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高次脳機能障害の代表的な症状

高次脳機能障害の代表的な症状

最終更新日:2023年6月27日

監修者:よつば総合法律事務所
代表弁護士 大澤 一郎

Q高次脳機能障害の代表的な症状は何ですか?
A記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害が典型です。失語、失認、失行、自己認識の低下、身体的障害の症状があることもあります。
認知障害の症状

高次脳機能障害とは

高次脳機能障害とは脳損傷による認知障害全般です。様々な認知障害だけではなく、行動障害や人格変化を伴うことが多いです。症状には記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などがあります。

記憶障害とは

記憶ができないという障害です。

新しいことが覚えられず、今見たこと、聞いたこと、したことを忘れてしまいます。

注意障害とは

注意力が衰えて重要なことに意識を集中させることができない障害です。

気が散りやすい、長時間一つのことに集中できない、言われたことに興味を示さない、複数の作業を同時にこなせない、ある作業から別の作業に切り替えられないなどの症状が現れます。半側空間無視を発症すると、片側にあるものだけ無視します。

遂行機能障害とは

計画を立て、推察し、行動して問題解決をするといった一連の作業ができない障害です。遂行した行動を自分で分析したり評価することもできません。

指示をしてもらわなければ何もできない、ものごとの優先順位が付けられない、衝動的な行動を取るなどの症状が現れます。

社会的行動障害とは

場面や状況に合わせて行動や感情を適切にコントロールすることができない障害です。

感情を抑えられない、お金を浪費したり暴飲暴食したり等欲求を抑えられない、場違いな行動や発言をする、態度が子どもっぽくなるなどが主な症状です。

失語とは

話す、聞く、読む、書くといった活動の障害です。

ものの名前が出てこない、人の話を聞き誤る、読み書きが困難になる等が主な症状です。

失認とは

見る、聞く、触れるなどの感覚器の障害です。

風景や人物の認識を誤ったり、認識自体ができなくなったりするのが主な症状です。

失行とは

簡単な指示や動作を遂行しようとしてもできなかったり誤ってしまう障害です。
日常よく使う道具を使えなくなることもあります。

自己認識の低下とは

自分が病気を発症して障害を持っていることを認識できない障害です。

客観的には病気を発症し、今までできたことができなくなっています。しかし、周囲の人間などが原因と考え、自分が病気であることを認めません。治療やリハビリを拒否することもあります。

身体的障害とは

筋肉の運動は正常なのに神経の連携ができないため、目的とする運動を遂行できない障害です。

複数の症状が同時に発症

高次脳機能障害は複数の症状が同時に発症することが多いです。そのため、発症した症状に応じた治療やリハビリ、介護体制の構築が必要です。

まとめ:高次脳機能障害の代表的な症状

高次脳機能障害の代表的な症状は記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害です。失語、失認、失行、自己認識の低下、身体的障害の症状があることもあります。

(監修者 弁護士 大澤 一郎

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