2016年05月

交通事故における整骨院治療で注意すべきこと

2016年05月30日
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 交通事故で整骨院への治療をする際に注意することを教えてください
 治療に際して注意すべき事項と後遺障害申請に際して注意すべき事項があります。


◆整形外科に通っているかどうか(治療に関して注意すべき事項1)
整骨院のみの通院は極めて危険です。整形外科と平行して通院しましょう。交通事故外傷に理解のある整骨院の場合,提携している整形外科があり,整形外科を紹介してくれることが多いです。なお,その場合の役割分担ですが,整形外科では診察・画像診断等の検査・投薬などをメイン,整骨院ではリハビリをメインとするのがよいでしょう。

◆整形外科と整骨院で書類上負傷部位が一致しているかどうか(治療に関して注意すべき事項2)
整形外科と整骨院で書類上負傷部位が一致していることが必要です。整形外科の診断書に記載されていない箇所について整骨院で治療をした場合,「部位が違うので整骨院の費用は一部支払できない」と加害者側任意保険会社がいってくることが多いです。特に治療初期の段階であれば整形外科でも診断書の追加記載,追加発行に応じてくれたり,負傷箇所を再確認して追加してくれたりすることもありますので,整形外科と整骨院で書類上負傷部位が一致しているかを確認しましょう。

◆傷病名が消えていないかどうか(後遺障害申請に際して注意すべき事項1)
治療の途中で傷病名が消されていないかどうかを注意する必要があります。後遺障害申請をする際,最終月の施術証明書・施術費明細書にある傷病名のみが経験上後遺障害の対象となります。つまり,治療の途中で消えている病名は「治った」と判断されてしまいます。

◆最終月の転帰が「治癒」になっていないかどうか(後遺障害申請に際して注意すべき事項2)
最終月の施術証明書・施術費明細書の転帰の欄が「治癒」になっている場合には,経験上後遺障害は認められません。治っていないのであれば「中止」となっていることが必要です。

◆条件付の自覚症状になっていないかどうか(後遺障害申請に際して注意すべき事項3) 
施術証明書に「寒いときには痛みがある」「首を回したときには痛みがある」などの一定の条件の元でのみ自覚症状が発生するというニュアンスの記載がある場合には経験上後遺障害は非該当となることが多いです。後遺障害の場合には常時症状が残存していることが原則となりますので,一定の条件の元でのみ自覚症状が発生するような場合には交通事故における後遺障害ではないという判断がされやすくなります。

(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

交通事故における治療費の打切り対策

2016年05月20日
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 交通事故で治療費打切りを保険会社から言われました。どのようにすればよいですか
 様々な方法があります。任意保険会社に治療延長を要請する方法や,他の保険を使って治療する方法があります。後遺障害申請を行う方法もあります。



◆治療費を任意保険会社が病院に支払うことは保険会社の義務ではない

治療費を任意保険会社が病院に支払うことは保険会社の義務ではありません。任意保険会社はサービスとして病院へ治療費を直接支払うサービスを行っています。そのため,保険会社が一方的に病院への治療費打ち切りをしてきた場合には慎重かつ現実的な対応を取る必要があります。

◆任意保険会社への治療延長要請

任意保険会社に治療延長を要請する方法があります。この場合,あと1ヶ月,あと2ヶ月などと期間を区切って交渉をすると合意できることがあります。

◆健康保険への切り替え

交通事故による治療であることを医師が認めるのであれば,健康保険への切り替えをして治療を継続することがよいでしょう。その上で治療終了段階で被害者が窓口で支払った治療費を任意保険会社に請求します。保険会社が支払をすれば問題は解決しますし,保険会社が支払をしない場合には,最終的には裁判所において裁判官の判断を仰ぐこととなります。なお,健康保険への切り替えの場合には,第三者行為による傷病届などの書類を提出する必要がありますので医療機関や健康保険組合に手続きの問い合わせをするのがよいでしょう。

◆労災保険への切り替え

勤務中・通勤中の事故の場合には労災保険の利用が可能です。経験上加害者の任意保険会社よりも労災保険の方が治療費の支払に応じやすい傾向があります。そのため,任意保険会社からの治療費打ち切りがあった場合には,労災保険の手続きを行うのもよいでしょう。労災申請を行う際には職場の協力が必要となりますので職場に相談するのがよいでしょう。なお,職場が協力をしてくれないような場合には労働基準監督署に相談をするのがよいでしょう。

