めた「症状固定日」も絶対的なものではなく,ケースによっては後に変更される可能性があります。


症状固定日が変更されるのは,裁判で時期が争いになった場合が多いです。

裁判になると,加害者が,後遺障害診断書に書かれた症状固定日より早期の症状固定時期を主張し,双方に意見の対立が起こるケースがあります。

症状固定日が早いほうが,賠償の対象となる治療費や入通院慰謝料が安くなるためです。



また,反対に,加害者が「症状固定後に可動域制限などが改善している」となどして後遺障害の該当性や等級を争い,症状固定日が後遺障害診断書記載のものより後であると主張することもあります。


このような場合,裁判所は,医師による症状固定時期の判断を踏まえたうえで,以下のようなことを検討し,症状固定日を認定します


・傷害や症状の内容
・症状の経過
・治療による改善の有無
・治療や処置の内容
・通院頻度や治療中断の有無
・検査結果(他覚的所見の有無)
・その症状で,症状固定までに通常必要な期間
・交通事故の状況


症状固定日が変更されると,加害者に請求できる賠償金の金額が変わってきますし,時効の起算点も変わります。

できれば,通院時から,後に症状固定時を変更されないよう,慎重に対応すべきです。
たとえば,症状が一進一退の状態で長く推移してきているのに,主治医の先生が「治療を継続する」といっている場合には,主治医に症状固定時期について相談することも視野に入ってくることがあります。




症状固定日が争われた事例は,当事務所のサイトの「注目の裁判例」のページにも出てきます。
当事務所の弁護士が一生懸命お書きしていますので,たまにはのぞいてみてください。





▼参考記事
・交通事故の注目の裁判例
・交通事故による後遺障害の解説
・よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」/重度の後遺障害と示談交渉について

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(よつば総合法律事務所 弁護士 佐藤寿康)

家族が交通事故に遭いました。高次脳機能障害者とコミュニケーション障害について教えてもらえますか?

2018年04月12日
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家族が交通事故に遭いました。高次脳機能障害とコミュニケーション障害について教えてもらえますか?

高次脳機能障害で失語症と診断されなくても、他者とのコミュニケーションに問題がある場合は、コミュニケーション障害を発症している可能性があります。






 高次脳機能障害 : コミュニケーション障害 




◆失語症は、高次脳機能障害で良く見られる後遺症の一つ



意味のある発話ができなくなる、発話がほとんどないなど、失語症にはさまざまなタイプがあり、脳のどの部分がどの程度傷ついたかによって、症状の現れ方が異なります。

実は、失語症は、交通事故による高次脳機能障害で良く見られる後遺症の一つで、ごく軽度の場合は、コミュニケーション能力の低下のみが目立つこともあります。

つまり、言語能力の衰えはさほど目立たないが、会話をしても話がかみあわないという場合は、コミュニケーション障害を考えるべきでしょう。

脳の言語中枢の損傷が原因で起きるのが失語症です。
それに対して、言語中枢は健全に保たれているが、脳の他の部位が傷ついたことが起きるのが、コミュニケーション障害です。






◆損傷した部位により、コミュニケーション能力に違いが現れる




【右半球を損傷したために起きるコミュニケーション障害】
言葉を発したり、理解する能力には問題がないのですが、言語の運用で問題が起きます。

たとえば、ユーモアや比喩を理解することができなくなり、言外の意をくみ取れないので、空気が読めない人と思われてしまいます。
要点のない散漫な話し方も、特徴の一つで、一人で話し続ける症状も目立ちます。

相手の人は、話をする人の気持ちや意図を理解するのが困難に思えます。



【前頭葉の損傷によるコミュニケーション障害】
前頭葉を損傷すると、饒舌になる場合と、寡黙になる場合の両極端の症状が見られます。

あるテーマについて話していても、話題がそれてまったく関係のない話を一人で話し続ける症状が現れることもあります。



【脳外傷によるコミュニケーション障害】
右半球および前頭葉の損傷以外でも、コミュニケーション障害が現れることがあります。

話の焦点がずれて自分本位で話すこと、話にまとまりがないことなどが、発話の特徴です。








◆コミュニケーション障害はどうやって評価するか?



