交通事故で死亡した場合,逸失利益の計算方法はどうなりますか?

2017年07月06日
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交通事故で死亡した場合,逸失利益の計算方法はどうなりますか?

交通事故で被害者死亡による逸失利益は,以下のような計算方法となります。
 基礎収入×就労可能年数に対応するライプニッツ係数×(1−生活費控除率)





 死亡逸失利益


◆死亡逸失利益とは



交通事故が原因で被害者が死亡すると,逸失利益が発生します。

逸失利益とは,交通事故で死亡してしまって働けなくなったために,得られなくなってしまった収入のことです(年金を受け取ることができなくなったことによる逸失利益も考えられますが,ここではお書きしません。)。




事故前にもともと働いていた人は,労働によって収入を得ていましたが,事故で死亡すると,その収入が失われます。そこで,本来なら就労可能年数まで働いて得られたはずの収入は,損害として認められています。これが,死亡逸失利益です。

死亡逸失利益が認められるのは,基本的に事故前に働いていた人ですが,子どもや主婦の場合でも逸失利益が認められます。







◆死亡逸失利益の考え方


交通事故の死亡逸失利益は,どのようにして計算するのでしょうか?
まずは,被害者の基礎収入を算定します。その上で,就労可能年数分の収入を計算します。

ただ,実際に収入を得るときには,毎年少しずつお金を得ていくものですが,賠償金として支払われる場合には一括で受けとることになるので,その分の中間利息を控除しなければなりません。

また,被害者には生活費が必要だったはずですが,死亡すると生活費は不要になるので,その分も差し引く必要があります。



そこで,死亡逸失利益の計算式は,以下のようなものとなります。
事故前の基礎収入×就労可能年数に対応する中間利息控除指数(ライプニッツ係数)×(1−生活費控除率)




◆基礎収入とは


以下で,計算に用いられる要素をもう少し詳しく見てみましょう。

逸失利益の基礎収入は,原則的には交通事故前の現実の収入を基準とします。


たとえばサラリーマンや自営業者などの場合には,わかりやすいです。
被害者が子どもや主婦などであった場合には,賃金センサスの全年齢の男女や男性,女性の平均賃金を使って基礎収入を計算します。







◆ライプニッツ係数とは


ライプニッツ係数とは,中間利息を控除するための特殊な係数です。

中間利息控除とは,お金を先に受けとることによって運用利益を先に受けとってしまうことになるので,その分の利息を差し引くことです。

ライプニッツ係数については表にまとまっているので,その表に記載してある就労可能年数に対応する数字を使って計算します。







◆生活費控除率とは


生活費控除率とは,事故で死亡したことによって生活費がかからなくなる分を控除するときの割合のことです。

生活費控除率が高いと,受けとる逸失利益が少なくなります。
生活費控除率は,被害者がどのような属性の人であったかによって異なる数字が採用されるので,ケースバイケースの認定が必要です。







▼参考記事
・交通事故HP:死亡事故被害者の救済(解決事例含む)
・よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」:被害者参加人の代理人として,刑事裁判に参加
・よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」:死亡事故による慰謝料
・よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」:死亡事故の場合における生活費控除率




(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 佐藤 寿康)
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