◆人身傷害保険への切り替え

被害者側で自動車保険に付帯している人身傷害保険特約に加入していることがあります。加害者側の保険よりも,被害者側の保険の方が支払が円滑なことが多いです。人身傷害保険に加入している場合は利用を検討するのがよいでしょう。
なお,原則として,人身傷害保険を利用する場合には自由診療ではなく健康保険を使った診療をすることが前提となります。

◆後遺障害申請

交通事故による治療は一度終了して,後遺障害申請を行うという方法もあります。医師が後遺障害診断書に症状固定日と記載した以降は,特段の事情がない限り,症状固定後の治療費を保険会社が支払うということはありません。そのため,後遺障害認定を受けて保険金を取得し,その後は交通事故とは別の治療ということで健康保険にての通院を継続するということになります。




(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

むちうちで後遺障害14級9号に認定されるポイント

2016年05月19日
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 むちうちで14級9号が認定されるポイントを教えてください
 画像所見,通院,神経学的所見,事故状況がポイントです。



◆画像所見について
むちうちの場合,MRI画像にて異常がある場合には後遺障害が認定されやすくなります。また,MRI画像での異常がない場合であってもMRI画像を治療過程にて行っていることにより,症状が重かったのではないかと推測させることがあります。医師の判断になりますが症状が重い時や症状の改善が見られないときはMRI画像による診察を検討するのがよいでしょう。なお,通常のむちうち(頚椎捻挫)の場合,レントゲン画像を初診時に撮影することが多いかと思いますが,レントゲン画像では通常異常は判明しません。(レントゲン検査の略称はX−P,XPなどと表記されます。)

◆通院について
大きい病院に通院する場合には,最低でも月1回の通院は経験上必要です。ただし,大きい病院ではリハビリを行っていませんので,平行して整形外科などで週1回以上はリハビリをすることが望ましいでしょう。
小さい整形外科に通院する場合には,週2回程度の通院が望ましいでしょう。
ただし,通院と通院の期間が余りに空いていると後遺障害が認定されにくくなります。
なお,通院回数は経験に基づく1つの目安に過ぎませんので,あくまで他の事情を総合考慮しての判断となります。
整骨院への通院については個別事情により評価が分かれます。

◆神経学的所見について
腱反射は比較的重視される所見となりますので異常がある場合には後遺障害が認定されやすくなります。その他,徒手筋力検査,スパーリングテスト,ジャクソンテストなどで異常がある場合には後遺障害が認定されやすくなります。筋萎縮検査や握力検査でも異常がある場合には後遺障害が認定されやすくなります。

◆事故状況について
事故状況が大事故の場合には後遺障害が認定されやすくなります。他方,事故状況が軽微な事故の場合には後遺障害は認定されにくくなります。事故状況が大事故の場合には後遺障害の申請の際に事故状況に関する資料を一緒に提出することも検討する必要があります。

◆その他
症状固定後の治療の有無,救急搬送の有無,症状の一貫性,症状の左右差,後遺障害診断書の自覚症状の記載内容,後遺障害診断書の「障害内容の憎悪・緩解の見通し」欄の記載内容,症状固定までの期間(6ヶ月以上),後遺障害診断書やその他診断書・施術証明書等に後遺障害ではないことを裏付けるような記載がないことなどが重要となります。




(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

交通事故直後に病院に行く必要性

2016年05月18日
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 交通事故にあった場合すぐ病院にいかないとまずいですか。
 できるだけ早く病院に行きましょう。事故当日が治療,保険金支払双方の観点から望ましいです。また,後遺障害認定の際にも事故直後に病院に行っていることがポイントの1つとなってきます。



◆事故当日の受診が原則
交通事故の被害にあった場合,事故当日に病院を受診しましょう。通常は整形外科への通院が望ましいでしょう。また,頭を打ったような場合には脳外科への通院が望ましいでしょう。交通事故では受傷の経緯が複雑ですので,事故当日には症状が出ていなくても翌日やしばらくしてから症状が出てくることはよくあります。一生残るような後遺障害の発生を未然に防ぐためにも,きちんと病院での診察を受けましょう。

◆保険会社が治療費を支払う範囲
事故後しばらく経過してからの通院の場合,保険会社が「事故による怪我ではない」として治療費の支払を拒むことがあります。事案によってケースバーケースですが,事故があった月に一切通院をせず,事故翌月以降に始めて通院をしたような場合には治療費の支払が認められないことがあります。また,事故日から30日以上経過してしまってから始めて通院をしたような場合でも治療費の支払が認められないことが多いです。

◆後遺障害認定について
結果として症状が改善せず,後遺障害の申請を行うことがあります。このような場合,事故日から1週間以上経過して始めて病院に通っている場合には経験上きわめて不利な扱いとなることが多いです。後遺障害が残るような怪我であれば事故当日などに病院に行くのが普通だからです。

