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2018年02月06日

高次脳機能障害でリハビリテーションが重要と言われる根拠はなんですか?

 
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高次脳機能障害でリハビリテーションが重要と言われる根拠はなんですか?

高次脳機能障害の人がリハビリテーショで失われた機能を取り戻せるのは,脳には可塑性があるからです。




 高次脳機能障害のリハビリテーション : 脳の可塑性 




◆脳の可塑性とは?




思うままに形を作れることを可塑(かそ)と言います。

たとえば,粘土は可塑性がある素材だと言えば,可塑の意味合いがイメージできると思います。

一方,高次脳機能障害で脳の組織の一部を損傷した場合,いったん死んだ脳細胞は復活しないから,脳は元通りにならないと言われることがあります。

つまり,脳には可塑性がないと言うわけです。




しかし,最近では脳の可塑性すなわち,自由な形を作ることができる能力について研究が進められており,脳の可塑性について大きな期待がかかっているのです。

脳の可塑性とは,脳の一部分が壊れても他の組織が壊れた組織になり替わって,失われた機能を補うことを意味します。

粘土は,こねて指先で押すことによって,こういう形を作りたい!という目的の形状に近づいていきます。

脳は,一部の機能を失ってしまっても,脳の他の部位が,こういう機能を補おう!と,能力をフルに発揮すれば,全体的にもとの機能に近い能力を獲得できるというのです。

脳の可塑性が真実なら,事故で高次脳機能障害になった方も,死滅した脳細胞の代わりに他の脳細胞が働くことによって,脳全体として怪我をする前の能力を取り戻せるわけです。







◆脳の可塑性はリハビリテーションにも生かされている




脳の可塑性は,いったん破壊された脳細胞が再生されるのではないということについてご理解いただけたでしょうか?

では,なぜ脳の可塑性によって,失われた機能を取り戻せるのでしょうか?

「交通事故で高次脳機能障害になった人の症状が千差万別なのは,どうしてですか?」のトピックで紹介したように,脳には詳細なマップがあり,わずかなエリアの差で,受け持つ役割が異なるというのに・・

それは,損傷した脳の周辺に新しい神経回路ができることがわかったからです。

むろん,新しい神経回路は自然にできるのではなく,リハビリテーションによって脳に覚えさせ,経験値を高めることによって生まれるのです。

たとえば,指を動かす機能。これこそが脳の可塑性なのです。







◆右脳と左脳は本当に別の働きを担当している?




左脳は言語や数字の分野,右脳は感覚の分野というのが定説ですが,右脳と左脳の仕事の分担は,はっきり解明されていないのです。

もし,高次脳機能障害で左脳にダメージを受けたら,言語や数字を操る能力が失われてしまうと思いがちですが,実際には右脳と左脳で情報を伝達し合って,失われた機能を補完しているのです。

脳の可塑性を信じるならば,高次脳機能障害の患者さんのリハビリテーションの成果についても大きな期待を寄せて良いのではないでしょうか?




▼参考記事
・交通事故で高次脳機能障害になり,事故当時は意識不明状態が続いたものの,本人のリハビリの努力もあり,かなりの症状改善がみられ,裁判を起こさず解決できた事例
・頭部の構造
・高次脳機能障害と家族の会




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(よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)
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