高次脳機能障害の人がコミュニケーション障害を発症しているかどうかを判断するには、以下のような項目を評価します。


・言語機能の評価
失語症を発症していないかどうかを検査します。

・談話を評価します。
情景を描いた絵や4コマ漫画を見せて、絵に描かれていることを説明してもらいます。
自分の生い立ちを、活動や出来事、時間の経過などと共に説明できるかどうか試すこともあります。


このような検査を行うことで、言い換えができるか、言い間違いがないか、時間の経過は正しいか、話に整合性があるか、話の始まり、展開、結末などが整っているかなどについて評価します。








▼参考記事
・交通事故に遭って,気付かないうちに高次脳機能障害になっていることもあるのでしょうか?
・交通事故が原因で,高次脳機能障害になった夫と上手く会話するコツはありますか?
・弁護士に気軽に聞いてみる

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(よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

交通事故に遭いました。世話をしてくれる人がいない高次脳機能障害者に対するサービスはありますか?

2018年04月11日
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交通事故に遭いました。世話をしてくれる人がいない高次脳機能障害者に対するサービスはありますか?

高次脳機能障害の人で、日常生活を送る上で支障があるが世話をしてくれる身近な人がいない場合はホームヘルプサービスの利用を検討しましょう。





 高次脳機能障害 : ホームヘルプサービス 




◆高次脳機能障害のために日常生活を送るのがむずかしいと感じたら?



手厚く世話をしてくれる家族が高次脳機能障害者のそばにいるとは限りません。

一人暮らしの若者が交通事故で高次脳機能障害になることもあれば、高齢者夫婦の一人が高次脳機能障害を発症したが、配偶者が要介護で面倒を見てもらえないというケースもあります。
同居している家族がいても、フルタイムで働いていて、日中は世話できないというケースも起こります。

高次脳機能障害で日常生活に支障があるのは、後遺症で精神障害が現れている場合です。
たとえば、精神障害者保健福祉手帳の等級1級と認定された人は、精神障害が原因で、誰かの援助がなければ日常生活を送るのがむずかしい状態です。

そのような場合は、精神障害者居宅生活支援事業の利用を検討できます。







◆失行、失認、遂行機能障害と日常生活



道具をうまく使えないなどの症状が現れる失行は、日常生活に大きな問題を起こします。
歯ブラシやかみそりが使えず、みだしなみを整えることができない、調理道具の使い方がわからなくなって料理ができなくなった・・など、簡単な動作のようですが、
それができなければ、生活が成り立たなくなります。


ものや風景の認知ができないことを失認と言います。
良く知っている町でも、初めて見る風景のようで道に迷い、近所に買い物に行くことすら困難になります。


遂行機能障害とは、順序立てて計画したことを実行する能力が損なわれることです。
カレーライスを食べたいので、まず玉ねぎと豚肉を買いに行き、そのあとカレールーと炒めたらカレーができるというように、順序だてて物事を考えて実現していくことは、
簡単なようでいて、実はとても高度な能力を駆使しているのです。


高次脳機能障害で遂行機能障害になると、発案、計画、実行というプロセスが困難なので、誰かに助けてもらう必要があります。








◆高次脳機能障害とホームヘルプサービス



高次脳機能障害による精神障害のため、身の周りのことを一人で行うことが困難な場合は、ホームヘルプサービスの利用を検討しましょう。

外出、食事の用意、入浴などを援助してくれるのがホームヘルプサービスです。
提供するサービスには決まりがあり、それ以外のことを頼むことはできません。
たとえば、同居家族の食事を作ることや、ペットの散歩などは、ホームヘルプサービスに含まれません。

市区町村の窓口に問い合わせれば、地元のサービス提供所を紹介してくれます。







▼参考記事
・高次脳機能障害と気付かず,復職して苦労しました。復職する前に何かできる事はあったのでしょうか?
・交通事故による高次脳機能障害で,障害年金を申請する際に注意すべきことは何かありますか?
・オーダーメイドの解決

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(よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

交通事故による高次脳機能障害と診断されました。障碍者手帳は取得できるのでしょうか?

2018年04月10日
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交通事故による高次脳機能障害と診断されました。障碍者手帳は取得できるのでしょうか?

