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2018年03月02日

保険会社が定期金賠償というものを提案してきました。保険会社はなぜこのような提案をしてきたのでしょうか? 被害者家族の対応として気を付けるべき点はありますか?

2018年03月02日
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保険会社が定期金賠償というものを提案してきました。保険会社はなぜこのような提案をしてきたのでしょうか? 被害者家族の対応として気を付けるべき点はありますか?

定期金賠償とは,月ごと・年ごとなど定期的に賠償金を支払う方法です。実際の損害額に近い金額の賠償になりやすく,金額算定が合理的になりやすいです。

ただし,将来保険会社の資産状態が悪化すると支払を受けられなくなるかもしれないリスクがあります。一方,一時金賠償においては,その後に事情変更が発生したときに決め直すことが難しいなどの問題があります。





 交通事故の損害賠償 : 定期金賠償と一時金賠償



◆定期金賠償と一時金賠償




交通事故の損害賠償金の支払方法として,定期金賠償と一時金賠償があります。

一時金賠償とは,示談成立時や判決時などに,将来の分もまとめて一括で賠償金を支払う方法です。

これに対し,定期金賠償は,示談成立後や判決後において,毎月や毎年など,定期的に賠償金を継続して支払い続ける方法です。




たとえば,後遺障害や死亡のケースの逸失利益や将来介護費用などについて,一時金賠償か定期金賠償のどちらを採用すべきかが問題となります。

一般的に,交通事故の賠償金支払については,一時金賠償方式が採用されています。







◆保険会社が定期金賠償を主張する理由




示談交渉時,加害者の保険会社が定期金賠償を求めてくることがあります。

それは,定期金賠償の方が,現実に発生した損害額に近い金額を支払やすいからです。




たとえば,将来介護費用を平均余命の分まで一括で支払ったとしても,その後,被害者が平均余命まで生きるとは限りません。合併症等で,平均余命に達する前に死亡してしまうこともあります。

すると,保険会社にしてみたら,本来は不要なお金を先に支払い過ぎたということになります。この場合でも,後になって「実際には不要だったから,返してほしい」と言うことはできません。

定期金賠償なら,死亡した時点からは支払義務がなくなるので,被害者が平均余命より前に死亡したときは,保険会社としては,支払を抑えることができることになります。







◆定期金賠償の注意点




定期金賠償は,現実に発生した損害額に近い金額が支払われるという意味では,被害者にとって悪い条件ではありません。

たとえば,被害者が平均余命より長く生きるケースもあり,その場合には定期金賠償の方が一時金賠償よりも賠償を受ける金額は多かったということになります。

ただし,定期金賠償にすると,将来保険会社が倒産した場合,それ以降の支払を受けられなくなるリスクがあります。

被害者が若年で,平均余命まで数十年(ときには50年以上のこともあるでしょう),というケースでは,定期金賠償にすると,不安が大きいと言えるでしょう。




被害者が拒絶しているにもかかわらず,加害者が一方的に定期金賠償を適用することはできないという最高裁判所の判例がありますが(最高裁昭和62年2月6日),近年は,被害者が一時金賠償を求めているときも裁判所が定期金賠償判決することは許されているという考え方が主流になっており,実際にそういう判決をした裁判例も複数存在します。

お独りで考えて決めてしまう前に,弁護士までお早めにご相談下さい。




▼参考記事
・交通事故における損害賠償の項目について
・保険会社担当者には裏がある
・弁護士が入ると賠償額が上がる!

▼よつば総合法律事務所 公式サイト
▼よつば総合法律事務所 公式ブログ




(よつば総合法律事務所 弁護士 佐藤寿康)
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