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2018年04月03日

私は個人事業主ですが交通事故に遭い,後遺障害のため事業を継続することができなくなりました。 店舗を賃借して事業を営んでいたのですが,閉店に伴う原状回復費用は賠償の対象になりますか。法人化していた場合は異なりますか?

2018年04月03日
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私は個人事業主ですが交通事故に遭い,後遺障害のため事業を継続することができなくなりました。
店舗を賃借して事業を営んでいたのですが,閉店に伴う原状回復費用は賠償の対象になりますか。法人化していた場合は異なりますか?


閉店に伴う原状回復費用は賠償の対象になります。法人化していた場合には基本的に賠償の対象になりませんが,1人会社で実質的に個人営業と同視できるようなケースであれば,賠償の範囲に含まれる可能性があります。






 交通事故 : 自営業者の場合 



◆自営業者の休業損害について



自営業者が交通事故に遭って怪我を負ったとき,仕事ができない期間が発生することがあります。
その場合の減収分は休業損害として,損害賠償の対象となります。


被害者が自営業者の場合,交通事故による怪我が原因で,事業が廃業に追い込まれることもあります。要介護等の重度の後遺障害が残ってそもそも事業継続が不可能になることもありますし,休んでいる間に客が離れてしまって事業が成り立たなくなることもあります。
(因果関係を立証しなければならないという問題がありますが,ここでは割愛します。)


このように,自営業者が廃業に追い込まれたときには,廃業に伴う損害も賠償請求することができます。


たとえば,事業所や事務所の原状回復費用,電話や複合機などの機器類のリース料の残額などが損害に含まれる可能性があります。


事業を始めて間がない場合などには,「原状回復費用」という形ではなく,事故前の「設備投資額」を基準として,そこから一定割合を引いた金額が認められることも多いです。


裁判例を見ると,自動車板金塗装業や美容師が被害者となったケースにおいて,
事業のために必要な設備や施設の費用(設備投資額)を基本として,他への転用,売却可能性や,事故が発生するまでの使用利益などを考慮して,投資額の一定割合を損害として認めるものなどがあります。








◆法人の企業損害について




それでは,被害者が自営業ではなく法人の経営者や役員などであった場合はどうでしょうか?


一般的に,法人の役員や経営者が交通事故に遭ったことで法人に売上げ・利益の低下などの損害が発生しても,それは交通事故の損害賠償の範囲に含まれません。


交通事故の損害賠償請求の主体になれるのは被害者本人だけであるところ,企業は損害を受けた本人とは別人格だからです。





ただし,以下のようなケースでは,被害者と会社(法人)を同視することができるので,法人が賠償請求できると考えられています。


・法人とはいっても,経営者による1人会社など,実質個人営業と変わらない
・経営者に代替性がない
・交通事故被害者と法人に,経済的に一体性がある



廃業に伴う損害について検討しましたが,自営業者が交通事故に遭った場合には,さまざまな問題が発生します。

対応に迷われたときには,弁護士までご相談下さい。




▼参考記事
・個人事業主が交通事故に遭った場合,休業損害・後遺障害逸失利益における基礎収入はどうなりますか?
・逸失利益・事業所得者について(裁判基準)
・逸失利益・基礎収入について(裁判基準)

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(よつば総合法律事務所 弁護士 佐藤寿康)
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