HOME > 2017年07月20日

2017年07月20日

交通事故で高次脳機能障害になったことに気が付くまで

 
このエントリーをはてなブックマークに追加

交通事故で高次脳機能障害になったことに気が付くまで

交通事故で頭を打ったので検査を受けても何ともなかったのに,やがて物忘れがひどくなり,1カ月後に再検査をしたところ,高次脳機能障害と診断されました。




 高次脳機能障害に気が付くまで,,, 



◆はじめは頭を打っただけだと思っていた



Pさん(男性35歳)は,休日に近所に買い物に出かけた折に,信号無視の車にはねられて転倒し,舗装道路に頭を激しくぶつけました。

意識ははっきりしており目立った外傷もありませんでしたが,打ったところが頭ということで念のために病院に行って診察をしてもらいました。


病院では,Pさんの頭部のレントゲン撮影とCT検査を行い高次脳機能障害の発病を疑うような異常な所見はないと診断されました。

Pさんは,念のために1カ月後にもう一度検査をすることと,体調に異変を感じたらすぐ受診するようにと言われ,帰宅しました。

Pさんは,会社の中間管理職で,仕事は多忙を極めています。
交通事故に遭った次の日,体調はいつも通りですし頭痛もしないので,いつも通り出社しました。







◆仕事のミスが増え,物忘れが目立つ


Pさんの仕事にミスが目立つようになったことに上司が気づいたのは,事故で頭を打って2週間後のことでした。

部内ミーティングがあることを忘れていて遅刻,レポート提出期限に気付かず準備をしていないなど,仕事の基本を守れないようになったのです。

これでは,中間管理職として部下を指導する立場として問題です。
上司はPさんを厳しく叱責しました。




一方,Pさんの奥さんも最近Pさんの物忘れがひどくなったことに気付いていました。
しかし,「あの人は昔からうっかり屋さんで,約束したことを忘れるのは今に始まったことではないから」と,さほど気にかけていませんでした。







◆致命的な仕事のミス,そして再受診


Pさんが仕事で大きなミスをしたのは,頭を打ってちょうど3週間後のことでした。

大きな商談がまとまる予定の日,得意先を午後2時に訪問する予定でしたが,Pさんは訪問予定を忘れ,別の得意先回りをしに出かけてしまったのです。約束の時間になってもPさんが現れないことに怒った得意先は,商談をなかったことにすると言い出し,会社は大混乱になりました。

ひたすら頭を下げて謝るPさんは,ようやく自分の物忘れが尋常ではないことを自覚しました。

そう言えば,病院を1カ月後に再受診するように言われていた・・Pさんは,再検査の必要性を感じ,翌日休暇を取って救急搬送された同じ病院で,頭部の再検査を受けました。




医師に物忘れがひどくなったこと,仕事でミスが多くなったことを伝えると,精密検査を勧められ,MRI検査の予約をしました。
翌週,
頭部のMRIの撮影をして,専門医が画像を診断したところ,脳の一部が損傷して高次脳機能障害を起こしていることが明らかになりました。

Pさんは会社に診断書を提出し,定期的にリハビリテーションに通っています。
病気の影響による仕事の誤りに対して会社が理解を示してくれたおかげで,Pさんは仕事と治療を両立させています。

あのまま再検査を受けずにいたら,高次脳機能障害を発症していることに気付かず,病気が進んでいただろう・・Pさんは,頭を打ったあとの再検査がいかに重要か痛感しました。




▼参考記事
・解決事例:高次脳機能障害を負われた方の解決事例
・よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」:高次脳機能障害と家族の会
・よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」:画像読影について




(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)
プロフィール
弁護士法人よつば総合法律事務所
地域最大級の弁護士14名が所属しております。事務所名の「よつば」は事務所に関わる人が皆幸せになるようにとの思いから名付けました。お気軽にご相談ください。
柏事務所:千葉県柏市(柏駅徒歩3分)
千葉事務所:千葉市(千葉駅徒歩3分)

<< 2017年 07月 >>
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
最新記事