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交通事故に遭い,任意保険会社の説明を受け,免責証書にサインしました。しかし,あとからよく考えると納得できないところが出てきました。改めて損害賠償請求の追加をしたいです。可能ですか?

2018年02月21日
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交通事故に遭い,任意保険会社の説明を受け,免責証書にサインしました。しかし,あとからよく考えると納得できないところが出てきました。改めて損害賠償請求の追加をしたいです。可能ですか?

このような場合,基本的に追加は認められません。ただし,免責証書作成時に予想できなかったような後遺障害の悪化や発生があった場合には,追加で損害賠償請求できる可能性があります。




 免責証書 : サイン後の追加請求について



◆免責証書とは




本件では,免責証書を作成してしまっています。

免責証書とは,損害賠償の内容を確定させて,その他の請求は今後しないということを内容とする書類です。

免責証書を作成すると,そこに書かれている内容以外の損害請求は認められなくなってしまいます。

効力としては示談書と同じものです。

免責証書と示談書の違いは,作成者の違いです。




免責証書の場合,債権者(被害者)が一方的に作成しますので,署名押印するのは被害者のみです。

これに対し,示談書は双方当事者の契約書のような書類ですから,被害者と加害者の双方が作成者となり,双方が署名押印することにより,成立します。

書類の取交しを迅速に行えることから,免責証書が多く用いられています。







◆免責証書作成の効果




免責証書を作成すると,どのような効果があるのでしょうか?

免責証書をいったん作成すると,被害者は加害者に対し,そこに書かれている内容以外の請求を行うことができなくなります。

つまり,それ以上の損害賠償請求をすることはできなくなってしまいます。

免責証書作成時に,請求漏れがあったとしても,その分は放棄したことになってしまうのです。免責証書作成後に「やっぱりこのような損害があった」と気づいても,改めて請求することはできません。

このことは示談書でも同じことで,いったん示談書を作成してしまったら,その後別途損害賠償請求することはできなくなってしまいます。







◆損害賠償の追加ができるケースとは




ただし,免責証書や示談書の作成後,改めて損害賠償請求ができるケースもあります。

たとえば,免責証書作成時には予想できなかったような損害が,後に発生した場合です。
免責証書作成後に,後遺障害が大きく悪化したような場合が典型です。

このようなケースにおいては,新たな損害は免責の対象になっていないと考えられるので,あらためて損害賠償請求することができます(最判昭和43年3月15日)。




本件でも,そのような特殊な事情があれば,免責証書作成後にもあらためて請求することができますが,基本的には,新たな請求は難しいです。少なくとも,「あとからよく考えると納得できないところが出てきた。」という理由ではいけません。

示談書や免責証書を作成するときには,慎重に対応する必要があります。




▼参考記事
・示談交渉のポイント
・交通事故問題解決の流れ
・「むちうち」と示談

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▼よつば総合法律事務所 公式ブログ




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