交通事故で高次脳機能障害になった人は、後遺症の症状に応じて身体障害者手帳または精神障害者福祉手帳を取得すると、さまざまな福祉サービスを受けられます。





 高次脳機能障害 : 交通事故による高次脳機能障害と障害者手帳 




◆高次脳機能障害と介護保険




介護保険は、40歳以上の人が保険料を払い、原則として65歳以上の人が利用できる制度です。

国が定めた特定疾病(とくていしっぺい)と呼ばれる16種類の病気のいずいれかにかかっている場合は、40歳以上65歳未満の人でも介護保険によるサービスを受けられますが、

高次脳機能障害は、特定疾病に指定されていません。

そのため、交通事故などによる脳外傷が原因で高次脳機能障害を発症した65歳未満の人は、介護保険ではなく、別の福祉制度の利用を検討することになります。






◆高次脳機能障害と身体障害者認定




高次脳機能障害による後遺症で失語症になった場合は、音声・言語機能障害として、身体障害者等級認定を申請できます。

言語機能を喪失した場合は、重度の言語障害として身体障害3級に該当します。
それより少し軽い言語障害は4級です。


身体障害認定のための診断書は、障害判定の資格を持った指定医師に作成してもらわなければなりません。

指定医師のいる最寄りの病院を知りたい場合は、お住まいの市町村役場で問い合わせてください。
身体障害として認定されると、身体障害者手帳が発行され、行政サービスや税制などで優遇されます。








◆障害者手帳・福祉手帳で受けられる福祉サービス




身体障害者手帳を取得すると、医療費助成、リフォーム費用助成などのサービスを受けられます。

サービス費用の上限は、障害等級によって異なります。
所得税、住民税、自動車税などの税制面でも優遇措置があります。
就職にあたっては、一般募集だけでなく、障害者雇用枠での募集に応募できます。

精神障害者保健福祉手帳を持っていると、特定求職者雇用開発助成金、障害者トライアル奨励金、障害者雇用奨励金などの給付金の支給対象になることがあり、障害者雇用枠へ求人応募できます。







▼参考記事
・頭(脳)に怪我を負われた方の解決事例
・高次脳機能障害について
・交通事故事案に弁護士がかかわる意味

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(よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

交通事故で高次脳機能障害になっても本人が病気を否定したらどうしたら良いのでしょうか?

2018年04月09日
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交通事故で高次脳機能障害になっても本人が病気を否定したらどうしたら良いのでしょうか?

交通事故で高次脳機能障害になっても病気である自覚のない患者さんに対しては、家族が病気を理解して継続した治療とリハビリテーションを支援していきましょう。





 高次脳機能障害 : 本人が病気を否定 




◆患者本人の否認が障害の診断確定を妨げることもある




交通事故などの外傷で高次脳機能障害を発症した患者さん自身が、
自覚症状を訴えないことがありますが、だからといって「後遺症が残らずに治って良かった」と安心するのは早すぎます。


なぜなら、高次脳機能障害になった人は、自分が病気であると気づかないでいることが多いのです。
そのため、事故に遭った前と後で、人格が一変した、言動がおかしい、物忘れがひどくなったなどの異変に気付いてくれるような人が身近にいない場合、高次脳機能障害の診断を受けるのが遅れることがあります。



しかし、高次脳機能障害は、早期に病気を発見して治療を開始することが非常に重要なのです。

高次脳機能障害を、急性期と慢性期、維持期に分けて考えましょう。

急性期とは、病気の進行が進み、専門医による治療が必要な時期です。
逆にとらえれば、機能障害が進行する急性期に適切な治療を受ければ、後遺症が軽くて済む可能性があるのです。


急性期の患者さんが、自身の病気を否定し、治療を受けないがために重度の後遺症が残ったら、家族は悔やんでも悔やみきれないでしょう。

自覚症状が特になくても、高次脳機能障害を発症していないかどうか、早急に専門医に診断してもらいましょう。









◆病気に対する家族の理解が症状回復への鍵




高次脳機能障害を発症した本人が、なんともない、大丈夫、もうすっかり良くなったなどの発言を繰り返しても、周囲の家族が病状に気付いた場合は、メモを取るなどの記録を取って、医療機関に病状を説明できるようにしましょう。

