交通事故で醜状痕が残り,後遺障害の等級がつきました。醜状痕でも逸失利益は認められますか?

2017年07月05日
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交通事故で醜状痕が残り,後遺障害の等級がつきました。醜状痕でも逸失利益は認められますか?

交通事故の怪我が完治せずに醜状痕が残り,外貌醜状として後遺障害が認定されることがあります。外貌醜状だからという理由だけで逸失利益が認められないということはありません。




 醜状痕 逸失利益 


◆外貌醜状とは


交通事故の怪我が原因で,顔や頭などの露出部分に醜状痕が残るケースがあります。

このような場合,「外貌醜状」として後遺障害の認定を受けることができます。外貌というのは,頭部,顔面部,頸部のような,上肢及び下肢以外の日常露出する部分のことです。




外貌醜状の後遺障害が認められるには,顔面や頭部,頸部のうち,日常露出している部分に醜状が残ることが必要です。
髪の毛などで隠れる場合には,日常露出している部分とはいえないので外貌醜状とは認められません。







◆外貌醜状の後遺障害の等級


それでは,外貌醜状が認定されると,どの程度の後遺障害が認められるのでしょうか?
その等級を確認していきます。
外貌醜状で認定を受けられる可能性のある後遺障害等級は,以下の3つです。
(1)7級12号:外貌に著しい醜状を残すもの

(2)9級16号:外貌に相当程度の醜状を残すもの

(3)12級14号:外貌に醜状を残すもの




◆外貌醜状で後遺障害が認定される要件


以下では,それぞれに認定される要件を見てみましょう。



(1)7級12号 著しい醜状を残すもの
著しい醜状として7級12号が認定されるための要件は,以下の通りです。

・頭部に手のひらの大きさ(手指は含みません。)以上の瘢痕が残った
・頭蓋骨に手のひら大以上の瘢痕が残った
・顔面部に,鶏卵大以上の瘢痕が残った
・顔面部に10円硬貨大以上の組織陥没が残った
・頸部に,手のひら大以上の瘢痕が残った





(2)9級16号 相当程度の醜状を残すもの
相当程度の醜状を残すものとして9級16号が認定されるための要件は,以下の通りです。

・顔面部に長さ5センチメートル以上の線状痕が残った




(3)12級14号 醜状を残すもの
醜状を残すものとして12級14号の後遺障害は,以下のようなケースで認定されます

・頭部に鶏卵大面以上の瘢痕が残った
・頭蓋骨に鶏卵大面以上の欠損が生じた
・顔面部に,10円硬貨大以上の瘢痕が残った
・顔面部に3センチメートル以上の線状痕が残った
・頸部に,鶏卵大面以上の瘢痕が残った








◆逸失利益が問題になる理由


外貌醜状で後遺障害が認定された場合には,逸失利益が認められるかどうかが問題になりやすいです。
外貌に問題が起こるだけなので,労働能力には影響しないのではないかという問題があるからです。




ただ,モデルなどの人の目に触れる仕事をしている方は,外貌に醜状が残ると仕事ができなくなったり制限されたりします。営業マンのケースなどでも,外貌に醜状が残ると不利になるでしょう。




外貌醜状のケースでも逸失利益を請求できる事案は少なくありません。
交通事故が原因で外貌醜状が残った場合,相手の保険会社から「逸失利益は発生しない」と主張されても即座に受け入れる必要はありません。弁護士に相談してみてください。




▼参考記事
・解決事例:頭部外傷後の傷跡について9級16号の後遺障害が認められた事例
・解決事例:顔に怪我を負われた事例
・よつばの交通事故への「想い」と「こだわり」:被害に遭われた方の将来を考える

(弁護士法人よつば総合法律事務所 弁護士 佐藤 寿康)
プロフィール
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