◆整骨院・接骨院について
整骨院・接骨院への通院のみではなく整形外科に平行して通院する必要があります。整骨院・接骨院への通院のみでは保険会社からの治療費打ち切りや治療費不払いに対抗することは難しいでしょう。事故直後に整骨院・整形外科に行くこと自体はよいですが,事故直後に平行して整形外科などの病院に行くことが必要となってきます。

◆事故当日の行動
裁判などの場合,事故直後の事故当日の行動が重視されることがあります。事故直後にそのまま遊びに出かけた場合,事故直後にそのまま仕事に行ったような場合には症状が軽いと判断される傾向にあります。他方,事故直後に救急車で病院に搬送されたような場合,予定されていた仕事をキャンセルした場合,予定されていた旅行などをキャンセルした場合には症状が重いと判断される傾向にあります。

(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

むちうちの治療で後遺障害が認定されにくくなってしまうこと

2016年05月16日
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 むちうちで後遺障害が認定されにくくなるパターンを教えてください。
 治療方法,後遺障害診断書の記載内容などによっては後遺障害が認定されにくくなることがあります。



◆後遺障害診断書の自覚症状の注意事項
後遺障害診断書の自覚症状の欄に「寒い時に違和感がある」「首を回すと痛い」などの表現があると後遺障害認定がされにくくなります。後遺障害の認定では原則として常時痛が必要と考えられています。そのため,「寒い時」「首を回すと」などのように条件付となってしまうと後遺障害が認定されにくくなります。ただし,「常時痛」という表現は特殊な表現ですので,この表現を使うと医師が「保険金狙いの詐病である」と疑う可能性もあります。

◆後遺障害診断書の今後の見通しについて
後遺障害診断書の「障害内容の憎悪・緩解の見通しなどについて」の欄に,「治っている」「改善している」などの記載があると後遺障害と認定されにくくなります。当たり前ですが,後遺障害が「治らない」ということが前提だからです。

◆事故から6ヶ月経過前に症状固定していること
むちうちの場合,経験上,事故から6ヶ月経過前に症状固定となっている場合には後遺障害は認められないことがほとんどです。

◆整形外科への通院回数が極端に少ないこと
整形外科への通院回数が数回など極端に少ない場合,経験上後遺障害が認定される可能性は極めて低いです。

◆症状が一貫しないこと
様々な症状が発生したり消失したりというように,症状が一貫しない場合には後遺障害は非該当となる確率が高いです。

◆最終月の転帰の記載が治癒になっていること
病院の診断書,整骨院の施術証明書において,最終月の転帰の記載が「治癒」となっている場合には後遺障害は非該当となる確率が高いです。

◆車両の損傷が軽微であること
被害者が乗っていた車両の損傷が軽微である場合,後遺障害を否定する材料の1つとなります。

◆事故後1週間以内に病院に行っていないこと
事故後1週間以内に病院に行っていない場合,症状が大したことはないと思われることが多いです。その場合,後遺障害は非該当となる確率が高いです。

◆事故月の病院の診断書に傷病名がないこと
事故月の病院の診断書に頚椎捻挫・外傷性頚部症候群等の頚部の症状があることを前提とする傷病名がない場合には,後遺障害は非該当となる確率が高いです。当初にない症状が後から出てくる場合には,事故以外の原因も考えられるからです。

(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

むちうちで異議申立をするこつ

2016年05月13日
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 むちうちで後遺障害非該当から異議申立をするこつを教えてください。
 初回申請段階でまだ提出していない証拠を新たに提出しましょう。



◆MRI画像
MRI画像を撮影していない場合,又はMRI画像を撮影していても精度が低いMRI画像であった場合には,MRI画像を撮影しましょう。具体的には主治医に依頼して紹介状を作成していただき,MRI施設がある病院でMRI画像を取得します。その上でMRI画像を主治医に見ていただき,追加の意見を診断書等に記載していただきます。

◆神経学的所見の推移について
初回申請の際に「神経学的所見の推移について」を提出していない場合には,医師に作成を依頼し提出しましょう。後遺障害診断書よりも詳細な推移がわかりますので異議申立が認められる確率が高くなります。なお,自賠責調査事務所が医師に対して神経学的所見の推移の資料の依頼をすることもあります。

◆頚椎捻挫・腰椎捻挫の症状の推移について
初回申請の際に「頚椎捻挫・腰椎捻挫の症状の推移について」を提出していない場合には,医師に作成を依頼し提出しましょう。むちうちの症状がどのように推移していったかがわかりますので異議申立が認められやすくなります。なお,自賠責調査事務所が医師に対して頚椎捻挫・腰椎捻挫の症状の推移についての資料の依頼をすることもあります。