患者さん自身から自覚症状を聞きとりできないのですから、家族の観察が、診断を手助けしてくれます。

同時に、患者さんの家族は、高次脳機能障害という病気をより深く知ることによって、以前は気付かなったわずかな異変や、もしかするとこれも病気のせいかもしれないといった日々の心身の状態変化に気付きやすくなります。




病気を否定する高次脳機能障害の患者さんを、あなたは病気ですと無理やり説得しようとしても、反発を招くばかりか、家族関係を悪化させることにもなりかねません。

家族の理解と、治療およびリハビリテーションが、患者さんの心身をより良い状態にしていくのです。



そうなるまでに、長い時間がかかるかもしれませんが、あきらめずに、地方自治体による福祉制度の活用なども検討して、治療の道を探りましょう。






▼参考記事
・高次脳機能障害でリハビリテーションが重要と言われる根拠はなんですか?
・交通事故で高次脳機能障害になった人の症状が千差万別なのは,どうしてですか?
・高次脳機能障害を負われた方の解決事例

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(よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

家族が交通事故で高次脳機能障害になりました。気持ちの整理をつけるにはどうすればよいでしょうか?

2018年04月06日
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家族が交通事故で高次脳機能障害になりました。気持ちの整理をつけるにはどうすればよいでしょうか?

交通事故で高次脳機能障害になって後遺症が残った人の家族は、ショックを受け、悲しみや怒りの時期を乗り越えて障害を受容していく道のりを歩みます。
まずは高次脳機能障害への知識を深めることが大事です。






 高次脳機能障害 : 家族の気持ち 




◆本人に病気の自覚がないために家族が感じるつらさ




高次脳機能障害になった患者さんは、自分が病気だと自覚している人と、病気であることがわからない、もしくは認めようとしない人がいます。

病気であることを患者本人が理解していないことを
「病識がない」と言います。




高次脳機能障害が原因の様々な身体機能の変化を、本人は年相応の変化だとか、以前からこうだったと思い込み、病気のせいであるとは思わない一方で、
怪我が原因で病状が現れていることが、家族からしてみれば明らかというケースがとても多いのです。




ある日、家族が交通事故で怪我をしたばかりか、完治する見込みのない高次脳機能障害というという病気を発症しているので後遺障害が残ると宣告されたら、あなたはどのような気持ちになるでしょう?

ドローターという学者は、障害者の家族の心理を5段階に分けて障害の受容を表しています。

受容とは、現実を受け入れるという意味です。
この理論は、先天性障害を持って生まれた子どもに対する親の心理的反応を分析するために表されたものですが、それにとどまらずに、障害の受け止め方のモデルとして知られています。




突然、障害を持つようになっても、その事実に冷静に対処できる人はほとんどいないと言ってよいでしょう。

むしろ、身体機能も性格も以前とは別人のようになった家族を支えていかなければいけないという重い現実を受け止めきれずに混乱します。


これが障害受容の最初の段階、「ショック期」です。




つぎに生まれる感情が悲しみと怒りです。

あの時、あの道を歩いていなければ、もう少し早く家を出ていれば、事故に遭わなかったかもしれない・・
不運に対する絶望、加害者への怒り・・

これが、ショック期の次に訪れる「悲しみと怒りの時期」です。







◆やがて訪れる適応期




悲しみや怒りの感情を乗り越えて訪れるのが、「適応」の時期です。

家族の治療やリハビリテーションを支えることにより、高次脳機能障害者の家族は、この病気のことをより深く知り、今後どのような道のりが示されているかを、模索しながら探していくことになります。

完全に治ることが期待できない病気であっても、家族会などでの交流による情報交換などは、適応の時期の支えになります。



適応の次に訪れるのが「再起」の時期です。

高次脳機能障害という病気を抱えつつも、新たな生き方を探し、それを家族が支えることは、家族の精神的な成長さえもうながします。



悲しみと怒りの時期が長く続くと、とても再起などできないという気持ちになるかもしれませんが、高次脳機能障害について深く知ることが、障害の受容につながるということを心に留めておいてください。






▼参考記事
・交通事故後,夫が怒りっぽくなりました。高次脳機能障害が関係しているのですか?
・交通事故による高次脳機能障害の専門医はありますか?
・高次脳機能障害を負われた方の解決事例

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交通事故の労災(業務災害・通勤災害)の後遺障害等級認定手続について教えてください。誰がどのように認定しているのですか?

