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高次脳機能障害の原因

高次脳機能障害の原因

最終更新日:2023年6月23日

監修者:よつば総合法律事務所
代表弁護士 大澤 一郎

Q高次脳機能障害の原因は何ですか?
A頭部外傷や脳血管障害などです。
高次脳機能障害の原因

高次脳機能障害とは

高次脳機能障害とは脳損傷による認知障害全般です。様々な認知障害だけではなく、行動障害や人格変化を伴うことが多いです。症状には記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などがあります。

頭部外傷とは

頭部外傷とは頭部に外部からのエネルギーが加わることによる怪我です。交通事故やスポーツ中の事故で頭部に強い衝撃を受け、高次脳機能障害になることがあります。

頭のどこをぶつけて、どのように脳が傷付いたかにより、さまざまな症状が現れます。脳の一部が完全に損傷したときは、損傷部位が関わっていた機能が喪失します。

脳が破壊されなくても、脳の細胞と細胞をつなぐ軸索(じくさく)が傷付いただけで高次脳機能障害になることがあります。

頭部外傷が高次脳機能障害の原因であることは多いです。

脳血管障害とは

脳血管障害とは、脳の血管に病変が生じて血液の循環が途絶えることです。

血液の循環が途絶えると、脳の神経細胞の一部が死にます。脳の能力が低下します。

脳血管障害には①脳梗塞(のうこうそく)と②脳出血があります。

脳梗塞

脳梗塞とは脳の血管が詰まる病気です。心原性塞栓症(しんげんせいそくせんしょう)と脳血栓(のうけっせん)があります。

心原性塞栓症は、心臓などの太い動脈でできた血の塊である血栓が血管を通じて脳に移動して血管をふさいだため、脳の神経細胞に血液が運ばれなくなる状態です。

脳血栓は、動脈硬化により血管の壁にしなやかさがなくなり、血液が流れなくなる状態です。

脳出血

脳出血は、脳の血管が破れて脳の中で出血が起きた状態です。

脳血管障害の要因

では、脳梗塞や脳出血など脳血管障害の要因で注意すべきものは何でしょうか?

注意すべき要因は高血圧です。不整脈(心房細動)、糖尿病、脂質異常、喫煙、肥満なども要因です。

高い血圧が血管を傷つけ、血管が次第に固くなります。動脈硬化が進行し、やがて脳の血管が詰まって脳梗塞を引き起こします。

心臓内の血流のよどみにより血栓が発生し、血栓が脳に流れていくこともあります。

高血圧だと脳の血管が破れて脳出血に至る確率も上がります。脳の血管に動脈瘤が発生し破裂して、くも膜下出血に至る確率も上がります。

頭部外傷と脳血管障害の関係

頭部外傷により脳血管障害が発生することもあります。そのため、交通事故などの頭部外傷は高次脳機能脳障害になることが多いです。

まとめ:高次脳機能障害の原因

高次脳機能障害の原因は、頭部外傷や脳血管障害などです。その他、脳腫瘍、脳炎、神経性疾患(アルツハイマー型認知症やパーキンソン病等)、自己免疫疾患や代謝性疾患等による脳症、てんかんなどを原因として高次脳機能障害となることもあります。

(監修者 弁護士 大澤 一郎

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