HOME > 逸失利益 > 私の父は交通事故に遭い,後遺障害が残りました。労働能力喪失期間を67歳までとして,後遺障害の逸失利益が計算されて,示談に至り,示談金が支払われました。その直後,父は心筋梗塞で死亡してしまいました。この場合,支払済みの逸失利益を返還する必要はありますか。

私の父は交通事故に遭い,後遺障害が残りました。労働能力喪失期間を67歳までとして,後遺障害の逸失利益が計算されて,示談に至り,示談金が支払われました。その直後,父は心筋梗塞で死亡してしまいました。この場合,支払済みの逸失利益を返還する必要はありますか。

2018年06月15日
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私の父は交通事故に遭い,後遺障害が残りました。労働能力喪失期間を67歳までとして,後遺障害の逸失利益が計算されて,示談に至り,示談金が支払われました。その直後,父は心筋梗塞で死亡してしまいました。この場合,支払済みの逸失利益を返還する必要はありますか。

既に支払われた逸失利益を返還する必要はありません。




 交通事故 : 逸失利益を返還すべきか? 




◆逸失利益とは




交通事故で被害者に後遺障害が残ると,加害者に対して「後遺障害逸失利益」という損害費目の賠償を請求することができます。


後遺障害逸失利益とは,後遺障害が残ったことによって労働能力が低下するために発生する将来の減収分です。
後遺障害が残ると,労働能力が低下し,減収が発生すると考えられます。そこで,その分を損害として相手に請求できるのです。


後遺障害逸失利益は,就労可能年数分を計算します。

一般的に就労可能年数は67歳までとされているので,労働能力喪失期間は67歳までの期間を基準とします。

本来,後遺障害による減収は,毎月毎年個別に発生していくものですが,交通事故の損害賠償の場面では,そうした定期的な支払は行われず,一括払が行われています。いわば,先払です。









◆逸失利益は交通事故発生時に確定している




それでは,今回のように,逸失利益の支払を受けた後に被害者が交通事故とは別原因で死亡した場合,支払を受けた逸失利益を返還しなければならないのでしょうか?


結論として,そのようなことはありません。

逸失利益は「交通事故が発生した時点」において就労可能年数に対応する分が損害として確定していると考えられるためです。

つまり,後遺障害が残る程度の交通事故が発生したのであれば,その時点で後遺障害逸失利益は確定的に発生していると理解されています。その後に何らかの事情で被害者が死亡することがあっても,逸失利益が減額されることはありません。

これは,示談成立や判決確定,支払の前後を問いません。




交通事故の逸失利益を計算するときには,専門の法律知識が必要となります。正しい考え方が分からない場合,お気軽に弁護士までご相談下さい。





▼参考記事
・交通事故の被害に遭い,後遺障害に認定されましたが,示談前に被害者が事故とは関係のない別の原因で死亡してしまいました。逸失利益に影響はありますか?
・私の勤務先の定年は65歳です。就労可能年数を67歳までとすることに問題はないのですか?
・逸失利益・基礎収入について(裁判基準)

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