2018年04月05日
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交通事故の労災(業務災害・通勤災害)の後遺障害等級認定手続について教えてください。誰がどのように認定しているのですか?

労災については,労働基準監督署が労働者から労災認定申請を受けて,面談を含む調査の上,認定しています。
後遺障害認定基準については,労災でも交通事故でも同じですが,運用面も同様というわけではありません。





 交通事故 : 労災申請 




◆労災の後遺障害認定の仕組み




交通事故が労働災害にも該当するとき,後遺障害認定がされた場合は,労災保険からも後遺障害に関する給付を受けることができます。

その手続は,交通事故の後遺障害認定とはかなり異なる点があります。





【労働基準監督署に申請する】

交通事故の後遺障害等級認定は加害者の自賠責保険に対して行いますが,労災の場合には,
労働基準監督署に対して申請をします。
(正確には障害(補償)給付の請求ですが,「申請」とお書きします。)。


労災の手続には専用の書式があります。

後遺障害診断書の書式も労災と自賠責とでは異なるので,労災用のものを主治医に渡して作成を依頼する必要があります。

労災の後遺障害診断書の作成を受けたら,労働基準監督署窓口に提出します。必要に応じてレントゲンやMRIなどの画像も同時に提出します。




【面接の実施】

労災の後遺障害等級認定申請をすると,労働基準監督署内で労災認定のための調査が開始されます。

このとき,被害者は,労働基準監督署の担当者と面談をしたり,「地方労災医員」と呼ばれる労災の医師による検査を受けたりしなければなりません。

自賠責保険では外貌醜状以外のケースでは面談が実施されないので,ここは労災と交通事故が大きく異なるところです。



労災認定の場面では,この面接の内容が等級認定に影響を与えることがあります。

主治医の後遺障害診断書の内容に加え,面接において被害者が述べた内容や,労災の医師が得た所見や検査結果は後遺障害等級を考慮するに当たって充分斟酌されます。


労災で後遺障害認定を受けるためには,面接や医師による検査も重視して対応を検討すべきです。

認定結果が出ると,労働基準監督署から通知されます。







◆後遺障害の判断基準




後遺障害の判断基準は,労災も自賠責保険も基本的に同じです。

もともと労災の判断基準があり,それを自賠責が準用する形をとっているからです。

ただし,運用レベルで異なる取扱いが行われることもあるので,結果として,労災による認定結果と自賠責の認定結果が異なる等級になることは珍しくありません。







◆不服申立ての回数制限と期限




労災の後遺障害認定に不服がある場合,認定結果を知った日の翌日から3ヶ月以内に審査請求をする必要があります。再審査の場合には2ヶ月以内です。

また,審査請求できる回数は,2回(審査と再審査)に限られています。その後に残された手段は行政訴訟です。

自賠責保険の場合,異議申立てに回数制限や期間制限はないので,大きく異なるところです

(時効はありますが,別問題です。)。





以上のように,交通事故で労災の後遺障害認定を受けるときには,自賠責保険とは異なる対処が必要となります。


迷われたときには,お気軽に弁護士までご相談下さい。




▼参考記事
・交通事故の労災保険の時効は何年ですか?
・交通事故に遭いました。労災の費目拘束と過失割合は,どんな関係がありますか?
・交通事故の労災保険の障害認定手続について教えてください。不服があるときはどうしたらよいですか?

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(よつば総合法律事務所 弁護士 佐藤寿康)

交通事故が原因の遷延性意識障害患者への自治体などからの補助に関して教えてもらえますか?

2018年04月04日
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交通事故が原因の遷延性意識障害患者への自治体などからの補助に関して教えてもらえますか?