◆事故状況を示す書類
事故状況の衝撃が強かったような場合には事故状況の衝撃の強さがわかる資料を提出しましょう。具体的には事故車両の写真,事故車両の見積書などです。

◆症状固定後も通院していることがわかる資料
症状固定後も健康保険で通院している場合には,通院していることがわかる資料(病院の領収書など)を提出しましょう。症状固定後も治療を継続している場合,一般的には,「怪我が重い」と判断される傾向にあります。

◆後遺障害診断書等の記載の誤り
後遺障害診断書やその他診断書・施術証明書などの記載に明白な誤りがあったような場合には,誤りの修正を依頼してみましょう。一般的には修正は難しいことが多いですが,明白な誤りがあったような場合には修正に応じていただけることもあります。

◆できるだけ証拠を付けることが重要
追加の証拠を付けずに異議申立をした場合であっても審査はしてくれます。しかしながら,経験上,同じ証拠の場合には同じ結果となることが極めて多いです。そのため,異議申立をする場合には新たな証拠を付けるようにしましょう。

(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

休業損害打ち切りへの対抗方法

2016年05月12日
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 休業損害打ち切りに対抗する方法を教えてください。
 様々な方法があります。任意保険会社に休業損害延長を要請する方法や,他の保険に請求する方法があります。後遺障害申請を行う方法もあります。



◆休業損害について
事故当初休業損害の支払が加害者側任意保険会社からされている場合,事故から数か月すると休業損害の打切りを保険会社がいってくることがあります。休業損害の妥当な期間というのは最終的には裁判所で裁判官が決めることにはなりますが,まだ治療中の段階の場合には現実的な対応としていくつかの対応があります。

◆加害者側任意保険会社への要請
加害者側任意保険会社に要請をして期間延長をする方法があります。(1)医師の診断書,(2)職場が就業しないよう命令していることがわかる書類などがあると延長が認められやすくなるでしょう。あと1ヶ月,あと2ヶ月と期間を限定しての交渉だと加害者側任意保険会社も交渉に応じやすくなります。
なお,医師の診断書は,「休業の必要性あり」という趣旨の記載まであれば理想ですが,そこまでいかなくても,仕事ができない理由,仕事をできない症状があることなどを何らかの形で記載していただければよいかと思います。

◆労災保険への申請
通勤中の事故,勤務中の事故の場合には労災保険への申請をすることが可能です。一般には,加害者側任意保険会社よりも労災の方がより緩やかに休業損害(休業補償給付)を認定してくれることが多いです。職場の協力も必要となりますので難しいこともあるかもしれませんが,労災保険への申請も1つの方法です。

◆人身傷害保険への申請
自らが加入している保険に人身傷害保険特約がある場合には,人身傷害保険へ休業損害の請求をする方法もあります。加害者側任意保険会社と同様の判断のこともありますが,加害者側任意保険会社よりも緩やかに休業損害を認めてくれることもあります。

◆休業を続けて後日裁判等で請求
支払われないリスクはありますが,休業を続けた上で後日裁判などで未払い分の休業損害を請求する方法があります。この方法の場合,当面の生活費の確保が難しくなることも十分にありえますので慎重な配慮が必要です。

◆後遺障害申請
事故後6ヶ月を経過しているような場合には,仕事の開始が可能であれば,仕事は開始した上で後遺障害申請をする方法もあります。後遺障害が認められれば,認められた後遺障害に応じた逸失利益が認められます。この逸失利益は数十万円のこともありますが,後遺障害が重い場合には何千万という金額になることもあります。

(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

交通事故で相手が任意保険無保険の場合,どうしたらよいでしょうか?

2016年05月11日
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 交通事故で相手方が任意保険無保険の場合の対応を教えてください。
 他の保険の利用を考えましょう。加害者や車の所有者等への請求も考えましょう。



◆交通事故で相手方が任意保険無保険の場合
相手方が自賠責保険及び任意保険の両方の保険に加入している場合には適切な補償がなされることが多いでしょう。他方,相手方が任意保険無保険であった場合は注意が必要です。

◆自賠責保険への請求
自賠責保険のみに相手が加入している場合,治療費については一度自分が窓口で支払をした上で自賠責保険に治療費の請求をすることとなります。一般的には健康保険を利用した方がよいでしょう。
また,休業損害や入通院慰謝料も自賠責保険に請求することとなります。なお,上限は後遺障害部分を除くと120万円となります。
後遺障害部分については後遺障害の被害者請求を自賠責保険に行うと,14級の場合には75万円,その他の等級の場合にも自賠責保険の基準に従った金額が支払されます。

