カテゴリー: 死亡事故

死亡事故の慰謝料(死亡慰謝料)について適正な金額を教えてください。

2016年06月09日
このエントリーをはてなブックマークに追加

死亡事故の慰謝料(死亡慰謝料)について適正な金額を教えてください。
死亡慰謝料の金額については,目安となる一定の基準金額はあるものの,具体的な事情
 によって慰謝料の金額が増減額されることがあります。

【死亡慰謝料の金額】



■死亡慰謝料の金額はいくらか
死亡慰謝料の金額については,目安となる一定の基準額があります。
裁判所の判断基準としてよく使用される損害賠償額算定基準(平成28年版・いわゆる「赤い本」)によると,死亡慰謝料の金額は,一家の支柱であれば2800万円,母親・配偶者であれば2500万円,その他は2000〜2500万円という目安があります。なお,「その他」とは,たとえば独身の男女,子供,現に職業に就いていない68歳以上の老齢者等が該当します。
このように,被害者の家族構成や生活状況によって,死亡慰謝料の基準金額が変わってきます。

■死亡慰謝料の基準額から増減される
死亡慰謝料の基準金額は,具体的な事情によって増減額されることがあります。そのため,慰謝料が増額される事情がある場合には,慰謝料の増額を求める主張を忘れずにする必要があります。
たとえば,酒酔い運転が原因の事故や,ひき逃げ事故,加害者が事故後に責任を認めず被害者側の名誉を傷つける言動をとった事故など,加害者の悪質性が強い場合には,死亡慰謝料が増額されることがあります。

■死亡慰謝料が増額された裁判例
加害者の悪質性等を理由に死亡慰謝料が増額された事例として,たとえば次のような裁判例があります。(福岡高裁平成27年8月27日判決)。
被害者は,68歳の男性で,年金受給者ですでに仕事はしていませんでした。
被害者は,青信号交差点を自転車に乗って横断していたところ,赤信号無視で交差点に進入してきた加害者の車に衝突されました。被害者は事故が原因で死亡したため,被害者の妻と子らのが加害者に損害賠償請求をしたという事案です。
裁判所は,加害者が操舵段階で明らかに客観的事実と異なる事実を説明した点や,裁判段階で不誠実な対応をとったことなどを考慮して,死亡慰謝料のうち被害者分を2150万円と認定しました。

■自賠責の基準
自賠責保険金の支払基準として,死亡による損害について被害者1名につき3000万円という基準があります。
この自賠責保険でいう3000万円という金額は,死亡慰謝料の基準金額ではなく,葬儀費用,および逸失利益,死亡慰謝料,遺族の慰謝料を合わせた総額の支払限度額ですので,混同しないようにしましょう。
なお,自賠責保険の基準金額は,一般的に弁護士が関与したときの基準よりも低額であることが多いので,何も知らないまま自賠責保険の基準に近い金額で示談しないよう注意が必要です。


(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 今村 公治)
プロフィール
弁護士法人よつば総合法律事務所
地域最大級の弁護士14名が所属しております。事務所名の「よつば」は事務所に関わる人が皆幸せになるようにとの思いから名付けました。お気軽にご相談ください。
柏事務所:千葉県柏市(柏駅徒歩3分)
千葉事務所:千葉市(千葉駅徒歩3分)

2017年 03月 >>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
最新記事