自治体の福祉課に申請をすると,介護用品購入の補助や医療費補助を受けられる可能性があります。




 交通事故:遷延性意識障害患者への自治体などからの補助 




◆自治体における遷延性意識障害の患者の支援について




交通事故が原因で被害者が遷延性意識障害になってしまったら,施設入所費用や介護費用など,いろいろな費用を要する事態が生じます。

このようなとき,自治体においても患者の支援が行われているので,利用できる制度は是非とも利用しましょう。


自治体が行っている支援は地域によってさまざまですので,御自身で自治体に照会するなどする必要がありますが,たとえば,以下のようなものがあります。







◆日常生活用具給付等事業




【日常生活用具給付事業とは】


日常生活用具給付等事業とは,介護用品等の購入費を行政が負担してくれる制度です。

平成18年に始まったものでまだ認知度は高くありませんが,
費用のうち50%を国が負担して,25%を自治体が負担します。
残りの25%を利用者に負担させるかどうかは自治体の判断に任されています。


たとえば,以下のような物品を購入するときにこの制度が適用される自治体が多いです。

・紙おむつ
・介護用ベッドなどの特殊寝台
・便器
・電気式たん吸引器などのリース代
・使い捨てチューブの費用
・車いす,ストレッチャーの費用
・人工喉頭



一般的に,世帯の収入額に応じて給付金の金額が決まり,収入の少ない人ほど多くの給付を受けられるようになっています。





【紙おむつについて】


紙おむつは日常生活用具給付等事業に含まれるものですが,多くの自治体が遷延性意識障害の患者に補助を出しています。

毎月定額が支給されることもありますし,1年ごとに領収証と引換で給付を受けられる自治体もあります。

申請を出しておけば,紙おむつを定期的に届けてくれる,現物支給の自治体もあります。







◆介護や医師によるサポート




介護保険を使えない若い患者の場合には,介護ヘルパーが利用できるようになったり,歯科医による訪問受診を受けられたりする自治体もあります。


また,家族に用事があるときのため,一時的に患者を預かってくれるショートステイの制度や,高齢で調理が困難な介護家族のため,定期的にお弁当を宅配してくれるサービスを実施している自治体もあります。





以上のように,多くの自治体では遷延性意識障害の患者に対するさまざまな援助を行っていますが,その内容は地域によってまちまちです。

収入要件が設けられていることもあります。

また,こうした支援は,患者側から申請をしない限り,受けることはできません。

現在適用を受けていないのであれば,まずはお住まいの地域の市町村役場の「福祉課」などに照会し,どのような制度があるのか聞いてみることをお勧めします。







▼参考記事
・歩行中の被害者が遷延性意識障害により1級1号の認定を受け約1億1000万円を獲得した事例
・交通事故に遭い,家族が遷延性意識障害になりました。どうして何度も転院しなければならないのですか?
・将来介護費とは何ですか?

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私は個人事業主ですが交通事故に遭い,後遺障害のため事業を継続することができなくなりました。 店舗を賃借して事業を営んでいたのですが,閉店に伴う原状回復費用は賠償の対象になりますか。法人化していた場合は異なりますか?

2018年04月03日
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私は個人事業主ですが交通事故に遭い,後遺障害のため事業を継続することができなくなりました。
店舗を賃借して事業を営んでいたのですが,閉店に伴う原状回復費用は賠償の対象になりますか。法人化していた場合は異なりますか?


閉店に伴う原状回復費用は賠償の対象になります。法人化していた場合には基本的に賠償の対象になりませんが,1人会社で実質的に個人営業と同視できるようなケースであれば,賠償の範囲に含まれる可能性があります。






 交通事故 : 自営業者の場合 



◆自営業者の休業損害について



自営業者が交通事故に遭って怪我を負ったとき,仕事ができない期間が発生することがあります。
その場合の減収分は休業損害として,損害賠償の対象となります。


被害者が自営業者の場合,交通事故による怪我が原因で,事業が廃業に追い込まれることもあります。要介護等の重度の後遺障害が残ってそもそも事業継続が不可能になることもありますし,休んでいる間に客が離れてしまって事業が成り立たなくなることもあります。
(因果関係を立証しなければならないという問題がありますが,ここでは割愛します。)


このように,自営業者が廃業に追い込まれたときには,廃業に伴う損害も賠償請求することができます。


たとえば,事業所や事務所の原状回復費用,電話や複合機などの機器類のリース料の残額などが損害に含まれる可能性があります。


事業を始めて間がない場合などには,「原状回復費用」という形ではなく,事故前の「設備投資額」を基準として,そこから一定割合を引いた金額が認められることも多いです。


裁判例を見ると,自動車板金塗装業や美容師が被害者となったケースにおいて,
事業のために必要な設備や施設の費用(設備投資額)を基本として,他への転用,売却可能性や,事故が発生するまでの使用利益などを考慮して,投資額の一定割合を損害として認めるものなどがあります。








◆法人の企業損害について




それでは,被害者が自営業ではなく法人の経営者や役員などであった場合はどうでしょうか?


