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2018年03月05日

近所の方が交通事故に遭い,遷延性意識障害になりました。この方と以前お話ししたとき,親やきょうだいといった親類がいないとおっしゃっていました。 こうした親類がいなかったり親類と疎遠だったりする人が,交通事故の被害で遷延性意識障害になったときの手続や賠償金はどうなるのでしょうか?

2018年03月05日
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近所の方が交通事故に遭い,遷延性意識障害になりました。この方と以前お話ししたとき,親やきょうだいといった親類がいないとおっしゃっていました。

こうした親類がいなかったり親類と疎遠だったりする人が,交通事故の被害で遷延性意識障害になったときの手続や賠償金はどうなるのでしょうか?




この場合,損害賠償請求を行うためには,市町村長が成年後見開始の申立てを行い,成年後見人が選任される必要があります。




 遷延性意識障害 : 親類がいない,疎遠の場合 



◆成年後見制度とは



交通事故で,被害者の方が遷延性意識障害になったときには,ご本人が自分の財産を管理処分する際に必要な判断能力を失っているため,損害賠償の手続を進めることができません。

この場合,「成年後見人」を選任する必要があります。




成年後見人とは,判断能力が低下した人の代わりに,本人の財産を管理したり,身上監護方法を決定したりする人のことです。

ご本人に親族がいる場合には,親族が家庭裁判所に成年後見人の申立てをすることにより,後見開始の審判を受けます。

選任された成年後見人が損害賠償請求の手続を進めていくことが可能になります。







◆市町村長が申立てをすることができる




それでは,後見開始の審判を申し立ててくれるような身寄りが全くない人の場合には,どのようにして手続を進めていけば良いのでしょうか?

この場合,市区町村長が後見開始の審判を申し立てることができる制度があります。

ご本人に身寄りが無く天涯孤独なケースや,親族がいても財産目当てであり,本人に害悪をもたらす可能性がある場合などに,市区町村長による申立てが利用されています。

市区町村長が成年後見開始の申立てをした場合,家庭裁判所が適切な人を後見人として選任します。選任されるのは,弁護士や司法書士,社会保険労務士などの専門家となることが通例です。

交通事故の示談交渉が必要な状態なら,弁護士を選任することが多いでしょう。







◆選任後の手続




市区町村長の申立てによって成年後見人が選任されると,その後は成年後見人が示談交渉や訴訟などによる損害賠償請求の手続を進めます。

ご本人が内容を理解することができなくても,成年後見人が本人に代わって損害賠償金を受けとることができ,管理することができます。

また,示談が成立して損害賠償金が入ってきても,後見業務は終了しません。引き続いて後見人が財産を管理し,本人が適切な福祉サービスや医療サービスを受けられるように手配していきます。

後見業務は,ご本人が死亡するか,もしくはご本人の容態が回復して後見人が不要になるまで続きます。




本件のご相談のように身寄りのない方が交通事故で遷延性意識障害になった場合には,入院先の病院と行政が連携して,市区町村長による成年後見申立ての手続が行われるよう取り計らわれます。




▼参考記事
・遷延性意識障害を負われた方の解決事例
・遷延性意識障害
・成年後見申立無料サポート

▼よつば総合法律事務所 公式サイト
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(よつば総合法律事務所 弁護士 佐藤寿康)
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