2017年04月11日

交通事故に遭い,高次脳機能障害で注意障害を発症しました。注意力の持続を訓練して社会復帰することは可能ですか?

2017年04月11日
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交通事故に遭い,高次脳機能障害で注意障害を発症しました。注意力の持続を訓練して社会復帰することは可能ですか?

高次脳機能障害で注意障害を発症すると、注意力が持続せず半覚醒の状態が続きますが、適切なリハビリテーションは、症状を緩和さて注意力の持続を促します。




 注意障害 



◆事故に遭う前はこんなに飽きっぽい人ではなかったのに


Pさん(男性33歳)の奥さんは,交通事故に遭ってからというもの,あたかもPさんの人格が一変したようだと心配していました。

Pさんは頭を打って入院し,事故の当日は意識がなかったものの,翌日には意識を取り戻し,その後は順調に回復している様子
でした。



しかし,奥さんが見舞に行った時,いつもと様子が違う点が多々ありました。
・ベッドから体を起こしていても,半分ねぼけたような様子で反応が鈍い

・Pさんが愛読していた週刊誌を病室に持っていっても,ページをぱらぱらめくっただけで雑誌を放り投げてしまい,読む様子がない。

・ゲーム好きのPさんのためにゲーム機を病室に持ち込んでも,ゲームに集中する様子はなく,5分もするとゲーム機を手放してしまう。


Pさんは,高次脳機能障害による注意障害を発症していたのでした。

医師から,注意障害についての説明を受けたPさんの奥さんは,集中力の欠如は,人格が変わったのではなく後遺症だと聞いてひとまず安心しました。しかし,高次脳機能障害は完全に治らないと告げられ、困惑しました。




Pさん夫婦には2人の子どもがおり,Pさんが一家の大黒柱として働かなければ,生活が成り立たないにもかかわらず,今のPさんの状態からすると,とても会社で勤勉に働けるようには思えません。







◆階段を上るように,徐々に高度な課題に挑戦


医師は,リハビリテーションプログラムを作って実践していくことで,注意障害の症状が軽くなると励ましてくれました。


注意障害のあるPさんには,長い時間を費やさなければ達成できないような課題を,いきなり与えても実行不可能です。
始めは,短時間でできる単純な課題を与え,それを確実にクリアできたら,次第に時間がかかりより複雑な課題を行うリハビリテーションプログラムが作成されました。








◆Pさんはグループ訓練でもリハビリテーションに集中


注意障害は,環境に依存することが多いので,社会復帰に備えてグループ訓練によるリハビリテーションも行われました。


5人がリハビリテーションルームに集まり,かるた取りをしたのですが,Pさんはセラピストが驚くほどの集中力を訓練の間,維持することができました。Pさんは,リハビリテーションの効果により,半覚醒の状態が現れることが減り,社会復帰が可能と診断を受け退院しました。



高次脳機能障害で注意障害になっても,リハビリテーションに熱心に取り組むことで症状が緩和したPさんは,もうじき職場復帰する予定です。




▼参考記事

よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」:84「医師を味方につけよう!」  
文責:弁護士 前原彩


(弁護士法人よつば総合法律事務所)


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