一般的に,法人の役員や経営者が交通事故に遭ったことで法人に売上げ・利益の低下などの損害が発生しても,それは交通事故の損害賠償の範囲に含まれません。


交通事故の損害賠償請求の主体になれるのは被害者本人だけであるところ,企業は損害を受けた本人とは別人格だからです。





ただし,以下のようなケースでは,被害者と会社(法人)を同視することができるので,法人が賠償請求できると考えられています。


・法人とはいっても,経営者による1人会社など,実質個人営業と変わらない
・経営者に代替性がない
・交通事故被害者と法人に,経済的に一体性がある



廃業に伴う損害について検討しましたが,自営業者が交通事故に遭った場合には,さまざまな問題が発生します。

対応に迷われたときには,弁護士までご相談下さい。




▼参考記事
・個人事業主が交通事故に遭った場合,休業損害・後遺障害逸失利益における基礎収入はどうなりますか?
・逸失利益・事業所得者について(裁判基準)
・逸失利益・基礎収入について(裁判基準)

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交通事故の死亡事故の被害者請求について,請求権者はどうなっていますか。相続人だけですか。 請求権者が複数いるときは,全員揃ってしなければなりませんか。請求権者の一部のみで被害者請求をしたらどうなりますか?

2018年04月02日
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交通事故の死亡事故の被害者請求について,請求権者はどうなっていますか。相続人だけですか。
請求権者が複数いるときは,全員揃ってしなければなりませんか。請求権者の一部のみで被害者請求をしたらどうなりますか?



死亡事故の場合,基本的には相続人が被害者請求の請求権者となります。ただし,遺族の慰謝料については相続人でない親族も請求権者になります。
請求は,請求権者が基本的に全員揃って行う必要があります。一部の請求権者が被害者請求をすると,受け付けられなかったり,被害者請求をしない請求権者の分が保留になったりします。






 交通事故:死亡事故の被害者請求 




◆死亡事故の被害者請求の請求権者





交通事故の被害が発生すると,加害者の自賠責保険に保険金を請求することができます。
このとき「被害者請求」という方法を利用できます。


被害者請求とは,被害者が直接加害者の自賠責保険に対して保険金を請求する方法です。


ただ,死亡事故の場合には,被害者自身が被害者請求することができません。



自賠責保険への請求権も相続の対象となるので,このようなケースでは,被害者の相続人が被害者請求の請求権を取得します。受傷から死亡までの傷害部分のほか,死亡による損害として,葬儀費,死亡逸失利益,被害者本人の慰謝料が相続の対象となります。


そのほかに,自賠責保険における遺族固有の慰謝料の請求権者が,被害者の父母,配偶者及び子ということになっています。
被害者に子がいれば父母は相続人ではありませんが,被害者請求の請求権者ではあるわけです。



また,被害者の配偶者や子が相続放棄の手続をしたときは,その人は相続人ではありませんが,遺族固有の慰謝料の請求権者でもあるので,被害者請求の請求権者になります。









◆全員揃ってしなければならない




請求権者は複数存在することが多いですが,必ずしも全員がまとまって足並みを揃えられるとは限りません。
請求権者間で連絡を取りにくかったり意見が異なったりすることもあります。


このようなときには,ある請求権者が単独で被害者請求することができるのでしょうか?



自賠責保険に被害者請求をするとき,請求権者が複数いたら,他の請求権者の委任状と印鑑登録証明書の提出を要求されることが多いです。


これを提出できないときは,他の請求権者の分は留保されて請求した人の分だけ算定して自賠責保険金支払が行われることもありますが,書類不備として受け付けられないこともあります。





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▼参考記事
・後遺障害認定:事前認定と被害者請求
・死亡された方の解決事例
・死亡事故と弁護士について

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(よつば総合法律事務所 弁護士 佐藤寿康)
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