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交通事故の逸失利益の生活費控除の計算の際に,別居している子供が被扶養者に含まれることはありますか?

2018年06月25日
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交通事故の逸失利益の生活費控除の計算の際に,別居している子供が被扶養者に含まれることはありますか?


被害者が別居の子どもや親に扶養料を支払っていた場合,子どもや親を被扶養者に含め,生活費控除率を下げて計算される可能性があります。




 交通事故 : 逸失利益の生活費控除 




◆生活費控除とは



交通事故で被害者が死亡すると「死亡逸失利益」を請求できます。死亡逸失利益とは,被害者が死亡したことによって得られなくなった将来の収入(失われた利益)です。


死亡逸失利益を計算するときには「生活費控除」を行う必要があります。

死亡すると将来の収入は得られなくなりますが,反対に将来の生活費がかからなくなるためです。
そこで,必要だったはずの生活費を損害から差し引くということをします。「生活費控除」といいます。










◆基準となる生活費控除率




死亡逸失利益を計算するときの生活費控除率については,被害者の性別や被扶養者の有無などに応じ,一応の基準があります。


具体的には,以下のとおりです。


●男性の場合(独身者,未成年者など) 50%
●女性の場合(独身者,主婦,未成年など) 30%




被害者が一家の支柱だったケースでは,以下の通りとなります。

●被扶養者が1人の場合 40%
●被扶養者が2人以上の場合 30%










◆別居の子どもや親に扶養料を支払っている場合




上記のように,被害者に「被扶養者」がいると生活費控除率が下がりますが,この場合の「被扶養者」は,同居しているものでないといけないのでしょうか?

被扶養者がいるために自分のために生活費を使えないという状況は,被扶養者と同居していても別居していても同じことです。
そのような考慮から,別居していたとしても,被扶養者がいて実際に扶養料を負担していたのであれば生活費控除率を下げるべきであると考えられます。




たとえば以下のようなケースでは,独身者の1人暮らしなどであっても生活費控除率を下げるべきです。

【離婚して子どもの養育費を支払っている】

離婚したときに妻が子どもを引き取り,夫が養育費を負担しているケースがあります。
そのようなときに夫が交通事故で亡くなった場合には,独身男性の生活費控除率基準である50%ではなく,30〜40%の生活費控除とします。


【親に生活費を送金している】

親と別居しているけれども毎月継続的に生活費を援助していた息子が交通事故で死亡した場合などには,独身男性の生活費控除率の一応の基準である50%より少ない生活費控除率を用いて逸失利益を計算すべきです。




以上のように,死亡逸失利益の計算の際には,形式的に基準をあてはめることが妥当でないケースもあります。対応に迷われた場合には,お気軽に専門の弁護士までご相談下さい。





▼参考記事
・交通事故の被害に遭い,後遺障害に認定されましたが,示談前に被害者が事故とは関係のない別の原因で死亡してしまいました。逸失利益に影響はありますか?
・よつばの 交通事故への「想い」と「こだわり」
・交通事故・注目の裁判例

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