◆労災保険への請求
通勤中,勤務中の場合には労災保険の利用が可能なことがあります。

◆人身傷害保険への請求
自らが人身傷害保険に加入している場合には,人身傷害保険の利用が可能なことがあります。人身傷害保険を利用する場合には,病院の治療は健康保険を利用することが一般的です。

◆無保険車障害保険への請求
死亡事故や後遺障害が残る事故の場合,被害者の保険についている無保険車障害保険が利用可能なことがあります。無保険車障害保険は,死亡事案と後遺障害1級〜14級が残った事案のみが対象となります。一般的な請求方法は加害者に対して訴訟を提起した上で,被害者の保険会社に訴訟告知をした上で,裁判所での判決を取得する方法です。

◆車両所有者への請求
運転者と車両所有者が異なる場合,車両所有者への請求ができることがあります。(運行供用者責任)運転者は無資力ですが,車両所有者には資力がある場合には有効な方法です。

◆勤務先への請求
加害者が仕事中の事故のような場合,加害者の勤務先へ請求ができることがあります。(使用者責任)運転者は無資力ですが,勤務先には資力がある場合には有効な方法です。

◆加害者に対する請求
加害者に対する請求ももちろん可能です。しかしながら,任意保険未加入の加害者は無資力であることも多く,裁判で勝訴判決を得たとしても回収ができないこともあります。加害者が長期間公務員で勤務していたり,一流企業で勤務しているような場合には給与等の差押えが可能です。また,加害者が住宅ローンがない不動産を所有しているような場合には土地建物の差押が可能です。

◆政府保障事業への請求
他の請求が難しい場合には,政府保障事業への請求が可能なことがあります。

(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)

交通事故でむちうちになった場合,MRI画像検査を行う必要性はありますか?

2016年05月10日
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 交通事故でむちうちになった場合,何故MRI画像検査を行うことが必要なのですか?
 治療及び後遺障害申請に必要となってくることが多いからです。


◆事故直後はレントゲンのみの撮影のことが多いです
交通事故でむちうちとなった場合,初診の整形外科ではレントゲン撮影を行うことが多いでしょう。レントゲン撮影では骨折などの異常はわかりますが,むちうちの症状はレントゲン画像のみからではわからないことが多いです。

◆治療のためのMRI画像取得の必要性
むちうちの場合,事故後しばらくしてから症状が出ることもあります。(なお,むちうちという言葉は医学用語ではありません。傷病名としては,頚椎捻挫,頚椎椎間板ヘルニア,頚椎神経根症,外傷性頚部症候群などという病名のことが多いです。)
症状として治りにくいのは,手や指のしびれ,頭痛などです。正確に現在の症状を把握するためには,MRI画像検査を行うのが一番わかりやすいです。正確に現在の症状を把握することにより,今後の治療を適切に受けることが可能となります。

◆MRI検査は紹介状を主治医からいただきます
大きな病院は院内にMRI検査機器がありますが,普通のクリニック・診療所ではMRI検査機器はありません。その場合には主治医の意見を尊重した上で,主治医が必要性があると判断をした場合には主治医に紹介状を作成いただき受診をします。

◆MRI検査で異常があれば治療費打切り,休業損害打ち切りの確率が下がります。
経験上,MRI検査で異常があり,主治医が治療の必要性があると判断しているような事案では,6ヶ月程度の治療であれば保険会社が治療費の打切りを行ってくる確率は低いです。また,休業損害についても,MRI検査で異常がある方が打ち切りとはなりにくいでしょう。

◆MRI検査をしていること,MRI検査で異常があることが後遺障害申請で有利になります。
MRI検査をしていること,MRI検査で異常があることがわかると,後遺障害が認められやすくなります。MRI検査は客観的な画像所見ですので,後遺障害認定を行う自賠責調査事務所は画像所見を重視しています。

◆MRI検査機器について
MRI検査機器は各医療機関によって精度が異なります。また,画像読影専門病院の場合には,精度が高い機器を利用した上で専門医に画像読影をしていただくことができます。場合によっては,精度が高いMRI機器を保有する病院への紹介状をお願いするのも1つの方法です。 

(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 大澤一郎)
プロフィール
弁護士法人よつば総合法律事務所
地域最大級の弁護士14名が所属しております。事務所名の「よつば」は事務所に関わる人が皆幸せになるようにとの思いから名付けました。お気軽にご相談ください。
柏事務所:千葉県柏市(柏駅徒歩3分)
千葉事務所:千葉市(千葉駅徒歩3分)

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